新潟伊勢丹での催事出店で品評会の悔しさが完全に吹っ飛んだ話
7/8~、新潟伊勢丹2階の越品ブランドのコーナーで、豆腐のブース販売をさせていただく機会を頂き、僕もこの3連休で手伝いに入った。
もともと、家族と現場のパートさん数人で回している状態で人が少ない中、必ず一人伊勢丹で販売する必要があり、休日はたくさんの人が買いに来るからヘルプほしいと連絡があり、「楽しそうだし、よし行くぞ!!」と張り切って行った。
結果、めっちゃ楽しかったし、楽しさと同じくらい疲れた。今、東京に向かう帰りの新幹線でこのブログを書いている。今回、伊勢丹での本格的なブース出店は初めだったので、思ったことを気ままに書いていこうと思う。
なぜ、伊勢丹で出品させてもらえたのか
実は、一年に一回、新潟県の燕三条地域の工場を一斉に開放して工場見学ができる、「工場の祭典」というイベントがある。(何度か、このブログでも紹介している気がする)
昨年だったか、そのイベント参加企業で一度、伊勢丹の7階で催事出店の機会を頂いたことがあり、その時の反響がよかったとのことで、今回、期間限定で出品の機会を頂くことになった。
正直、うちは小さな町店の規模を出ない豆腐屋なので、伊勢丹で出品させて頂くなんて一緒に一度あるかないかというくらい貴重な機会である。だからこそ、すごく学びになった3日間だった。
怒涛の3日間
この3日間は、一言で言うならサバイバルだった。
土曜日は、朝一の上越新幹線で東京から燕三条をスルーして新潟まで行き、10時過ぎに売り場に直接合流。そのまま、少し休憩をはさみつつも、19:30までぶっ通しで豆腐を試食販売。土曜日は、ざる豆腐、がんもどきが完売したので、残っている商品の残量チェックだけして、20時過ぎに撤収、そこから21:30くらいに帰宅し、パンフレットがなくなったので家族4人で新しく200部くらいパンフレットを作った。
日曜日は朝の準備から手伝い、8:00過ぎまでに豆腐をトラックに詰め込んで、新潟伊勢丹めがけて出発。日曜日は僕が行きを運転した。日曜日も同じく10:00開店の19:30閉店だったので、途中で適宜休憩に入り、カフェで少し仮眠をとりつつ、接客で疲れを見せないように終始笑顔で対応した。(日曜日はさすがにブログを書く余裕はなく、Facebookへの投稿のみに変更。ブログは月曜日の新幹線で書くことにした笑)
月曜日は、豆腐と湯葉が残量0だったので、朝は製造現場の手伝いをして、湯葉をある分だけもって、電車で新潟伊勢丹まで向かった。昼過ぎに売り場にいた姉と合流し、夕方の新幹線の時間まで接客、という流れである。(姉よ、後は頼んだ....)
伊勢丹の催事は7/8から7/16までの9日間あり、実はまだ明日までやっている。僕がヘルプに入ったのは3日間だけだったが、体には相当な疲労が溜まっている。
まして、トータル9日間交代で出ずっぱりの父母と姉は、僕以上にもっと疲れている。これが終わったら、いつも通りの日々に戻るだけだが、ゆっくり休んでほしいと思っているし、僕は明日からまた今の本業の仕事があるので、あと4日間乗り越えて、次の土曜日、死んだように寝るつもりである。いや絶対寝る。
あと、接客は確かに大変だったが、それ以上に嬉しいお言葉をたくさんいただいた。
「すごく美味しい豆腐ですね!」「美味しかったのでもう今日で3回目です」「昔食べて、すごく美味しかったので、今日見かけてすぐきました!」「あ、地元吉田なので一緒です!」
品評会の悔しさは、この3日間で一気に晴れた。
伊勢丹スタッフの所作から感じたプロ意識
売り場には、僕含め嘉平から2人、あとは伊勢丹のスタッフの方が適宜ヘルプに入ってくれる形だった。
次々に来るお客様に豆腐とがんも、厚揚げの試食を勧め、気に入ってくれたお客様には、商品のお支払いと商品の受け渡しをやっていくという流れだった。
僕はマルシェなどのイベント出店で売り子をやったことしかなかったので、今回初めて、接客のプロと並んで接客をするという体験をした。
伊勢丹スタッフの方々は本当に素晴らしく、接客という視点以外にも、細かな部分への気配りだったり、お客様に気ままにお買い物を楽しんでいただく雰囲気づくりだったり、商品を渡すときの姿勢だったり、もう挙げたらキリがないくらいプロだなあと思うところがあった。
声かけ一つとっても、スーパーの特売や、マルシェのイベントみたいに、「へいいらっしゃい!」みたいな声かけではなく(当たり前だが)、「どうぞ、ご利用くださいませ。」「ごゆっくり、楽しみくださいませ。」のような、丁寧で安心するような言葉遣いだった。
もちろん、前のめりすぎる売り方は全くしない。伊勢丹という、場の雰囲気もあるが、興味を示すお客様は自然とやってきてくれるからだ。
小さなゴミを見つけたら自然な所作で素早く拭き取ったり、杖をつくお客様にとって障害になりそうなものがあったら、邪魔にならないところに動かす。そういったアンテナをずーーーーっと張っているのである。「気配り、素晴らしいですね」とほめても、「いやいや、もう慣れましたし、特別なことは何も。」と謙遜する。
もうなんか、人間の鏡だなあと、心から思った。
接客業は、世間の人たちが余暇を楽しみに来ている中で仕事をしなければならず、気遣いの多い大変な職業だと思うが、個人的には日々の仕事にも活かせそうな気付きがたくさんあった。
本当に勉強になった。
最後に
(↑なぜか日曜日に来て豆腐を爆買いしていった、おじとの写真)
急遽決まった新潟伊勢丹への出店だったが、ちょうど3連休で手伝いに行けて、すごく貴重な経験をできた。
まさか、自分が伊勢丹で自分が接客をすることになろうとは、人生なかなか、わからないものである。
(19週目終わり)
p.s. 7月の検証
土曜日:客数は多く、売り上げもそこそこ。
日曜日:客数はそこまでではなかったが、売り上げは土曜日以上。ざるが売れた。客単価高い。
月曜日:午前中からどんどん売れた。多分、全部売り切れるんじゃないかと。
日曜日は、新潟にヒカキンが来ていたみたいで、その時間は若者が多く、売れなかった。
豆腐を売るなら、やっぱり年齢層は高めで健康意識高めの高級志向の方かなあ。お客様の動きを実際に見るのは楽しかった。