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最近の記事

「ロールプレイしろ」の意味とは

「ロールプレイ」の定義の話をすると大体の場合馬場論を持ち出してきて「ロールプレイ」と「キャラクタープレイ」とは全く違うという話になりがちである。 そしてGMから「ロールプレイをしろ」と言われるだろう。 ここで言われるロールプレイとは大別して3種類に分かれると思われている。 セリフとしてやり取りをきちんとしろ どのような道筋で説得するのかを説明しろ 何をどのような内容を言うのかを説明しろ よくよく考えてほしいのだが、これは本当なのだろうか。 言語学の本を読んでいると、

    • TRPGのセッション時間術を書く~序章~

      この流れから、GMのやり方を書こうと自分で宣言してしまったので(構想そのものはあったのだが、怠惰でやってなかっただけ)。 noteで書いた他の記事を読んでいただくとわかると思うが、私は、抽象的で網羅的な内容を好む。最近読んでいる技術書がそういったのばかりで、具体的だと何が言いたいのかわからなかったり、この内容が記載されていないと思うことが多い。 数学者吉田耕作が「あなたの話は具体的なのでわかりにくい。もっと抽象的に話してください」と言った逸話と近いのかもしれない。 必要の

      • コンベンションのお昼休憩の管理の仕方

        何故か2024/10/29にセッションの時間管理の仕方が話題になっている。 GM術は結構見てきたので、「時間内に終わらせろ」などのことが多い。あえてぜんぜん違うものをここでは提言してみようと思う。それは昼飯の時間だ。 一つ仮定しておくこととして、昼前にセッション開始、夕方にはセッション終了とする。 コンベンションは2種類に大別できる。「地元の内輪のコンベンション」「大型コンベンション」である。この2つの大きな違いは「地元以外の人がどれだけ参加するか」だ。決して「新しい人が参

        • 「二重否定がわかりにくい」の意味がわからない

          わかりやすい文章の書き方を読むと大抵の場合、「二重否定の表現はあいまいで誤解をまねく可能性がある」などと書かれる。 が、これの意味が全くわからない。 安田 正氏の「わかりやすい文章を書く12のコツ一覧 【コツ10】二重否定を避ける」を例に出そう。 本格的に何を言っているのかわからない。というか何も言っていない。 まず「彼がそのことに対して、反対しないとも限らない」と「彼がそのことに対して、反対するかもしれない」は語用論的に同じことを言っていない。勝手に断定している。次に、

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          デジタルゲームをTRPGにした場合の処理

          ポケモンは古くから個体値・種族値・努力値があるが、各個体は乱数でパラメータが決定される。同じコラッタでも、一つ一つパラメータが異なり、対戦用にちょうどいいものを厳選していくのだ。 藤林啓一郎さんのnoteを見て思い出したのだが、2010年代初頭はシナリオに「オンセ対応」と書いてデータを何処かサーバーにあげていたが、最近は明らかにオンセ主体で、オフセのことなど何一つ考えられていないシナリオが散見される。これについては次回辺りに書こう。 これについては今後書こうと思うが、デジタ

          デジタルゲームをTRPGにした場合の処理

          セッションの感想とシナリオの感想

          セッションの感想とシナリオの感想を分けて書くのは非常に難しい。 このポストを参考にしてみよう。 このポストでも分かる通り、セッションメンバーで盛り上がると、楽しくなってしまう。ここで以下に「シナリオはつまらなかったのか」について切り分けられるかだ。しかしこれは2つの理由で難しい。 1つ目は、シナリオの中身はGMから発せられるため、PLはシナリオを見ているわけではない。一旦GMというフィルターを介している以上、多少なりともGMのバイアスが入るのである。 2つ目は、昨今まで

          セッションの感想とシナリオの感想

          途中で解釈が変わる場合

          twitterなどで参考になったが、貯めていたのを消化したいと思う。 ふと見返すと実はBの解釈も可能だった、みたいなのは結構あるのだが、できる人と話しても伝わらない事が多い。 私が最近思っていることとして、「想像力がある人は想像力がない人のことを想像できない」ということだ。 よく「仕事ができる人は人に教えるのが下手」と言われるがこれと同じで、できない人がどのように考えて、どのように相手に伝えようとしているのかが理解できないのである。「その事柄を自分ができるがゆえに、自分以外

          途中で解釈が変わる場合

          なぜ例文を変えるのか

          文章を書くときに多義的な解釈ができないように推敲すると思うが、何を書くと多義的な解釈ができ、更にどういう解釈ができるのか、ということは、言語学の本読まないとあまり書いていない。文章の書き方をなどを読むと 「この表現はこれ、この表現はこれ」と何故かぜんぜん違う例文で比較していることが多い。 例えば「SallyのバイリンガルDiary ~人生ワンランクアップさせる一日6分の英語講座~」というブログの「外国語習得におけるmistakeとerrorの違い」という記事を見た これで

