豆腐屋7代目の僕が京大農学部を選んだ理由と今改めて意識したいこと
ちょうどこのブログを書いている今、京大の農学研究科の研究室にいるが、今週は僕がなぜ今ここにいるのかを少し振り返ってみようと思う。
先週に続き高校時代がメインになるが、ただ振り返るよりも、今改めて意識したいことを自戒を込めながら書いていく。
豆腐屋を継ぎたいという大前提
11才の頃から豆腐屋をやりたいと思ってタイムカプセルに書き残していたくらいなので、高校の時も当然、いつかは豆腐屋を継ぐんだという想いはあった。これは大前提なのだが、正直、高校時代は日々生きることで精いっぱいだった記憶しかない。どちらかというと、「豆腐屋を継ぐために頑張る」という潜在意識があったからこそ高校時代に踏ん張れたのだろうと、今になって思う。
高校生活での優先順位
いくら勉強しても変な目で見られない環境を求めて国際情報高校に入学したので、自分の中での一番の優先順位は当然、「勉強」である。ただ、勉強だけになってしまうと絶対息切れして逆効果になるだろうなと思ったので、中学の時から継続して陸上部に所属することにした。
あと、高校生といえば恋愛などがあるが、恋愛に関しては、なるようになるさ的な思考だったので、特に意識していなかった。
つまり、自分の中での優先度は、
勉強 > 陸上 >>> 恋愛
こんな感じだった。つまんねーなあと思われるのが普通だと自覚はしている。
毎朝10分の小テストという試練
陸上に関して、最初の頃は特に中学受験の時のブランクがあるので、朝練もやって体を戻したかったのだが、朝練をする上で立ちはだかったのが、毎朝10分の小テストである。
この小テストは、本当に毎朝開催されるテストで、20点満点で16点合格のテストである。僕はこの小テストには何としても受かりたかった。なぜならば、小テストに落ちると放課後に必ず補習を受けなければならず、部活動をする時間が極端に減るからである。
「勉強ができないと部活動をやる資格はない」と暗に言われているようなシステムである。
朝練をすると当然朝勉強する時間が減るので、小テストに落ちそうな日は朝練なんてできたものではない。小テスト開始の8:50ギリギリまで必死に勉強である。そこまでしても、たまーに国語や地理で落ちてしまったのは苦い思い出である。本当に悔しかった。
そんなこともあったが、新幹線通学の中で何とか時間を見つけては勉強して小テストに受かり続けるようにしたので、ほぼ欠かさず部活動には参加していた。(かなり疲れて倒れてしまった時もあり、健康第一だなあとその時肝に銘じた)
京大がいいなと思った高校一年生の時
話は勉強に戻るが、高校一年の時に初めて模試を受けるときに、志望する大学を調べる機会があった。そこで京都大学を詳しく知りたいと思い、調べてみると、どうやら農学部の中にもいろいろな学科があり、農業・作物のこと、食品のこと、環境のこと、土のことなど、様々な学問分野があるようである。自分の好きな数学や物理も農学で活かせる分野まであるらしい。
そして何より惹かれたのが、「自由」。自分の極めたい学問を極められる環境があるらしい。学問だけではなくいろいろと自由人が多い大学であることは当時はまだ知らなかったが。。
そんな京大に惹かれ、高校一年生の頃から京大一筋で行こうと決めた。
(僕が農学部を選んだのは、豆腐の原材料が大豆であるから、というのは言わずもがなである。)
高校3年生での追い上げ
京大の農学部を目標に進んできたものの、高校3年の夏まで、模試の結果はA~Cをさまよっており、なかなか安定してAを出すことができなかった。ただ、夏に部活動を引退してから一気に勉強に対してドライブがかかり、3年秋頃から点数が一気に上がった。苦手な国語や地理もセンター試験では比重が大きく、国語に至っては京大の筆記試験にも含まれているため目を背けることはできなかったのだが、とにかく問題の数をこなしていたら、今まで6割程度しか取れなかった文系科目の点数が、8割以上にまで上がった。それが受験直前の12月頃である。このころは、確か一日15時間くらい勉強していたと思う。
そんなこんなで大学受験を迎え、3月の合格発表で無事に受かった時はもう、どういう言葉で感情を表現したらいいのかわからないくらい嬉しかった。
今、改めて意識したいこと
大学受験ほど大きな人生の山場が今後来るかどうかはわからないが、高校生の時に持っていたマインドは、今に通じる部分があると思う。最後に自戒を込めて書いておく。
1. 豆腐屋を継ぐという強い意志
→今も変わらずか、高校の時以上である。
2. 勉強優先、だが陸上も頑張る
→今は本業優先、だが研究・豆腐の活動も頑張る
3. 京大合格という明確な目標を掲げる
→29歳で農学博士号をとる。
4. 健康第一。
→今は週3回、運動しています。睡眠時間は最低7.5時間。
もう8年以上も前のことだがここまで鮮明に覚えているということは、今の自分の土台を作った3年間だったのだろうと思う。初心を忘れぬよう、日々精進するように自分に言い聞かせている毎日である。
(8週目おわり)
p.s.
月一実験@嘉平豆腐店、継続中です。
4月は、『「おいしい!宝庫」に出店してそれだけ注文が来るのか?』です!
来週結果報告。