イザボーを見た

ミュージカル『イザボー』を見た。

普段感想を雑にしか書かないが、今回は思うことをまとめずに、書き連ねる。

ゲネプロなどの動画を見ていて思ったのは、"The Queen!"と歌っていたこと。
イザボーの話は英仏百年戦争中とはいえ、話の殆どがアルマニャック・ブルゴーニュ内戦だから、
イザボーはThe QueenではなくLa reineじゃねえのかと。
という感じで第1部が過ぎていったのだが、第二部でトロワ条約を結んだところで、この曲を歌いだした。
イングランドからみたら、イザボーはQueenではあるのでこの場面で歌い始めるのはしびれた。

冒頭10分くらいが百年戦争史をさらっているので、情報量が多すぎて結構きつい。
多分これきちんと理解しておかないと後半おいていかれると思ったが、
第二部は流れて行ける量だった。
というか、事前に勉強しておいてよかった。

シャルル7世とヨランドが狂言回し的な立ち位置で、かなり話が理解しやすい。
というか、当時の人間を狂言回しにすると、「将来どうなるのか」がわかりにくくなるから、この構成となるのは当然か。

イザボーの少女役の人がそのままジャンヌ・ダルク役をやっていたのは、
二人を対比させたいことの現れだろう。

予習しておいて思ったのは、
イザボー史を追いかけると、ジャンヌ・ダルク台頭の理由がわかるのだが、
ジャンヌ・ダルク史を追いかけると、オルレアン包囲戦のぽっと出で、アラスの和約あたりまでがかなりたんぱくに書かれる。

山川出版社の『フランス史』が結構あっさりとしか書かれていない。
佐藤賢一,『英仏百年戦争』はきちんと書かれていて、
桐生操, 『血まみれの中世王妃―イザボー・ド・バヴィエール』あたりは、ジャンヌ・ダルクが持て囃されるのがわかるが、
池上俊一, 『世界史のリテラシー 少女は、なぜフランスを救えたのか: ジャンヌ・ダルクのオルレアン解放』あたりだと
逆にアルマニャック・ブルゴーニュ内戦の話があっさり書かれてる(そりゃ神の声を聞く前の話だからだが)。
ちょっと「イザボー」で興味持ったので更に専門書読もう。

なんか書こうとしていたことまだあった気がするが、今思い出せないのでそのうち。

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