いつだって、置いていかれるほうが辛い
幼い頃、学校が休みの度に泊まりに行くのは祖父母の家だった。よくある骨肉の争いで親戚一同が祖父母と揉めて一族がばらばらになってしまってから20人ほどいた孫たちは親(祖父母の子供)に言われて祖父や祖母に寄り付かなくなっていた。そこに唯一争いに混ざらなかった私の母に祖父から「カホは遊びに来んのか」と毎週電話がかかってくる。母は再婚した旦那と(もうとっくの前に離婚した)しばしば喧嘩するから私がいない間に心も体も傷付いていたらどうしようと心配で心配で、母の元から離れるわけにはいかなかっ