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【超軽量ボイチェン】魔法少女にあこがれてbeatrice V2 βでVRChatの世界にバースインぷり!【AIバ美肉】

CPUでAI演算をするボイスチェンジャーbeatriceにV2 βがリリースされました。本記事ではこれをVRChatで使うためのワークフローを紹介します。またVSTプラグインを駆使し、配信でも相手に聞き取りやすい声に調整する手法も紹介します。

どうもーこんにちは、"好きなプリキュア声優"は大久保瑠美か釘宮理恵か田村奈央ですが、一方"プリキュアに出てくる好きな声優"だと前野智昭になるカガミカミ水鏡です。声優番組に出てくる時もだし、キャラ愛も強いのよね……いや、だとするとKENNも入ってくんねんな……(敬称略)

あーーーーーーーー。魔法少女になりてぇーーーーーーーー(ケツポリ

とか恥の多い生涯をン十年過ごしてきた訳で。

作曲AIのsunoを利用する際も、なんか適当な歌詞つくらんとなと思い朦朧としたままLLMに投げてたりしたら、いつの間にか魔法少女になりたみ的な曲作ってたし。恐ろしすぎるぜ……俺の才能と欲望が……

だったらVRChat(以下VRC)でそういうアバター買ってバ美肉すればええやん! と思ってたりするんですが、こないだドチャクソ可愛いアバター衣装みつけまして。

KAWAII! だったら後はボイチェンだ! とか思ってたんですが、元々2ch(当時)のDTM板でだべってたこともあり音関係には少しうるさがたなのが仇となり、今までのボイスチェンジャーのクオリティに満足できなかったんですよね。軽量CPU動作とかはちょっと違う音質だし、かといってクオリティ重視だとGPU動作が必須になるのでGPU負荷糞重いVRCと同居できんしほな別に音声サーバ立ててyamaha syncroomやvoicemeeter bananaでVB-Audio Network組む?でもネットワーク負荷高いしな……って悩んでたところ、

  • AIボイスチェンジャー(元声に合うモデルがあればめっちゃリアル)

  • AIなのにCPU上で動作(しかも超絶軽い)

  • 低レイテンシ(遅延気にならないレベル)

  • VSTホストアプリ上で動作(VSTプラグイン併用で前後加工が可能)

というバケモンじみたボイスチェンジャーアプリを知りました。それが、beatrice(ベアトリス)! なお最近、より軽量高音質になったv2.0.0 betaもリリースしたばかり!

とりま、実際にVRChatで発話した、俺だけの声を聞いてみてくだされ。

こちらはVSTホスト(音声エフェクトや楽器を乗せれるソフトだと思いねえ)上のbeatriceに、声を聞きやすくするエフェクトアプリを加えたもの。ここまで全てフリー環境。それで、ここまでのクオリティは衝撃!

ネットの記事だとbeatrice v1時代の内容が多かったので、v2.0から始める方向けに、かつ他の記事ではあまり触れられていなかったりする、VRChatやOBS配信で聞き取りやすくなるエフェクト設定も紹介します。また古めのソフトやVST2は避ける方針。そうそうvcclientから動作させる方法もあるんですがv1時代は重い方法だったらしいのと、VSTエフェクトは絶対使ったほうがいいのでVST版での紹介に絞ります。

今回の検証環境として、PCにイヤホンと(出力)スタンドアロンのコンデンサマイク(入力)を接続して試しています。また同じPCでボイチェン系ソフト群とPC用VRChatを(VRゴーグルを接続せずキーマウで)操作するという状況で試しています。

Questとか使う場合はスタンドアロン版VRChatじゃなくLinkしてからPC版使えばええと思います。持ってないんでしらんけど↓↓
【2024-11-08追記】tkvierさんがMeta Quest2でのセッティング例を公開してます! 併せて読んでみて!



