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第5回の豆腐品評会にして、初めての予選落ちを経験したので感情を吐き出してみる

嘉平の本造りきぬと、肴豆のおぼろ豆腐は今年、全国の切符を手にすることができなかった。嘉平の自慢の商品は今年、完全に敗北した。

第5回の全国豆腐品評会「関東予選大会」が、2019年7月7日に開催された。
今年は1部門につき1社1品の制限がかかり、出品数が少なくなる懸念もあったが、新規の豆腐屋さんが2割程度参加してくれたおかげで、4部門で計123品のエントリーがあった。
また、今まで必ずあった欠品が、今年は完全に0だった。努力する豆腐屋さんのモチベーションが、この品評会に向き始めている証拠だと思っており、これは品評会を立ち上げた立場からすると本当に嬉しい。
集計のオペレーションも、今回も今回でトラブルはあったものの、速報を瞬間で出すためのExcelを組んだり採点はマークシート方式に変わったりと、だいぶ時短で集計結果を出せるように改善されてきた。


ただ、ただ、、
今年の品評会、嘉平の豆腐は上位3割に入賞することができなかった。
10/2に開催される全国大会に出品する権利を勝ち取ることができなかった。

悔しい、
本当に悔しい!!

悔しので、出品した商品について僕の想いを書いていく。

ちょっと今日のブログは、ところどころで感情が入ってしまっているので、読み苦しい内容になってしまうかもしれないが、今日だけはご容赦いただきたい。。。


嘉平の本造りきぬ

嘉平ラインナップの中でも、特に好まれている商品の一つで、ロングセラー商品である。
僕の父親である6代目が自分で豆腐を作るようになって、外国産の大豆をメインで使っていた時代に、「自分が食べておいしい豆腐を作りたい!」と思い立って、国産大豆を100%使用して作った豆腐が、この本造りきぬ。

・きぬ豆腐ながら、調理に使われることを全く苦にしない強さを持つこと。近年の、すぐに崩れるような超絶柔い絹とは、強さが違う。
・純粋にうまいこと。長野県のナカセンナリ、宮城県のミヤギシロメをブレンドして、甘さと旨さをバランスよく持っている。料理に使ってもらっても美味いが、冷奴で食べても甘さと香りがあって美味い。

こんな理由から、僕は本造りのきぬがロングセラーであると思っている。
このきぬ豆腐を作るのに、今まで父は結構苦労していて、なかなか思うようににがりが混ざらなかったり硬さが出ずにクレーム受けたりしてきた。それでこのクオリティまで来たと僕は思っている。
だから、別に品評会で入賞できなくても、俺は美味いと思っている!心から!

肴豆のおぼろ豆腐について

正直、品評会ガチで入賞を狙っていた豆腐は、この肴豆のおぼろ豆腐だった。今までの品評会でも、関東大会か敗者復活戦で必ず上位入賞してきたので、実力ある商品。
この肴豆のおぼろ豆腐、嘉平のロングセラー商品とはちょっと経路が異なり、一口食べた時の香りのインパクトと後からくる甘さで、お子さんからご年配まで、非常に幅広い層から好まれている。
肴豆というのは大豆の品種。元々新潟県民に枝豆として好まれて食べられてきた大豆の品種で、めちゃくちゃ大豆の粒が大きく、大豆まで枯らして収穫しても、緑色をしている。いわゆる、「青大豆」。
普通は枝豆で食べてしまうが、あえて豆腐にしてみると、これがまた枝豆のような芳醇な香りを持っていて、優しい甘さもあってすごく美味しい。豆腐の色も緑色だし。

今回、父親的にもかなり出来は良く、自分自身、試食しても結構いい順位行くんじゃないかと思っていたが、今回入賞するまでには至らなかった。
人生、なんでもそうだが、期待していればいるほど、その期待が滑ったときの絶望感というか、悔しさって何倍にも膨れ上がるなと。

ただ、ちょっと嬉しかったのは、最後に豆腐マイスターさんが、試食に出し切れずに余った豆腐を自由に持って帰る時間

数々の入賞商品が机に並んでいる中、真っ先に肴豆のおぼろ豆腐を手に取った方がいらっしゃって、「試食した時、美味しかったですから」と一言言ってくれたのが本当に嬉しかった。

最後に

ちゃんと、食べておいしいって言ってくれている人いるじゃん、と。
実際食べてみて、すごく美味しかった、と!
品評会ではやはり一口目の甘さ香りのインパクトと、豆腐自体の濃さがものをいうが、Brix15%付近で肴豆のうまさを極限まで引き出しているうちのおぼろ、僕はめっちゃ好きだと!

来週、実家に帰ったら、家族にそう声をかけてあげたい。

全国大会に行く皆様、おめでとうございます。
悔しいですが、是非、頑張ってください!

(18週目終わり)

p.s. 7月の検証

実家嘉平豆腐が、新潟伊勢丹で催事出店します!
7/8(月)~7/16(火)の9日間、出店します!
今まで作ってこなかった、在来種の大豆を使ったざる豆腐などを提供しようと思うので、その反響をテストしてみたいと思います。
詳しくは来週のブログでレポートします!

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