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あの瞬間を見れなかったんだ - JAPAN JAM 2023 -

JAPAN JAM 2023初日。
2023年4月30日。
声出し禁止になってからオタクになった僕の全ての夢が叶った瞬間だった。

現リーダー竹内朱莉さんは「次々続々」という楽曲で初めてダンスのソロパートをもらった。
ソロパートの最後に「たーけー!」というコールが入るのを円盤で知っている。このコールができる機会がようやくやってきたのだ。
声出しが禁止されて約3年が経った。かたや竹内朱莉さんの卒業が再来月に控えているが、相変わらずアンジュルム単独コンサートでは声出しが禁止されている。

2021年からファンになった僕にとって、声出しが許可されたJAPAN JAM 2023は最初で最後の「たーけー」できる機会になるかもしれなかった。


アンジュルムの出演が発表される前のチケット一次先行で、
「アンジュルムが出るなら初日だろうな」と思ったけど、
アンジュルムの他のコンサート・イベントがない日のチケットを全日申し込んだ。
結局出演は初日で、初日は当日券も出たけど、後悔は一切ない。
そのくらい、絶対、行きたかった。


ライブ用耳栓してたから円陣も前説も聞こえなかったし、でもそういうのは色々どうでもいい。
中止になるんじゃないかってくらいの豪雨もどうでもいい。


絶対に忘れたくないのは、次々続々のイントロが流れたときの会場全体の地鳴りのようなどよめきと、

あのコールの直前にイヤモニを外そうとする推しの姿。


昨日家に帰ってから、どうしてあの瞬間の光景だけ記憶がないのだろうと思った。
「たーけー」と言った記憶もあるし喉もヒリついているのに。

大器晩成のジャンプも、46億年LOVEの落ちサビも何もかもがもはや朧げで、夢だったのかもしれない。
だとしても「たーけー」のときのたけのダンスもコールの後の笑顔もなにも思い出せないのはひどいじゃないか。
昔見た夢ですらもう少し鮮明に覚えているものがあるというのに。
走馬灯で流すつもりだったのに。
何を見ていたんだろう。
前の人の頭だったかな、手だったかな、と辿って、その瞬間を思い出した。


肝心のダンスは人の頭であんまり見えなくて、
ただ、どのタイミングだったか、推しがイヤモニを外そうと肩のあたりまで上がった手だけが思い出されるのだ。

そこで視界の記憶は途絶えている。

そうだ見れなかったんだ。

思えば、お話会のとき次々続々をフルでお願いしますって言って、反応を聞く時間もなくこっちの要望を押し付けたまま終わってしまったんだったなあ。
そのあとTwitterでサーチして、同じことを言った人がいたことや、そのお話会の時間内で個人的に「たーけー」をした天才がいたことを知ったりしたのだったなあ。

ともかくも、2021年以降のファンが心の底から「一度だけでいいからたーけーをやらせてください」って願っていたむこうがわで、
竹内朱莉さんだって「たーけー」を聞きたかったんだ。

頭を少しだけ傾けて耳元に手を持っていく推しの意図を理解した瞬間から視界がぼろぼろになってしまって、拭けばいいのに拭くことも思いつかず、JAPAN JAMの他の記憶もなんだか曖昧でちょっと悔しいけど、
それがあの場で「たーけー」した1人のファンであり自分なんだと思って味わっています。

言わせてくれてありがとうございます。
聞いてくださってありがとうございます。

あの場に居れたことに、
世の中の全ての流れに、運命に、神様に、感謝。

ひとりのオタクの夢が成就しました。



後日談。

やったーアンジュルム単独のコンサートでも声出しが5/8から解禁されるようです!

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