コーポレート部でコーポScrumやってみた!
はじめに
こんにちは。
KDDIアジャイル開発センター株式会社(以下、KAG)でCOO兼コーポレート部長をしております、小林です。
私達は会社名の通り「アジャイル開発」、「サービスデザイン」を中心として、お客様に価値をスピーディに提供し続けることを最大の目的として活動している会社となります。
その会社の運営を支えているのが、コーポレート部門(以降、コーポ部門)になります。コーポレート部門は「コーポレート部(以降、コーポ部)」と「人事部」、「経営管理部」、「プラットフォームエンジニアリング部」から構成されており、今回は、私が部長も兼任するコーポ部業務を進める上でScrumに取り組んでいることを紹介したいと思います!
自己紹介
埼玉県出身。大学を卒業後、第二電電(DDI。現在のKDDI)に入社し、主に情報システム部門でシステム開発(要件定義、設計、開発PM)に従事。2008年にはUQ-Communications(株)に出向し、業務システム全般の立上げを含む情報システム全体のマネージメントを担当。その後、KDDI情報システム本部に帰任。2022年より現在のKAGで2社目の会社立ち上げを経験。
現在は、これまでのシステム開発経験やRFP、提案選定、運用保守などの経験を活かし、COOとして会社の実働面の全体マネジメント、及び会社運営基盤整備と運営(コーポ部門)の部門長、及びコーポ部の部長を兼任しております。
今回は、コーポ部のアジャイル運営についてお話したいと思います!
コーポScrum導入の背景(課題と悩み)
そもそも、コーポ部門でScrumを進めようと思ったのはなぜか?それは「各メンバが日々雑務に悩殺され、エンゲージメントが低かった」ということでした。主な要因はこんな感じ。
・様々な業務、雑務が山のようにある
・急な問合せ、対応依頼が多い
・各メンバが個人商店になっており他の人が何やってるか
わからない(から、休みの時にサポートできない)
もっと、コーポ部も楽しく、自らのスキルアップもはかりながら働けるようにしたいな・・という想いから、コーポ部独自のScrumを進めよう!と考えました。
そして、もう1つ。そもそも、「会社全体がアジャイル」の会社なので、「コーポ部もアジャイルで行こうぜ!!」という想いもありました!
導入プロセス
第一期:MS-Plannerでの運営
まずどうしよう・・ということで
・各メンバのタスクを見える化(チケットとして書き出す)すること
・行っている業務の目的や内容を明確にすること
・朝会(コーポDaily-Scrumと名付けた)でメンバ間で共有すること
・1ヵ月に1回振り返りを行うこと
からスタートしました。
初めは、なかなかメンバが細かい業務はチケットには書かずに作業を実施することが結構ありました。まぁ、いきなりは難しいので、大きなタスクをしっかりとチケット化して、みんなに見えるようにすること。またそのタスクの目的を明確にメンバに伝えることから始まりました。振り返りもホワイトボードでKPTを実施する感じ。
2~3ヵ月経つと、徐々にメンバも細かいタスクも入れてくれるようになってきました。
また1か月に1度、振り返りを行い、1か月間の苦労を共有し次の月これを頑張ろう!という感じで業務だけでなく趣味の目標なども話をするようにしました。
第二期:Asanaでの管理に切り替え(会社全体がAsana管理へ)
段々慣れてくると、MS-Plannerでは運営しづらいな~というところがいくつか出てきました。
特に、会社全体の課題をAsanaで管理していたこともあり、部内で管理していたタスクを会社全体で報告するには、同じ内容をMS-PlannerからAsanaに書き写すことをしており、段々それが多くなり無駄な労力になってきました。ここまでやってきてせっかく慣れてきたMS-PlannerからAsanaに乗り換えるには勇気が必要でしたが、この時点になるとメンバもタスク管理は必須と感じてくれており、チャレンジしよう!と前向きに取り組んでくれました
合わせてMS-Plannerを使っていた人事部門も乗り換えを進めてくれたので、これにより、会社内全体がAsanaでバックログを管理し、組織間でのタスクの共有や受け渡しも容易にできるようになり、ますます、「会社の組織全体がアジャイル!」を感じられるようになりました。
第三期:コーポScrum発展!!
Asanaにも慣れ、その後これまでに様々な改善を行ってきました。
・Daily-Scrumで各メンバの昨日状況、今日の予定を報告
・Daily-Scrumで順番に雑談も実施(メンバを良く知ろう!)
・セクション分割(総務、法務、案件サポートなど業務カテゴリを分割)
・定例会での情報発信(各定例会で抜け漏れなく情報発信)
・関連会議での伝達事項の徹底(Asanaタスクのコメントを最大限活用)
・コーポ部Scrumでのリファイメントの定義
→ 総務、営業案件サポートがタスクが多いので、それらの
タスクの詳細化ということで位置づけ(週1回)
・振返りFigjam活用(過去の振返りを見やすく、振返りを楽しく!)
そんなこんなで、現在のコーポScrumはこんな感じ!!
コーポScrumをやって来て良かったこと
現在は、コーポ部Scrumはだいぶ運営が軌道に乗ってきました。他のメンバがどんな業務をやっているのか?は良くわかるようになり、メンバ同志の意見も活発になりました。
あるメンバが「最初、自分にはDaily-Scrumとか振り返りとか必要なのかな?と思っていたけど、今ではなくてはならないものになった」という言葉をもらったときに、ホントにうれしかった〜
更なる発展へ(発展しつづけよう!)
・・・とこれまでの私達の取組みを紹介させて頂きましたが、これで完成したとは思っていません。我々は変化に対応し続けられるメンバだと思っていますので、CopilotなどのAIに取り組み効率化を図ったり、自分たちの業務状況を数字で表して、今後の業務負荷予測も立てたりと、更なる発展を遂げていきたいと思いますが、今回はこの辺で終わりたいと思います〜!
おわりに
今回、コーポ部の取組みを紹介しましたが、当社では社員が働きやすく輝き続けられる環境を重視しています。エンジニア、デザイナーがしっかりとお客様に価値が届けられるよう、コーポ部は全力でバックアップできるよう、みなが工夫し、考え進めています。
KAGでは「日本一のアジャイル組織」を目指していますが、既にコーポ部のメンバを社内では「日本一のコーポレート部!」と呼んでくれたりしています。
今後も色々な取り組みを発信していければと思います!
おまけ
これまでにコーポ部でScrumに取り組んできましたが、コーポ部だけではなく、エンジニア、デザイナー、および管理部門含め社員全体が、よりよくするためにはどうするか!?ということに非常にチャレンジングに取り組んでくれる、素晴らしい会社だなーと感じています!