はじめかた

1. ボイスチェンジャーを試す(VSTホストとbeatriceのインストール)

まずは、beatriceを動かすための母艦になるソフトをインストールしておきます。これをVSTホストアプリとか呼んだりします。色々あるんですが、こちらのElementが一番軽くて便利です。しかもフリー。デザインもオサレ。

上記ダウンロードページの真ん中にスクロールして、「Element Windows 64bit」を探して、それをダウンロード、インストール。

インストール画面は基本的にNextボタン連打で良いのですが、一点注意。この画面になったら、一旦止めてください。

ここに指定されてるフォルダは、大体が「C:\Program Files\Common Files\VST3」になっていると思いますが、そうじゃない場合もあります(すでに別のVSTプラグインが入っているときなど)。こちらのフォルダパスが上記じゃなければ、その名前をスマホで撮影するなり覚えておいてください。……まあ最近の設定だと、大抵が上記のアドレスになってるので、今のうち上記に合わせておくことを推奨します。で、ここで覚えたフォルダパスは今後「VST3プラグイン置き場」と呼びます。

色々あってインストールが終わったらそのままelementが起動すると思います。英語ソフトなのは今のうちに慣れておきましょう。VSTプラグイン界隈は日本語がほぼ存在しない世界ですので。

さて、こんな画面が出たら、すかさず File -> Preferencesさて、こんな画面が出たら、すかさず File -> Preferences

Audio -> Driver ここがASIOになってると思うので、よく分からなければ、とりあえず Windows Audio にしといてください。それとOutputは通常聞いてるデバイス、Inputはマイクのデバイスを指定。またSample rateのところは4800044100かになってると思います。ここの「サンプリングレート」はどちらになってるか覚えといてください、あとで使うかも。

閉じたら、ほんで「Graph」の上で右クリック。

Audio InputsとOutputsにチェックを入れる、すると。

緑のポッチがついた箱が2つ出てきます。なおコイツらはドラッグして動かしといてください。

緑のポッチをドラッグすると触手ケーブルが出てきます。これを

上にポッチがある箱につなげてください。2本とも。

これが終わったら、マイクに喋ってみてください。その声がそのまま聞こえてきたら成功! あ、これスピーカーとかでやるとハウリングするかもなので、出力デバイスはヘッドフォンかイヤホン推奨で。
※ 音がブツブツ切れるな……ってなったら、Preferences -> Audio -> Audio Buffer Size の数字を、上げてみてください

これでようやくVSTホストの下地が出来上がりました!  画像生成AIやってる人だとComfyUIを思い出すかも知れませんが、こちらはそれに似た、パッチでオーディオシステムを組んでいくソフトなんですね。

さてブラウザに戻って、beatrice Ver. 2 の最新版をダウンロードしてください(2024-10-31現在はver. 2.0.0-beta.2)

ダウンロードしたファイルは、先ほど覚えておいた、VST3プラグインの場所に全部解凍。beatriceみたいなフォルダできてればいいです。その後、 Elementにbeatriceを認識させましょう。 View ->Plugin Managerを開く。

Options -> Scan for VST3 を押す。この一覧の中に「beatrice」が出てきたら成功! ここまでがんばってみて。

右上Closeを押し、元の画面に戻る。またGraphを右クリックし、メニュー内にbeatriceっぽいのがあれば、それ開く。

ついにbeatrice召喚までこぎつけました! さてもう一回さっきのgraph画面に戻りたいんですが、beatriceの左上側、^が黄色くなってるので一回押してオフにしときます。これ点灯してると常時ウィンドウが上にくるのでうざったいのよね

なんかもう一つ箱できてますね。結線しなおしましょう

さっきつなげたケーブルをドラッグしてぇー

こうじゃ。この時点で自分の声が聞こえなくなってきてるかな。

で、さっきのbeatriceの画面に戻り、ボイスチェンジャー用のモデルを当てていきましょう。実はbeatrice、すでに高品質なモデルが同梱されてます! Modelsのところの箱をクリック。

さっきのVST3プラグイン置き場からbeatriceを探し、そこの中に「beatrice_paraphernalia_jvs」というフォルダを探します。最終的にはその中の「beatrice_paraphernalia_jvs.toml」を選択して開けばOK。すると……

