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今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになる 感想
今の仕事は好きですか?
やりがいを感じていますか?
それとも、そのどちらもなく、ただ食べるために、家族を養うために、仕方なく働いていますか?
私の経験上、仕事ができる人は、好きでやりがいを感じてる人が多いと感じています。自分から創意工夫し、効率を上げ、どんどん難しい仕事に挑戦しています。「そんなの当たり前だろ」と思われるかもしれませんが、好きじゃなきゃ続かないし、努力もできないんです。
令和になって世の中の仕事やサービスは、凄いスピードで進化しています。難しいことから逃げ、成長しないままダラダラと働いている人たちに、危機感は全くありません。
今ある仕事は5年後も10年後もあると思っています。もしくは、危機感はあるけど思考停止し、考えないようにしているだけじゃないでしょうか?
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私は普段から職場でそのような人たちを見てきました。コロナ禍で本当にまずい状況になっているというのに、彼らは何を言われても変わることができません。
私自身は様々な情報に触れたことで、自分の仕事が近い将来AIやロボットに取って代わられる可能性があることを認識しています。
そのために自分がAIやロボットを使う側になり、生産性を上げ続けなければならないと考え、行動しています。
そのような思いでいたところに見つけたのが本書、
「今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになる!」です。
数年前からすでに、AIの導入で現在の仕事の9割が無くなると言わています。
本書はそんな時代に、どのような人材が求められるのか、生き残る能力とはなんなのか、著者自身の体験談から詳しく解説されている内容となっています。
使えない人は淘汰される
2020年。図らずも新型コロナウィルスによって、日本は事実上のテレワーク元年となりました。テレワークの普及により、在宅勤務でも、ある程度の仕事は回ること、社員が一堂に会さなくてもなんとかなることがわかりました。
そうであれば、企業において中間管理職の数は今までよりも少なくて済みます。経営者と社員が直接つながり、トップダウン方式がダイレクトになって、決断も速くなっていくでしょう。
リモートワークの普及、AI導入により、中間管理職の人数は削減されます。
2021年現在、700万円の年収で従業員を雇用すると、約15%の社会保険料を会社が負担することになっています。何が言いたいのかと言うと、企業はそれだけの負担額に見合った人材を求めると言うことです。
即ち、これからのビジネスパーソンは、今まで以上に「リーダーシップがあるか」「専門的能力はあるのか」「新しい仕事を創出できるアイデア力があるか」という点が求められます。
知識しかない人、依存型の人、コミニュケーション能力が低くリーダーシップが取れない人なら、AIの方が良いのです。
仮に同じ能力だったとしても、AIの場合は、健康保険や厚生年金、雇用保険等がかかりません。
パワハラ、セクハラ等のトラブルも発生せず、文句も愚痴も言わず24時間働きます。仮に仕事の処理能力が同じなら、人間はAIに負けてしまうのです。
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AIによって仕事がなくなる事象はすでに起きていることです。
スーパー、コンビニのレジ打ち、銀行の窓口業務、一般事務、保険やローンの審査員等々、現在の状況でもけっこうな職種が無くなりつつあるのが分かると思います。
私の会社は製造業で、鉄の板を加工して製品を作る仕事をしています。
特にこの分野は自動化、機械化のスピードは他の職種に比べて圧倒的に早いと断言できます。製造業の多くは、早く、安く、品質の良い物を作ることが重要視されます。
AIによる自動化はそこにどんぴしゃではまることになり、大手の会社では何十年も前から製造ラインで導入されていることはご存知だと思います。
今は自動化された製造ラインにも人は入っていますが、近い内に完全に無人化されると思われます。
私の会社(中小企業)でも軽く億を超えるような機械をいくつも導入して、生産性の向上を図っています。
そこで現在問題になっているのが、ベテラン社員の方々です。高度な機械に拒否反応を起こし、「自分は手作業の方が速いんだ!!」などと言い、新しいことにチャレンジできません。
