明け方の若者たち
⚠︎明け方の若者たちのネタバレを含みます
⚠︎一部、花束みたいな恋をしたのネタバレも含みます
ずっと気になっていた作品であるが映画館で見逃したため、Amazonプライムで配信されるのをずっと待っていた。昨日ふと見てみると配信されているので見てみることに。
前提として、私はこの作品を"花束みたいな恋をした"(以下"花束")のような話だと思っていた。"花束"は"明け方の若者たち"(以下"明け方")のちょうど一年ほど前に公開された恋愛映画で、ざっくり概要だけ述べると、大学から5年間付き合った男女が就職をきっかけにすれ違いはじめ最終的にお別れすることになる、というストーリーである。両作品を見る前からどちらも5年付き合って別れる、という事前情報を得ていたため"明け方"を見るときも"花束"と内容は違えど似たような話だろうと思っていた。
途中までストーリーはつつがなく進行したがいくつかツッコミを入れたいところもあった。
例えば、朝のアラームには不適切な静かすぎる音楽、ほぼ前戯がない営みなど。なんでやねん、いやおかしくね?と何回もツッコミを入れてしまった。関西に染っている。
逆に言えばそれ以外は普通の恋愛映画のように普通に愛を育んでいるように見えた。しかし、彼女からのLINEが途絶えたことで不穏な空気が漂う。
実は彼女は既婚者だったのである。この事実が主人公の親友の口から語られた時、思わず声をあげてしまった。映画館じゃなくて良かった。主人公も、彼女も、親友も全員知っていて不倫をしていたのだ。
浮気や不倫、中には容認派の人もいるだろうが、私は大反対である。自身の1番大切な人を裏切る行為を、なぜ容認できるのだろう。不思議で仕方ない。
とにかく"明け方"は純粋な恋愛映画ではなく、ドロドロ不倫映画だった。もう見るのをやめようかとも思ったが、結末がどう転ぶかわからないので最後まで見ることにした。
要約すると、彼女の夫は単身赴任で3年間海外におり、その間だけ他の男と楽しもうということだった(悪意が籠っている気もする)。もうその考えが無理だ。信じられない。そしてそれを知りながら乗る男も男だ。
そして主人公はどんどん彼女に溺れていく。溺れきったところで、彼女の夫が突然帰国し別れを告げられる。最悪の展開である。これ以降、彼女が登場することはなく主人公と親友に焦点が当てられ話が終わりへと向かう。
うーん、思ったより満足感がないというか後味がイマイチな映画だった。不倫をしているとわかった時点で共感ができず、映画に対して冷めきってしまったのが要因かもしれない。それと単純に、キャストが好きではなかったのもある。
"明け方"を見て"花束"を観たくなったので、まだ観たことがないという恋人とDVDを借りて観た。すごく良かった。エモさが全然違った。めちゃめちゃ泣いた。恋人に感想を聞くと、どんなカップルも別れるのが正解と言われているみたいでずるい、と少し拗ねていた。私は絹ちゃん("花束"のヒロイン)に共感しかなかったので新鮮な感想だった。
どちらとも観たことがなく、両方観たい人には"明け方"→"花束"の順で観ることを強くお勧めする。