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人工知能を使って豆腐屋が何か予測できるとしたら嬉しいことって何だろう?

少し突飛なトピックになるが、最近色々と勉強を進めて、今流行になっているAI(人工知能)を作る側の仕事・研究を進めているのだが、その中でちょっと気になることが一つある。それは、
予測出来て嬉しいことって何??特に豆腐屋として。
である。

AIが活きる場面とは

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僕自身は、人工知能という大きな概念の中にある一つの手法である深層学習(ディープラーニング)を使う機会が最近あり、色々と勉強させてもらっているのだが、勉強しながら実際に使える形までを一通り経験して思うのは、
予測すること自体にはあまり価値を感じない
ということだ。

そりゃあ、誰もが知り得ない未来を予測できるわけだから、「新しい」のかもしれないが、何かを予測した結果、「あっそう。」で終わったのでは何も意味がないということだ。

例えば、「商品A」があったとして、「商品A」の向こう一週間の売り上げ予測のモデルを構築したとして。

①「あっそう。」で終わるケース
商品Aは週末によく売れるし、生産量も季節によってだいたい決まっているから、今までの経験則でほとんど向こう一週間の売上げは予測できる。あと、商品Aは仕込みに時間がかかるものではなく、1日あれば製造できるので急な製造量の増加にも対応できる。何より、商品Aは売上の額自体そこまで大きくないので全体に対する影響は小さい。
②刺さるケース
一週間の中で商品Aが売れるタイミングは大体わかってはいるものの、他社別商品の売れ行きなどが影響しているのか、いきなり売り上げが伸びたり逆に落ち込んだりすることがあり、予測を立てるのが難しい。そのうえ、商品を製造するには前々日から仕込みをする必要があって、数日前には売り上げ予測を立てておかないといけない。商品Aは自社の中で最も売り上げ規模の大きい商品で、この商品の製造ロスは自社の利益に直結する。

豆腐製造におけるAI活用事例

いつぞや流れてきた日経ビジネスの記事で、豆腐業界最大手の相模屋食料さんが日本気象協会と共同で取り組んだ事例が紹介されていた。その事例は、数日後の豆腐の需要予測をして製造量のコントロールをするというもので、実際に製造ロスの軽減につながったとのこと。非常に興味深いなあと思いつつ、おそらくこのAI活用がうまく言った理由も結構限定的なのかなと思ったりする。このAI活用がうまく言った理由としては、

・製造ロスが生まれた際のインパクトが大きいこと=製造量が多いこと
・販路が多く購買行動に関するデータ量が多いこと
・日本気象協会から提供されるデータが大量かつ精緻であること

あたりが挙げられると思っており、誰にでも真似できる事例ではない。

豆腐製造におけるAI活用事例

研究トピックとして豆腐を選択している以上、豆腐製造時に何かしらの指標を評価ないし予測できる技術を生み出したい。
今流行っている人工知能を活用することにこだわる必要はないと思うが、「豆腐屋的に何が予測出来たら嬉しいのだろう?」というのを考えて色々聞いて回ることは大事だなあと思っていたりする。自由に研究できるうちに、新しい知見や技術をぜひ生み出したいなあと思う。
(43週目終わり)

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