こんな画面になりました。この状態で話しかけてみてください。必ず男性の声になっているはずです。試しに、Voiceのところを「jvs001」から「jvs004」にしてみてください。女性の声に変わると思います。ここまでうまく行ったらおめでとう、ボイチェン成功です! 女性の声であれば「004, 008, 015, 029」辺りを選んでみてください。

ここから楽しい微調整。この辺をいじって遊べってトコに丸つけました。
FormantShift: 声の調子を0.5単位で調整します。結構ダイナミックに変わるので、まずはここから調整してみてください。声がケロケロしたりヌメヌメしたりします。またコイツに連動して他パラメータも動きます。俺が女子声にするときは0.5-1.0が多いです
PitchShift: ピッチを変更できます。12で1オクターブぶん上がるので、歌ってみたい場合はなるべく12の倍数に近づけといてください。試しに8とかで歌うとわかるんですが、自分の声ききながらだと脳が混乱してきます
※この画面からのInput/Outputでの音量調整は非推奨。理由としては、ここに任せるよりも別プラグインに任せた方がいいからです

ここまできたら、Elementに戻って、このボイチェン状態をセーブしときましょう。File -> Save Session (Ctrl+S)で状態を保存。おつっした!


2. 聞き取りやすいボイチェン声にする(VSTエフェクトの追加)

とまあ、単純なボイチェンだったら、ここまでで完成なんですね。なんですが、ここで一手順くわえます。 ここまで普通に組んだ段階では、「配信におけるトラブルに弱い声」を相手に届けてしまうことになります。トラブルとは……

  • マイクと口の距離が遠くて、小さい声が拾わない

  • マイクと口の距離が近すぎて、吐息とかクチャ音とか変な声まで拾ってしまい、しかもそこにボイチェンがかかってへんなSEが乗る

  • くしゃみ、マイクを蹴ったり倒したりして「ガシャン」みたいな音など、突然大きい声を相手に届けてしまう

  • 音量が一定にならず、話者のテンションにより音量差が激しくなってしまい、一部聞き取れないとかが出てしまう

あの、はじめたてのVTuberとかこういう人おらんくね? で、結局きいてるのしんどいんで別の動画見始めてしまうってやつ。 これなぜかと言うと、トラブルに弱い声を対策する方法が解ってないからですね。で、ここからは、これらを対策するためのエフェクトを追加していき、聞く人が不快になりづらい、会話しやすい声に加工していきます。この辺の詳しい話はしたいんですが、もしかしたらおまけパート的に紹介するかも。まずは実践!

ViatorDSPさんのVST3プラグインを2つ入れましょう。まずはVoice De-Noiser。ページ中央のdownload -> Win 64 VST をダウンロード。zipファイルの中にvst3ファイルがあるので、これをVST3プラグイン置き場に入れといてください。


Voice Leveler も同様の手順で。

またelementで追加したVST3プラグインを認識させます。さっきの手順で View ->Plugin Manager -> options からスキャン。で、Viator DSPに2つ追加されればOKですね。2つとも追加してきましょう。

ついでに結線。順番は、こう。マイク音声をbeatriceに入れる直前にNoise-Reduser、ボイチェン後の声をスピーカーに出す前に、Levelerを使います。

で、紫のNoise-Reducerから調整してきます。具体的には小さな音とかチュパチュパASMR音を出しながら、大きいツマミを回してそれが聞こえなくなるくらいにします。音量が減ったらここのInputを調整。俺は以下の通りにしてます。めんどければ真似してええよ

Levelerも調整。こちらは小さい声を出しつつ、それがそこそこ聞こえる程度になるまで大きなツマミで調整し、音量はMaster Volumeで帳尻を合わせます。

これで普通に喋りつつ、違和感なければ完成! 素敵な声になりましたね! あ、Elementセーブしとけ。

配信音声づくりのブログとか教科書とかみると、最初にノイズゲート、最後にリミッターやコンプレッサーを使ってくださいとか書いてあるんですが、それらが全てこの2つに集約されてます。めっちゃシンプルで超便利! これで賄いきれなくなったら、他のプラグインを探す旅に出かけましょう。


