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テューリンゲンの春の日と、100年前の5億マルク緊急紙幣

グーテンターク!皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。この週末はファミリーイベントのためよしおさん実家に戻っておりました。彼の実家はドイツの真ん中、テューリンゲン州の小さな街(村?)にあります。

家の近くに畑や森、羊やヨーロッパバイソンがいる公園があってのどかです。

りんごの木は花ざかり


しばしひつじと戯れるよしおさん

ついにひつじさんの関心をひくことに成功したよしおさん。本来は持ち込みの餌やりは厳禁ですが、まあ現地調達野草なのでOKかと。

もぐもