地域の印刷屋さん、本当に高いの!?
印刷の仕様、仕上りはよくわからないけど「いいのにしてほしい」。
いつも同じ印刷仕様での発注なら不安もないが、その時々で想い、要望も変わってくる。そんな時は、やっぱり専門家に相談したい。そんな専門家が近くにいれば困らない。
地域の印刷屋さんってすごく頼りになるんです。
❶地域の印刷屋さんのお仕事
ネット印刷との大きな違いはやっぱり、営業さんがちゃんといて私たちの要望に応えてくれること。「いいがにして」に対応してくれることです。印刷物はオーダーメイドの商品なので、お客様の要望をキチンとうかがい、応えることが印刷業というお仕事だと思います。私がこれまで助かった、苦労した印刷に関する経験を以下に挙げました。
◎的確な印刷仕様の提案。
あるとき申込書制作・印刷の依頼を受け、仕様を決めるため近くの印刷屋さんに見積りの相談をしました。あたり前のことですが、申込書は鉛筆やボールペンで書き込むのが前提、ちゃんと書ける紙でないといけないのです。相談したおかげで「書けない申込書」を作らなくてすみました。
豊富な紙、インク、特殊加工など印刷は奥が深いんです。私が相談する案件は、チラシやパンフレット、ポスターや冊子などですが、それだけでも紙質、サイズ、インクの種類、加工などたくさんの選択を迫られます。こちらの要件をクリアーし、さらに良いアドバイスをしてくれる。頼りになる印刷屋さんが近くにいると、すごく助かるんです。
◎B4チラシ10,000枚で100kg!
紙って結構重いんです。私の住む石川県かほく市は、戸数がおよそ12,000世帯、折込できるチラシの枚数は新聞2紙で、だいたい10,000枚くらいです。シャキッとしたすこし厚めの紙を使うと、B4チラシではナント100kgくらいになっちゃいます。ネット印刷を利用すると、宅配便等でこの重さの品物がドサッと届きます。それを各新聞販売店に所定の枚数を計数して持ち込みます。重い上に枚数を数えるのも結構手間がかかります。こんなことを地域の印刷屋さんは、やってくれてます。
◎印刷履歴をきちんと管理。
地域の印刷屋さんとは、長〜いお付き合いになることが多いです。多種多様な印刷仕様を案件ごとにきちんと管理してくれているから、発注すればするほど便利で気が利くようになっていきます。印刷の知識はなくてもなんとかなる、印刷に関しては安心ということが多くなります。
◎原稿の校正業務。
一時、出版物の校正業務を題材にしたドラマが注目を集めました。チラシやパンフレット等の印刷物では誰がこの校正業務をやっているのでしょうか。通常は、何度かの校正のやり取りでお客様にこの校正業務がまかされます。それでも時には、校正漏れ、ミスがあります。あたり前ですがネット印刷では入稿データの通り印刷されるので間違っていてもそのまま印刷されてしまいます。
時間とお金に余裕があれば修正後再度印刷も可能ですが、そんな場合はそんなにありません。特に時間に余裕がなく、間違うことができない場合は、印刷屋さんに発注をかけるのがベターです。内校正と呼ばれる工程でしっかり校正をしてくれています。(印刷屋さんによってこの工程をしっかりやる会社とそうでない会社があるので、信頼のおける印刷屋さんを見つけておくのはあなたの業務をスムーズにおこなう上でも重要です。)
❷地域の印刷屋さんは本当に高いのか!?
注文通りに印刷して納品する。それだけでは価格競争になっちゃいます。その部分に特化したのがネット印刷です。より簡単に注文、納期・枚数による価格設定でしのぎを削っています。以前書き込んだ通り、この部分の価格だけでは地域の印刷屋さんは勝てません。
しかし、前項で挙げた営業さんあってのサービスまで含めると決して高くはないと思っています。
ちょっと内緒の話ですが、昔から印刷業は横の繋がりの強い業界です。この横の繋がり(それぞれの印刷屋さんが得意とする印刷仕様、加工を生かしたネットワーク)でお客様の様々な要望に応えてきました。現在では、その地域の印刷屋さんネットワークに「ネット印刷」を加えたカタチが一般的になっています。(地域の印刷屋さんも「ネット印刷」を活用しています。)ただし、豊富な印刷の知識、ノウハウを元にネット印刷会社を選び、利用しています。
次回は、知っておくべき印刷の知識(ネット印刷が発注できる程度)を紹介します。