3. 仮想ミキサーでボイチェン声を確認して別ソフトに結線する(voicemeeter banana)

さて、ここまでは、俺の声 → マイク → VSTホスト → 超絶最かわバ美肉ちゃんの声 → 物理デバイス出力(スピーカーやイヤホン) という状態です。

この状態だと、PCの内部で作られたバ美肉ボイスはパソコン外部に出すしかなく、PC上で動くアプリ、つまりVRChatに届けることができません。なので、「超絶最かわバ美肉ちゃんの声 → 物理デバイス出力」を、「超絶最かわバ美肉ちゃんの声 → VRChat」に結線しなおす必要があります。

それを実現するのが仮想ミキサー、VoiceMeeter Banana です。またダウンロードしてインストールしといてください。コイツに関しては他のVRC民やOBS配信の民がブログあるいはyoutube動画化してるので、詰まったらそっち見るといいっすね!

インストールし終わったら再起動しといてください。

その後、voice meeter bananaをスタートメニューから立ち上げておきます。ついでにElementも立ち上げ、前回保存したファイルを読み込んでおきましょう。うまくセーブできてれば、最後にボイチェンした状態に戻ってるはずです。

で、Elementに戻り、File -> Preferences -> Audio から、Output を、スピーカーやイヤホンから、「Voice meeter Input」に指定。注意してくださいね。ElementOutputから、Voice meeterInputにケーブルを繋ぐイメージを頭の中で作ってください。

この段階で喋っても、ボイチェン後の声が聞こえなくなる筈。その代わり喋りながらVoice meeterの画面を見てみましょう。どこか音量バーが動いていると思います。動いてたらひとまず成功です。大丈夫、順調です。……あ、ここで音量メーターが赤く振り切る時があります。その場合は声が超大きいか、大きすぎて加工後の音声も歪んでしまってるケースが多いです。単純に相手が「うるせー馬鹿!」ってなってる指標なので、喋る声や手を叩いた音が赤くならないように、もう一度Element側のLevelerで調整してください。

で、この画面から、ボイチェン後の声をmp3に録音することができます。右やや上の目玉みたいなやつ(これカセットテープ言うたらおじいちゃんであることがバレるので言わない)を右クリックすると、以下のような画面がでてきます。以下の画面を参考に、設定してみてください。

  • Target Directory: mp3の録音ファイル置く場所

  • File Type: MP3

  • Sample Rate: さっきメモしたとこ思い出して!

  • Bit Resolution: 16bits

  • Channels: 2

これで閉じて、さっきの画面の右やや上の目玉みたいなやつの録音●ボタンを押せば録音開始。それで色々喋ってみてください。停止するとファイルが出来上がる筈。で、ちゃんと聞けたらうまいことvoice meeterに音声が入っているという証拠なので、VRCに接続するまで、あと一歩です!

なんですが、このmp3ファイルをよく聞いてみてください。さっき聞いた感じと特に問題なければいいのですが……「さっき喋りながらボイチェン声聴いてたときと印象が違う」とかありませんか? 案外あります。なぜなら、人間は発話してる最中の喉やらの振動が内耳に伝わり、ざっくり言えば喋ってる時は聴覚が麻痺してるんですね。普通に喋っている時の声と、後から地声を聞き直した時に印象が違うのがコレです。それがボイチェンでも起こり得る。なので、必ずボイチェン後のmp3ファイルを聞き直してください。違和感があればElement側で調整してください。

なおさっきから頑なにvoice meeter側での調整を避けているのは理由があり、この辺けっこう煩雑なので、(DTM者やmix師などでもない限り)やらんほうがええです。

それでは最後のステップです。VRChatを立ち上げ、Settingsから、マイク入力を「Voice meeter Output」にしてみてください。これで友だちの前で喋り、ボイチェンできてるようなら成功です、お疲れ様でした! ……友だちがいない? そっかあ…… でもねVRC民はみんな優しいからね、日本語tutorialワールドや富士山に行って、こんにちわーって挨拶しつつ、確認とれば、(みんな事情わかってるので)親切に教えてくれるよ。あのときの皆さんほんまありがとうな!