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気持ちは分かるし、実際に手作業の方が速い場合もあります。しかし、時代的にそんなこと言っている場合じゃないし、今よりもっと年を取って体力が衰えた時、同じ品質の作業ができるのか疑問です。
私自身も次々に導入される新しい機械に「きっついなー」と不満をもらすことはありますが、これを使いこなして上司や社長からの評価を上げたいと言う気持ちの方が強いです。
勉強すること、頭を使うことってしんどいですよね。ちょっとでも止めてしまうと一気に楽したい気持ちに乗っ取られて、思考停止のダラダラ日常を凄してしまいます。
私自身も本を読んだり文章を書いたりして、なんとか脳を鍛えるようにしていますが、これを続けるのは結構しんどいです。
まあ、そのしんどさも自分が成長していることが分かった時には、「やっててよかったー」と感じられて、うれしいもんなんですよね。
仕事を増やす人が必要になる
「課長は『仕事を減らす』のが仕事、部長は『仕事を増やす』のが仕事」
課長の仕事は、時代の変化に合わせて、仕事のやり方や目的をバージョンアップすること。そうでなければ、現状を維持することすらできません。
その手段が、仕事の効率化による業務量の削減です。
前年の仕事より成果を上げなければ、会社は衰退します。そのために徹底的に効率化を図って前年以上の仕事をする必要があります。
「前年と同じなら現状維持では?」と思うかもしれませんが、前年と同じでは衰退なのです。なぜなら、社員が入れ替えなしに1年経てば、昇給分の人件費が昨年より増えますよね。成果が同じなら、人件費の増加分、衰退することになります。
現状維持するために、管理を徹底してコスト削減に努める。
それが課長の仕事です。
一方、部長の仕事は「仕事を増やす」こと。
もちろん、何も考えずに、ただ増やすわけではありません。部長とは、仕事を改革・開拓する人です。
新たな方針を策定したり、未来のために必要な投資を検討したり、さらには組織の意識の改革を目指したり・・・・。いずれにせよ、現在とは異なる新しい仕事を生み出すことこそが、部長の役割なのです。
しかし、今の時代は、すべての社員に、この創造の仕事が望まれています。たとえ新卒であろうと、仕事を生み出していく能力、クリエイティブな能力を養わなければなりません。
「AIに使われる側になるか?AIを使う側になるか?で人生は変わります。
仕事を作り出している限り、AIを使う側になれます。
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昨年、私の会社もコロナの影響で仕事が激減した時期がありました。出社しても仕事が無く、毎日新しい業務の勉強をするだけで終わる日々でした。
そんな時に社長から「事務所の受付に飾れるような、なにか凝ったものを新しく作ってみろ」と指示され、かなり戸惑いました。普段はお客様から送られてくる図面通りに、鉄の板を加工して、収めることが主な仕事だったからです。
そのため、最初はどうしたものかと思い悩んでいましたが、実際にやってみると次から次へとアイデアが出てきて、面白い物を色々と作ることができました。
何を作ったかは、これからの事業展開の影響でちょっと言えないんですが、自分の頭で考え、新しく何かを生み出すことが凄く良い経験になりました。
コロナ禍が無く、いつも通りの日常だったら、きっとこんな経験もできなかったし、仕事を創造するという面白さも分からなかったと思います。これからどんどんAIが進化していく中で、暗闇だけだった道にほんの少し光がさした感じがしました。
製造業はまだ良い方だと言われていますが、厳しいことには変わりが無く、生産性が低い人は淘汰されていきます。私の会社も数名退職していきました。
これからの時代は、今まで以上の競争社会になるのは間違いありません。
生産性を上げる事、仕事を創造することを磨いていかなければ、直ぐに置いていかれることになります。なので、日々の勉強と新しいことへの挑戦は、ビジネスパーソンにとって必須になったと感じています。
今回紹介させていただいた部分は、本書前半のほんの一部分です。
まだまだ、「今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになる」方法について様々な角度から解説されています。
是非、読んでみてください。
ここまで、感想文を読んでいただいてありがとうございました。
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