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アバター制作概略

アバター、キャラクターを制作する際の流れ、手順をここにまとめていく。
Unity等エクスポート前提なのでBlender内レンダリング等の調整はほとんど行わない。
補助ボーン等複雑な構造も省略する。


制作フロー

大きく分けるとこの4つの工程がある。
1.モデリング(形作り)
2リギング(動きつける)
3.ペインティング(色付け)
4モーフ(表情のような細かな動き)
基本的にはこの工程を得てアバターを制作していく。

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モデリング

モデリングをする際必ず考えなければならないのがポリゴンである。
ポリゴンはなるべく少ない方がよい。
なぜかというとポリゴンが少ないということはそれだけ容量が少なく、それだけデバイスへの負荷が少なくなる。
ただし少なすぎると表現の自由が制限される。
負荷と表現はトレードオフの関係になる。
目的に応じたポリゴン数は目安として持っておいた方がよい。

モデリング考え方には3種類のやり方がある。
・ローポリゴンからハイポリゴンにしていく彫刻型
・ハイポリゴンからローポリゴンにしていく粘土型
・カーブを使った方法

彫刻型は大まかに形を作って徐々に細部を作りこんでいく。一般的に使われているやり方。
粘土型は形だけ先に決めて後から、ポリゴンを整えていく。いわゆるスカルプトモデリング。
カーブは曲線を使って形を整えていくやり方。

自分の得意不得意や、作りたいものに合わせて手法を選んでいく。
私の場合はローポリで大枠を決め、細部を作りこんでいく。そして髪の毛などはカーブを使って形を決めていく。

モデリングする際に気を付けることは、トポロジーというポリゴンの流れである。
これがガタガタしていると変な凸凹が体の表面に出てきてしまうことがある。なのでできるだけまっすぐにするようにする。
また次の工程を考えてトポロジーを調整する。
リギングする際、関節は伸び縮みするので細かくしておいたり、UV展開する際の境目を辺で決めておく必要がある。

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そこそこきれいなトポロジーかな

頂点に接しているエッジ数が4つでない頂点の場所を pole といい、これを活用することできれいなトポロジーを作ることができる。

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オレンジの頂点がpoleである。3つ、5つのエッジをつなぐことでトポロジーを調整していく。


リギング

ボーンのセットアップと、ウエイト付けを行う。

VRChatやMMDなど他のソフトウェアで決められた構造があるので、それに合わせた形のボーン構造(親子関係)をつけていく。これをちゃんとしておかないと他のソフトウェアで機能しなくなってしまう。

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しっかりと人型にボーンを設定する。

ボーンが動いたときに、どの頂点が動くのかをウエイトに記憶させる。左手のボーンを動かしたときに左手のメッシュがちゃんと動くようになる。
特に関節部分はよく考えないとおかしな動きになるので注意する。

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ペインティング

ペインティングはリギングより先にやる人もいるが、調整等があるので後に私はやっている。
UV展開を行い、マテリアルで色付け、ベイクしてテクステャに落とし込む。
マテリアルだけで色をを付けることも可能だか、その分容量が大きくなってしまうのでテクスチャを作成した方がよい。
UV展開もモデリングの時に行ったりするが、リギングの際頂点を調整することがあるので、ベイクの前にUVを調整する。
テクスチャができたら、他のペインティングソフトで書き足すこともある。

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ベイクすることでマテリアリアルの色をUVに合わせて着色しテクスチャを作ることができる。


モーフ

シェイプキーを使ってモーフをつけていく。

瞬きやリップシンクはボーンで制御するよりも断然こちらも方がやりやすい。頂点を動かすだけなのでモデリングさえできれば簡単な作業となる。

しかしこだわりポイントでもあるのでセンスがかなり出てくる。

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シェイプキーでウインクさせたアバター


今回はざっくりとモデリングの流れを書いていったので、次回からは実践的に解説をしていきたいと思う。

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