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営業から人事に転職して思ったこと
2003年に大学を卒業して、広告会社の営業としてキャリアをスタートしました。
いくつか転職を繰り返し、2018年にCRO業界に転職したのが人事キャリアの始まりです。
なぜ営業から人事に
営業って、正直言って商品が良ければ極論売れます。(極論ですよ)
無形物の営業はクリティカルなアイデアやプレゼン力なども必要ですが、基本誰とでも仲良くなれ、懐に入れるタイプであれば、そこそこの実績は作れる。
↑これあくまでも自分が営業をしてきて感じたこと
そして、自分がめちゃくちゃ頑張って目標を達成しても、会社全体の1%ほどのインパクトしか与えられず、全体的には目標未達ということも多々ありました。
そこが自分にとっては物足りなさや不安につながったんですね。
「手に職をつける」とまではいきませんが、専門性のある職種で、もっと会社に対してインパクトのある仕事をしたいと思ったこと、そしてどの業界にも共通的に人を大事にすることが会社の成長に直結する、しかしここをおろそかにする企業が多いということでこれから需要のチャンスがあるのではと人事に転職しました。
まずは採用業務から
人材系企業から人事に転身した人にはあるあるな話かと思います。
新卒30名/年、中途30名/年 を2名で対応してました。
そのほかに入社後のオンボーディングや、時には営業事務的なこともしましたね。
まずは新卒採用。
職種は専門職ですね。
そのため大学院生や生命系学部生が対象でした。
インターンシップや面接も回数が多く、学内説明会なども積極的に参加していたので、かなり年間の工数ウエイトが高かったですね。
インターンシップは夏と冬 計8回ほど。これを1人で企画と運用。
マイナビを利用して、エントリーは800名ほど。
面接のピークは1日6回ほど。
並行してキャリア採用。
需要は多いが供給の少ない業界で、離職率も高い。
「前もこの人応募してきたよね。」というぐらいマーケットでタブついている人材が多い。
手段は人材紹介とスカウトメール、あとはリファラル採用が主流。
エージェントコントロールとスカウトの日々。
エージェントには月1回コミュニケーション取る。
理由は忘れられるから。
本来エージェントはそういう存在ではないが、現状は右から左に人を流すことがメインになっている印象。
介在価値を見出せていないエージェントが多い。
売上至上主義。
30年は変わっていない。
>↑このあたりもまた別で記事書いてみたい。
徐々に採用業務から労務や人事制度
そこから転職をいくつかしました。
300名規模の会社→10名規模の会社→30名規模の会社と。
>↑この辺りの話はまた改めて記事を書こう。
業務のメインも、採用だけでなく、評価制度の設計や組織開発などより幅が広がっていきました。業務だけでなく、会社や組織規模が変わると、業務の進め方もカルチャーも違います。
そこで感じた人事という現場について、あくまでも個人の感想レベルでお伝えします。
人事の人数が適正ではないのでは・・・
(あくまでも個人的な感想)
私が300名規模の非上場企業にいた時、
採用担当が4名。(中途採用10名、新卒採用10名)
労務担当が2名。
研修担当が3名。
派遣採用担当が2名。(+派遣社員1名)
あとは部長と副部長が1名ずつ。
業績が悪化したら、確実にメスが入る組織だと思う。
中小企業あるあるだと思う。
間接部門はコストへの意識が高くない人が多いので、業務スピード・効率性もそれほど高くない。
切羽詰まった感じがなく保守的。
事務的に業務をこなす人が多く、ユーザーを履き違える人も多い。
(経営陣のためでなく、社員視点で企画を考える必要性)
極論50名までは人事業務は経営陣が見るでもいいし、人事1名でいけると思うし、
100名ぐらいまではこの体制で十分。(経理は1名欲しい)
基本は人事業務のアウトソーシングで十分だと思う。
気をつける点は、アウトソースを丸投げしてしまうこと。
そうすると社内に知識が蓄積されないので、きちんと業務委託者と向き合い、あくまでも主導する立場でいること。
年間採用人数が新卒、中途を50名ほど採用するのであれば採用担当は必要かもしれないが、採用は景気に左右され、いきなり白紙になることもある。
そうなったら、社内ニートにってします。
採用担当専任のあるある。
スカウトと月10件ほどの面接だけしている人。
エージェントとはメールベースでのコミュニケーション。
月/160時間ある中で、60時間ぐらいで十分。
労務関連。
勤怠の締め作業は人事がすべきだが、ほとんどの会社がSaasサービスを導入しており、それほど工数がかかることではない。
細かい作業は社労士にアウトソースで十分。
ミスも少ない。
おそらく月10万円ぐらいで請け負ってくれる。
人を1人雇うよりかは明らかに安い。
勝手な仮説だが、
経営陣に人事の業務の全体把握をできている人は少ない。
「人事はとりあえず必要だろう」「人事がない組織って・・・」という判断が多いのでは。
営業から人事になって、もっと無駄な仕事を省き、より必要な業務に注力すること、そしてその人材は必要最低限でいい。
極論、人事フリーランスにお願いするほうがパフォーマンスは高いと思う。