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三宅島 サンゴ

今年の夏は暑かった

去年もおととしも暑かったけど、今年の夏はもうさすがに温暖化から目を背けられない、覚悟のいる本気の暑さだった

10月の三連休はスキューバダイビングをしに三宅島へ!
三宅島に来るのは2021年9月ぶり三度目で、金曜夜の仕事終わりに東京の雑踏を抜けてたちばな丸に乗りこみ、船で雑魚寝をして、起きると島時間がはじまる、あの時間が大好き

さるびあ丸

ダイビングをはじめて9年が経つが、今回の三宅島の海は明らかにこれまでと違う海だった

三宅島では、日本最北端のテーブルサンゴの群生が一面に広がり、世界中のダイバーを虜にしてきた。これは2021年の夏に訪れたときのテーブルサンゴたち。これが目の前の景色いっぱいに広がっていた。

2021年の富賀浜
緑やピンクの珊瑚が一面に広がっている

サンゴは海水温30度以上の日が3週間以上続くと、白化し、死んでしまうらしい。今回、同じポイントに潜ると、目の前に真っ白な景色が広がる。サンゴがほぼすべて白化し、中には白化したサンゴに藻がついてしまっている。

2024の富賀浜、一面が雪が降り積もったかのように真っ白

温暖化、異常気象で台風が少なく、北の冷たい海水とあたたかい海が混ざらないなどの条件も重なり、三宅島のテーブルサンゴはほぼ壊滅状態。ただただ目の前に広がる光景に唖然と言葉が出なかった

去年も9月ごろから海水温の影響で多くのサンゴが白化したが、なんとか生き残ったサンゴで1年かけて回復してきたらしい。ただ、今年は去年とは違うという

サンゴやイソギンチャクが死んでしまい、そこに生息していた魚や生き物たちは、どこに行ったんだろう。その生き物たちの生活は、どうなってしまったのだろう。そこに生息していた魚たちを食べ物にしていた生き物たちの、生活は?

ただただ変わり果てた大自然を前に、どうしたらいいのかわからなかった。人間は夏が暑ければエアコンで涼しく過ごすことができるけど、海の生き物たちはそういうわけには行かない。暑さに苦しんだサンゴたちと、家を失い生活を失った生き物たちに、わたしヒト一人が何をしてあげられるんだろう。ただただ人間自分一人の無力さを感じるばかりである

また三宅島のサンゴが今までと同じくらいまで回復するにはまた何十年と時間がかかるらしい。でも海水温が上がり続けるこの状況では、もう三宅島で大きな珊瑚礁が復活することは、難しいのかもしれない

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