この春は、花が、丁寧に沈む静寂を眺めていたい
黒い海に星が光り浮かびあがる
友人の遺書を読む何度目の夜か
この春は、花が、丁寧に沈む静寂を眺めていたい
自分がどこから来てどこへ行くのか、世界における自分の文脈を知らずにある一点としてこの世に産み落とされたかった。自分以外は他者であると、そう思い切りたかった。私の存在理由が愛でないのなら、私が存在しないこともありえたのに、それでも実際に存在してしまった自己の実存へ、その非必然性を最後に解き明かしたい。私が存在しなくてもよかったと、そう確かにしたい。そしたら私は私ではない「