っつーわけで俺も令和最新版の超軽量超高機能超無料ボイチェン環境を手に入れたぞ!!!!!

うおおおおおおおおおおおおおおboothでセレスティア用衣装を購入完了!ベースモデルはすでに購入済み!

うおおおおおおおおUnity Hubやら立ち上げて着せるぞおおおおお!!!(この辺超絶大変でお友達に質問しまくりました感謝)

今こそゆめかわ魔法少女に変身の時! オレ、再生産!
リリカルヴァンダルスリフティエース!!!!!

……


い、いま起こったことを ありのまま話すぜ!

"アバターのテクスチャが画像ファイルで画像編集ソフトでHSLをいじれば肌色を変更できる、という事実に気づいた瞬間 おれは魔法少女ではなく黒ギャルwearingラテックスセーラー服 をVRCサーバにアップロードしていた"

何が起こったかは分からないが、股間がどうにかなりそうだった……


よりよいボイチェンライフを送るには

飛び込め!ボイチェン沼

いや本当に、ここまで無料で出来るの凄すぎですわ……有り難いです(なおVIATORとbananaはドネーションウェアです、余裕のある方は是非)。

しかし、更にボイチェンの声質と音質を上げ、より個性的で素敵な声を目指したいのも人情ってもんです。

そこで、難易度別に3段階にわけ、ここからどのように声をブラッシュアップしていけるか、軽くご紹介していきましょう。そういえば”沼”のクルーンも3段でしたね


1. 他のBeatriceV2対応モデルを試す(難易度低・費用0~4,000円)

元からbeatriceについてくるモデルもとんでもない文量なので、これだけでも相当楽しめるんですが、続々とサードパーティの音声モデルも登場し始めてます! まだまだ出始めのプロトコルではありますが、これから色々と種類も増えてくるんじゃないかなと。そうそう、探すなら基本的にはhuggingfaceか、boothがおすすめです。

まずは無料のものからご紹介。黄琴海月さんの音声モデルが俺の声に合うらしく、とても良い感じのボイチェンを楽しめました!

刻鳴時雨さんも良い声ですね。中性的なので、肉体が女性の方も使いやすそうです。

またRVCなどの時と同じく、boothでは有料モデルを中心に頒布されています。特にサンプル音声で気に入ったこちらのスピカちゃんを試したんですが、これが一番好きな声でした! いや、やっぱ有料モデルって違えわ!

自前録音のサンプルはこちら


2. マイク(入力)とリスニング環境(出力)、オーディオインターフェースにこだわる(難易度中・費用1,000円~青天井)

さて、お次はハードウェアの改善ですね。声周りに困っているなら最も改善すべきところはココです。

基本的にボイチェンは、パソコンにヘッドセットやマイク付きイヤホンをぶっ刺したりbluetooth接続したりで楽しめばオッケーです。しかし、地声の音質が悪くボイチェン後にも影響を及ぼすようなこともあります。また、ヘッドセットの近くにマイクがある場合、ヘッドセットの出力音声まで拾ってしまい、エコーやハウリングの問題が出たりします。

そのような症状にお困りなら、マイクと、マイクを接続できるオーディオインターフェースを買い替えた方がいいでしょう。配信者がヘッドセットじゃないマイクを欲しがるってのは、間違いなく聞き取りやすい声になるから、というのがあります。

オーディオ関係に詳しくないなら、個人的にはUSB接続のコンデンサマイクを強く推奨します。超かんたん!

