ロシアは「お正月」→「クリスマス」?
面白そうなタグがあったので便乗して。
クリスマスといえば12月の25日!イヴは24日で、23日はイヴイヴ!なんてのもあるところにはあるみたいですね。イヴイヴイヴなんてのもいつかできるんでしょうか。
そんなクリスマスですがことロシアになるとちょいと事情が変わっておりまして。
ロシアのクリスマスって、1月の7日なんです。
別にアメリカやらヨーロッパやらと同じはイヤだなんて意地を張っているわけではなくて。宗教的なものが絡んだ違いなのです。
ざっくり言っちゃえば「カレンダーが違う」から。
よくある12月25日がクリスマスの暦は「グレゴリオ暦」。
ロシア正教で使われている暦は「ユリウス暦」。
両者の間にはズレがありまして、ユリウス暦のほうが13日遅れているのです。
もちろん日常生活ではロシアも基本的にグレゴリオ暦なんですが、宗教的なイベント(キリスト教の、ですが)に関してはユリウス暦が適用されます。
というわけで、ややこしい言い方をすれば「12月25日は1月7日にやってくる」。ざっくり言っちゃえば「ロシアのクリスマスは1月の7日」というわけです。
で、それがどういう事態を生むのかというと。
1月1日にお正月のお祝いが先にやってきて、クリスマスはその後。
実際ロシアでは1つにまとめられていて、年末のお別れの際には「良いお年と良いクリスマスを!」なんて言われたり。クリスマスな飾りや絵のそばに「良いお年を!」と書いてあったりするのも全然ヘンじゃないのです。
ところでちょっと前まであったソビエト連邦時代にはどうだったんでしょう?共産党政権下では教会がぶっ潰されたりして宗教的なものはまるっと禁止されていたわけですが……?
ここで面白い話を1つ。ロシアではサンタクロースは「ジェット・マロース(Дед Мороз)」と言います。知り合いのロシア人に言わせるところの「極寒じじい」。
そう、「サンタ(聖人)」なんかじゃないんですよ!ただの、冬の昔話に出てくるおじいさんなんですよ!と言って、サンタクロースを飾るのは別に聖人を讃えてるわけでもなければクリスマスが宗教的な行事だということもなし。そう言ってロシアではクリスマスやらサンタクロースが維持されてきたわけです。なんだそりゃ。
というわけで、ロシアのサンタさんは青いんです。「あの例の赤いおじいさんとは違うんです!」ということで。最近ではだいぶ赤色のサンタさんも大手を振って出てこられるようになっているようですけどね。ロシアで青いサンタさんを見かけても、びっくりしないであげてください。
所変わればとは言いますが、あまり聞かないロシアのクリスマス事情。豆知識程度にはなりましたでしょうか。
本とか買います。