大豆

国産大豆って実際どれくらい使われているの?

スーパーのお豆腐コーナーで買い物していると、パッケージでよく見るのが、「国産大豆100%使用」というような表記。
国産大豆の自給率は10%にも満たないと言われていることは有名ではあると思うが、国産大豆を使っている商品はそこまでレアではないと思う方もいるのではないだろうか?
今日は、国産大豆と外国産大豆の違いにも触れながら、国産大豆の使用状況について書いてみようと思う。

食品用の大豆の自給率

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日本における大豆の加工用途は、大きく分けて、油用と、食品用の二つに分けられる。大豆は、種子重量の約20%が脂肪分なので、優秀な植物油の原料になっている。
2年前のデータにはなってしまうが、日本で使われている大豆使用量のうち、約71%は油用、29%は食品用になっている。日々大豆食品を食べる日本でさえ、圧倒的に油に使われる大豆のほうが多いわけである。

じゃあ、国産大豆はどれくらいが食品用に使われているのか?
答えは、「全量」である。つまり、油用の国産大豆は存在しない。油に加工されている大豆はすべて外国産の大豆になっている。

なので、食糧自給率の話に戻ると、「油用・食品用」の全大豆消費量で見ると自給率は7%に過ぎないが、「食品用」のみに限定してみると、自給率は24%にまで高くなる。(平成28年度、農林水産省データより)
そういわれると、スーパーで見かける豆腐のだいたい1/4くらいは、「国産大豆使用」と表記されていると言われても納得かもしれない。

国産大豆と外国産大豆ってどう違うの?

大豆の特徴は品種によって本当に特徴がばらけるので一概にまとめることはできないが、かなーりざっくりと特徴をまとめると、こんな感じ。

▼国産大豆の特徴
・外国産大豆と比較して、総じてタンパク質・糖質が多め
・大豆一粒の大きさが大きい
・食品用の加工が想定されているので、各品種で加工特性が調べられている
・大豆の収量は北海道がトップで、約200kg/10a
▼外国産大豆の特徴
・タンパク質・糖質が多めで、脂肪分が多い。
・大豆一粒の大きさが小さめ
・ほとんどが飼料用、油用への用途になっている。
・遺伝子組み換え大豆の栽培量は全体の約半分の48%(2013年)。
・収量が圧倒的に高い。同じ面積でも日本の1.7倍収穫できる。

日本で使われている外国産大豆の主な産地はアメリカ・カナダで、一昔前は大豆の品質があまり安定しないと言われていたようだが、近年では品種改良も進んで外国産大豆(遺伝子組み換えでない)の品質もかなり安定してきている。
また、国産大豆に比べて収量が安定しているので、価格も安定しているのは実需者からしても大きい。

国産大豆はやはり食品への加工が前提となっているので、食品に加工した時の品質が良いのが特徴。圧倒的にうまい豆腐を作るためにみんなが国産大豆を使うのも、国産大豆の圧倒的な「品質」を求めているからだ。

味でこだわりたい豆腐は国産大豆で、安定して製造したいレギュラー商品は外国産大豆で製造する豆腐屋さんも多い。うちの嘉平もそのように使い分けている。

大豆も使い分け。

外国産大豆の収量はやっぱり圧倒的だし、日本の大豆の品質を維持・向上しながら生産量を増やすためにはもっと斬新な品種開発が必要になると思う。
ただ一方で、日本の地理的な制約はどうしようもないので、今後もうまく外国産大豆と国産大豆を使い分けてお互いのいい部分を活かすような豆腐製造が重要になってくるのだと思っていたりする。
個人的には国産大豆大好きだけど
(28週目終わり)

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