この製品は実機をもっていないんですが、FIFINEは別のオーディオ製品を持っていて、とても安価で愛用できているので、信頼できるメーカーです。

ファンタムとかXLRケーブルとか小難しいこと考えずUSB刺すだけでいいので便利。またショックマウントに、さらにかわいい顔つきポップノイズフィルターが標準装備なのも非常にニクい。ノイズが乗りにくくなるおばあちゃんの知恵が生きています。あとは長めのUSBケーブル買うだけでかなり取り回しのいい配信システムが組めますね。

机に固定するタイプのクランプアーム付きはこちら。取り回しが最高によくなります。……え、ガチで安くねえかこれ!? ほかのメーカーで同じことやると多分3倍くらい掛かるやつやん。ちょっと購入検討しますわ


またCM2000のようなコンデンサマイクをお持ちの場合は、USB接続のオーディオインターフェースがあるといいですね。このあたりyamahaのAG03あたりが定番だったりするんですが20,000円超だしクッソ高いんですよ。そこで俺のオススメはこちら。

伏線回収となりましたね、FIFINE SC3です。これドスパラで販売されたときに即買いに行きました。いまでもサブPCのお供です。コンデンサマイクからゲーミングヘッドセットまでいろいろ接続できて統合できるので超オススメ。内蔵のボイチェンとかもあったりするので、手軽に変な声出したいとかも便利。ボタンに効果音サンプリングもできるので配信時のポン出しにもええよ!

ミキサー機能を必要としないなら、宅録界の価格破壊王behringerのUM2も超絶オススメ! あと中古が大体4000-5000で大量に出回ってます。


で、ご高説を垂れ流してる俺はどんな環境かっていうと、お金がないのでHARD OFFで集めた諸々の中古品を悪魔合体させてますw

画像の一番てっぺんが4,000円くらいで拾ってきたLine6 Sonic Port VX。オーディオインターフェース内蔵のコンデンサマイクという最高に狂ったコンセプトの製品。しかもヘッドフォンアンプ・ギターアンプ内蔵でlightning経由でiOSとも接続可能。狂いすぎて売れなかった模様。

さらに一眼用のカーボンスタビライザーと雲台つけてマイクスタンドにしつつ、マイクからSHURE SRH440を垂らしてます。形状キメぇですわ~~~~!!!!


3. VSTエフェクトプラグインで色々試す(難易度高・費用0円~青天井)

さて、最後はVSTプラグインのお話。

そもそもVSTってなんぞや?という話なんですが、エフェクト用アプリと楽器用アプリの共通規格で、結構古くからあります。これを母艦となるVSTホストと呼ばれるソフト(Elementがそれです)に乗せて動かすというイメージです。最近はVST3(VST version3)が主流ですが、VST2なんてのもありますがOSが32bitのころの遺物みたいなもんで、今からやるならVST3環境で揃えましょう。

で、主にボイチェンで使うのはVSTエフェクトなのですが……正直コイツが大量にありすぎて紹介しきれねえっす。世には様々な効果をもたらすエフェクトが多数あり、しかも無料から有料まで、かつ有料なんてのは$1から$500まで玉石混交。しかも音質と負荷は価格にそんな比例しなかったりすると混沌を極めてます。

ただ1点だけ紹介させてください。俺はコレを実際にボイチェン環境に入れてます。パラメトリックEQというタイプのエフェクトで、ある声の低音部分や高音部分を、マウスで持ち上げたり下げたりすることで声を加工していくというエフェクトです。以下のブログを参考にしてみてくださいな。

マウスでぐりぐり動かすのも楽しいのですが、右上のボックスに便利設定が格納されたプリセットというのがあります。俺はこの「tiny speaker」を愛用してます。

俺がこれを入れた理由というのが、超高音部分をバッサリカットし、かつ低音部分を減らすことで、聞きやすいけど幼い声を出すために入れたんですが、このtiny speakerが目的とがっちりマッチしてたので、とても満足でした! 一歩進んだボイチェン環境を目指したい方はぜひ入れてみて! こちらも無料ですってコレマジで無料なの!? 10年前とかこれ最低でも$30しとったが!?


