高学歴を謳いながら、子供じみた対応
Yahooパートナーで、メッセージのキャッチボールが続いている女性が一人いた。すでに、過去形なのだが。一つ年上の人66歳の女性。彼女は、学生時代にはアメリカ留学の経験があり、美術系の大学を卒業している様子。しかも、今は英語力を生かして英語で、日本語を教える仕事をしている。義兄はオーックスフォード大に留学してシェークスピアを専攻し、早大の大学院を卒業して、教授をしているという。まあ、それなりの家庭なのだろう。
この2週間あまりの間で、10人ほど、マッチングした女性の中の一人である。しかも、メッセージのキャッチ・ボールがしっかりできた唯一の女性だった。それが、なんと、突然、退会。
きっかけは、彼女の一言。
亡くなった女房との思いで話を少しした後のこと。
「そんな素晴らし奥さんがいながら、どうして、私に?」
とメッセージが来た。基本データの欄で「死別」と書いてあるから、ちょっと振り返ればわかるはず。その手間を厭わず確認していれば、その一言にはならなかっただろう。それで、思わず、
「彼女は15年前に他界している。やっと、悲しみの殻から抜け出せたのに、もう一度、悲しみの殻に戻れというのか?」
と返信した。さらに彼女からのメッセージには毎回、随所に高学歴等を散らかせていたので、
「政府の高級官僚であろうが、教授であろうが、裁判官であろうが、清濁併せ持ちながら、人々は生きている。それでも人生を誠実に生きようとしている人は、尊敬する」
というような捨て台詞を送ったら突然、彼女は「退会」してしまった。
もう少し、思慮のある女性かと思ったが、他愛のない女性だった。できれば前言の非をみとめて、「次へのステップを、お互いに模索しましょうよ」となってもいいはずなのだが。
普段、親に叱られたことのない子供が、学校の先生に叱られたからと言って逃げ出してしまうような、そんな子供じみた対応だった。
結局、今のところ続いているのは、食べ物の写真を定期的に送って来て、夕日の写真を時々お送ってくる、言葉少ない女性。この人はどうなるのだろう………。
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