実話怪談・猫塔
路地裏で猫が、積み重なってひとつの塔のようになっている。
だれがつくったのか、猫の中には自分の家の飼い猫もいるではないか。
引き抜けばたちまち塔は崩壊してしまうだろうからそれは出来ない。
しばらく見つめていると、猫が地面にのまれるようにズブズブとアスファルトに沈んでいく。
残された飼い猫を抱き上げて家に帰るまで、ずっと消えない不安感が胸の中に蟠っている。
路地裏で猫が、積み重なってひとつの塔のようになっている。
だれがつくったのか、猫の中には自分の家の飼い猫もいるではないか。
引き抜けばたちまち塔は崩壊してしまうだろうからそれは出来ない。
しばらく見つめていると、猫が地面にのまれるようにズブズブとアスファルトに沈んでいく。
残された飼い猫を抱き上げて家に帰るまで、ずっと消えない不安感が胸の中に蟠っている。