最後に、VST沼へのお誘いです。

実を言うともうすぐ無料プラグインでは満足できない体になります。有料プラグイン手に入れたくなります。突然こんなこと言ってごめんね。

でも本当です。11月中に、DTM系アカウントからものすごくプラグイン大特価割引のお知らせが届きまくります。90%オフとか生ぬるいレベルで連発します。

それがDTM界隈名物”11月ブラックフライデーマンスリー”の合図です。程なく$200の有料アプリが期間限定無料とか大量に来るので気をつけて。

個人的にはwavesとizotopeブランドに注目してます。それがきたら俺の財布に終わりが来ます。


4.Windows Audioドライバを脱却してASIOに切り替える(難易度中・費用0円)

さっきbeatriceの手順を説明した際、音声入出力の設定でASIOからWindows Audioに変更してくれ、と言ったんですが、実はアソコをASIOにすることで、音質とCPU負荷が改善します! そこに不満を感じたら、ぜひASIOを使ってみてください。

さてASIOって何やねんという話ですが、これも前述のVSTと同時期に出来た、プロのミュージシャンとサウンドエンジニア向けの音声入出力ドライバ規格です。彼らにとって、Windows Audio(WDMとも言います)はクソうんこでした。WDMは余計なwindowsの内部機能を通してるので、16分音符が狂うレベルでタイミングがズレたり、ついでに音質もCPU負荷も難がありました。オンラインの格ゲーやFPSでもpingが100msあったら発狂するでしょ? それを解決したのがASIOに対応した音声ドライバという訳。

ASIOドライバの利用方法は2つあり、1つはメーカーが提供している公式ASIOドライバ、もう1つは別のソフトが提供してる汎用ASIOドライバ。可能なら前者が最適解ですが、前述のFIFINEみたいにASIOドライバを提供していないメーカーもあったり、あったらあったでRealtek ASIOみたいな極大地雷も時々あるんで、後者の汎用ASIOドライバを推奨します。追加のソフト? ないよ。さっきインストールしてもらった、Voice meeter Bananaがその機能を持ってます。万能!

Voice meeter Bananaを使ったASIOの適用方法については、VRCともだちのtkvierさんが記事にして頂いてます!
beatrice導入の補足としても解りやすいので、ASIOに関わらずぜひ読んで!

で、参考に俺もASIO環境にしてみました。Inputは前述の赤いマイクをKS(Kernel Streaming。ASIOが選択できない場合はこれが最も音質が良い)で指定、OutputをBluetoothイヤホンにした感じ。バッファサイズは下げれば下げるほど良いんですが、下げて確認しつつプチノイズが出たらそこより若干上のものを指定するのが良いです。Virtual ASIO TypeはInt32に切り替えました(Floatは地雷原)。

また色々と設定を詰めてこうなりました。patch insert(水色)をin1 in2を有効化して、element側のバ美肉後出力をIn1とIn2にパラ出しするようにしました。で、In1は自分のバビニクを自分でリスニングする用途、つまり俺のヘッドフォンに行くようににしました。で、In2でB1に飛ばし、VRChat側のマイク入力をVoicemeeter Output B1にするようにしました(ミキサー部分のフェーダー隣ボタンに注目)。で、Windows通常の出力を「Voicemeeter Input」に変更。そうすることでヘッドフォンにはバ美肉語の声とVRChatで流れた声が届くようになりました! いやーミキサーパッチング大変だったけど上手くいったら満足度高い!

なお設定などはDTMライターで有名な藤本健さんの記事を参考にしました。やっぱレイテンシは改善せんすよね……


んで、なんで俺はメリットだらけのASIOを紹介せずWDMを推したのかというと、手順が複雑で取り回しがよくなかったり、ご自宅のパソコンにより改善見込みが上下したりするので……というあたり。要は安定を取ったんですね。ですが音質こだわり派はぜひ入れてみてください! なにげに設定の取り回しもしやすくなったので感謝!


おわりに

もしもし、わたしメリー。今(10/31)、会社に鍵を忘れて快活CLUBで記事を書いてるの

という訳で実を言うと至らない部分とか語り足りない部分もあるんですがもう1万文字か十分やなコレ! 駆け足でBeatriceの魅力を伝えてきましたが、自宅に戻れないというハンデもあり、本当は各モデルのサンプルもアップロードしたかったんですよね……まあいつもキリキリの執筆なのでそれが災いしてたりもするんですが。

そんな訳で、この記事もまだまだ更新していく予定です。なんかわかんないことがアレば、めんどくさくない回答ができそうならお答えします!しないかもしれないしわからんかもしれない。

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