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独裁者
「気になった」
ただそれだけでした。
喜劇王という異名を持つ彼を"面白半分"で観るのは、ある意味正解だったかも知れない。
というか、大半の方は僕と同じ心持ちで、初見するのではないだろうか。
23年間生きてきた中で、彼の精細さなんて知る由もなかったのです。
ただ、「喜劇王チャップリン」という壮大で短いワードに引き寄せられただけで、こんなにも大打撃を受けるなんて思ってもみなかった。
なぜこんな心持ちになるのか。日を跨いだ今でもよくわかっていない。これは足枷を引きずり歩いている感覚に近いのかも知れない。
独裁者
チャップリンが独裁者と理容師を演じるこの映画は、コメディに富んでいるのは勿論なのですが、今の日本人なら誰しも眉間にシワがいくような内容となっている。
政治への無執着、権力への反骨心、自己陶酔、未来への不安
みんな顔に出さないだけで奥に押し込めている硬い黒いもの。
それを2時間で、より重厚に、強固な"想い"に精錬される感覚。
表現するのは難しい。事前情報抜きで一度観てみて欲しい。
今なら幸せな事に、Netflixで見られます。
国家に対してどう行動を起こすのが正しいかはわかりませんが、この映画を観て頂けるよう、大きなタイミングを作れる事は出来る気がしましたので、このnoteに書かせて頂いた所存です。
チャップリンの喜劇王と言われる所以はまだわかっていないので、次は「ライムライト」を鑑賞したいと思います。
では。