          なぜ例文を変えるのか

          「私」はどういう意味なのか

          発話の解釈では、中島信夫, 『発話の解釈はなぜ多様なのか: ─コミュニケーション能力の働きを考える─』 にもあるようにIが必ずしも「私」を指すとは限らない。 John to Mary: I love you. の場合、IはJohnのことを指すが、 Mary: What did Tom say? John: I love you. の場合、IはJohnではなくTomのことを指す。 これだと会話が成立してしまっているので、これを一回の発話にしてみる。 John to Mary:

          「私」はどういう意味なのか

          M:tGの「カジュアル」とはなんなのか

          9月24日に統率者戦で「宝石の睡蓮」「魔力の墓所」「波止場の恐喝者」「有翼の叡智、ナドゥ」の4枚が禁止された。 さて同日、晴れる屋で「スーパー・エキサイティング・コマンダー」の開催が発表された。 詳細はこれだ。 この大会では《Chaos Orb》 、《Falling Star》 、《Shahrazad》、策略、アンティのカード以外をすべて使用できる統率者戦である。 この試みはすごいよい。Xを見ると「統率者は所詮カジュアルフォーマットだから」なとど言われているが、そもそも、

          M:tGの「カジュアル」とはなんなのか

          知りたいことは調べても出てこない

          最近「語彙力」がわからなくなって調べている。これは後日書こうと思う。 その中で一つ躓いたものがあった。 問題だ。「鑑みる」につかう助詞は「に」だろうか「と」だろうか。 「鑑みる」の話をすると「に鑑みる」なのか「を鑑みる」なのかどちらか正しいのかの話になるし、「鑑みる」で検索かけてもこの話題しかない。 しかし、知りたいには「鑑みるに」「鑑みると」の違いだ。なんならこれに「鑑みて」も加わる。これが調べても出てこない。 母語話者なのに日本語がわからなくなるタイミングがこれであ

          知りたいことは調べても出てこない

          「こそ」の集積密度

          ゆる言語学ラジオの「係り結び」の回が更新された。 この回で、「こそ」は「比較物があって強調している」と言っている(端的に言い過ぎ)。 土佐日記の文章であれば 「中垣はあるけれども」の一文で中垣以外があるのかないのかを比較していることが「こそ」で丸わかりである。 これを聞いていてふと学生時代にまったくわからなかったものがあった。反語である。 以下の文章を考えよう。 当然のことながらこれは「梅がどうして咲くだろうか、いや咲かないだろう。」という意味であることは当然わかる。

          「こそ」の集積密度

          『フランス料理用語辞典』読了

          山本 直文, 『フランス料理用語辞典』,白水社,1995を入手し、読み終えた。 読みながらメモを取っていた面白そうな単語をここにまとめる。 やはり、外国語の辞書は「これを一単語で言い表せるのか」が読んでいて面白いものであるが、genderがある言語の辞書は同じ単語なのにgenderによって意味が変わる名詞もやはり良い。英語や日本語の辞書にはない感覚。 ワインを形容する verdelet 男 未成熟で酸味のあるワインの形容 tuipe 女 時を経て黄赤色になった赤ワイン

          『フランス料理用語辞典』読了

          「白め」を「信頼できる」に言い換えること

          この2つのツイート この辺の話をきちんとしてないtipsが多いが、「白め」を「信頼できる」に言い換えることは初心者にとって非常に認知負荷が高い行為である。 ぱっと見てわかるのは「白め」は明らかにぱっと見て意味がわかりにくい、テクニカルタームっぽい単語である。 一方で「信頼できる」はただただ単に「信頼できる」と言っているにしか聞こえない。 マダミスで用語が~となると用語の定義を整備するのが面倒なので人狼で例える。 断っておくがAとBのどれが村人サイドであろうが、人狼サイド

          「白め」を「信頼できる」に言い換えること

          ルールの曖昧性の分類 その2

          ルールの曖昧性を見る上で、ルールにどのような文があるのかを列挙していきたい。 ・ルールが一文一義で記述されている(通常のルール文章) ・どのような理由を問わず、文章に曖昧性がある ・ルールには記載されていないが、暗に示しているもの ・ルールに記載されておらず、デザイナーの意図すらわからない(ルールの曖昧性の分類 その1に述べたもの) 2つ目の文章に曖昧性があるのと、3つ目の暗に示しているもの、の差は大きくないかもしれない。語用論的には述べている内容を「述べていない」と言っ

          ルールの曖昧性の分類 その2

          ルールの曖昧性の分類 その1

          ルールの文章に曖昧性はどうしても生じてくる。 一応断っておくが、一文一義で曖昧性はない方が良いというのには、私はかなり反対である。 ボードゲームをやっているとよく遭遇するが、この状況において「どのように運用したらよいかわからない」ということがある。 例えば、ライブラリがなくなった際に、捨札を切り直して再びライブラリとするのか、そのままカードを引く効果は発生しないようにするのか、がルールに書かれていない場合である。 そもそもTCGと、ボードゲームやTRPGで何が違うのかという

          ルールの曖昧性の分類 その1