コロナ禍を逆手に、学力のさらなる劇的上昇を目指す飯塚市、田川市(^^♪
一昨日と昨日の二日間、飯塚市の研修講師をやってきました。今年は飯塚市の実践を始めて10年目の記念すべき年です。昨年度は、民間のテストではありますが、すべての小学校の学力テスト結果が全国平均を越え、市全体の平均値も全国平均を大幅に上回りました。10年前は、全国的にも教育困難地域の代表のように言われていましたが、今や先進地域となったのです。
昨年度までは読み書き計算の徹底反復を中心に研修をしてきましたが、今年からはコロナ禍での授業時間の不足の中で新指導要領の不足を補うため、徹底反復により基礎が身についたということを前提にして、集中速習の指導を行いました。
平成17年と今年の1年生の算数教科書では、その量が全然違います。平成17年のものは107ページですが、今年度のものは178ページで、重さも3割重くなっています。ですから相当に配慮しないと、学習は完結しません。一方、コロナ禍対応のため、消毒など学校の負担は増しています。また子どもにも大きな声をだすなとか、細かい指示が出ています。これによる教師と子どもの疲労を考えれば、授業時間を確保すれば学力は維持されるというものではありません。
そこで飯塚市と田川市では、たったこれだけプリントという教材を全児童に配布し、子どもの予習力を鍛え、さらに学校においては学習内容を独自に再構成し効果的な指導を高速度で行うことで学力を向上させることを目指しています。下げないのではなく、むしろ劇的に上げる。学習時間を確保するのではなく、指導原理を改める。指導原理の転換など、日常ではやりにくいことです。しかし、この非常時だからこそそれはできます。なぜなら変えなければならない事情がそこにあるのですから。
これはピンチではありません。百年に一度のチャンスです。当初とまどっていた先生も、このピンチをチャンスに変える実践に、田川市を中心に盛り上がってきました。これはまさしく近年の改革に自信があるからにほかありません。
研修は熱を帯びたものになってきているのです。
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