久しぶりの沖縄訪問1
先週は久しぶりに沖縄の地を訪れた。
2022年は毎月一週間は那覇に滞在していたので実に2年ぶり近くの訪問となった。幾つかの予定があったのだがそのうちの2つは直前にリスケとなった。
天候は翌日以降荒れるようだったので那覇空港に着いてすぐ、仕事で毎月訪れていた首里城に向かった。夕刻の首里城は人も少なかった。素屋根(本殿をつくるにあたっては、作業場、実際の本殿を体育館のような大きな建物で覆い、その中で作業を行う)の中では本殿が組み上がっている。
来訪者は本殿の建設経過を外から観ることができる。外階段かエレベータで3階まで登り、各フロアの作業状況をガラス張りの踊り場から確認することができるのである。
3階の視察ルームから屋根を観ると整然と赤い瓦が敷かれており、ほぼ完成しているようであった。あの頃は更地だったので感慨深い。
60代くらいの夫婦の来訪者の声に耳をすますと
「この木材にはどんな意味があって、この切屑にはこんなストーリーがとかそういうのが知りたいよな」
と言っていた。企画ではまさに資材と建築にまつわるストーリーを伝えていく予定だった。しかし、自分のチームは実装には関わっていない。こうした声を汲み上げ、取り入れていく「仕組み」をつくることが大事なのだろう、と思った。
視察を終えて、2年前にマドルスルーを戦ったメンバーと夕食をともにした。近況をきくと二人とも元気そうでなによりである。二人が手配してくれたお店の大将が面白く、ビールから泡盛に変えて盛り上がっていると男性がひとりカウンターにジョインした。
「どうしてこちらのお店に」
ときくと
「県庁の知人に教えてもらったんです」
とのことだった。
彼は山形県の職員で能登の支援の際に沖縄県庁から派遣されていた職員と知り合い、そのつながりで、お店を紹介してもらい、来店したのであった。こちらも盛り上がっていたのでいろいろ話をした。
名刺を持っていなかったので後でメールする約束をした。
お店は主に地元の勤め人の人で賑わっていた。大将はノリがよいダンディーな方でちょいちょいジョークを入れて場を盛り上げてくれる。よいお店であった。何を話すでもないが盛り上がっていると時間はあっというまに過ぎていき、お店も閉店に近づいてきた。
山形県の職員の男性にいつまで滞在の予定かたずねると、明日の午後に帰るとのことだった。
「ずいぶん、短い滞在ですね。」
「はい、次回はもっとゆっくりこようと思います。」
とのことだった。
短い滞在の時間で、我々とカウンターで出会い、語らい、飲みの場を共有できたことがよい時間になっていれば幸いである。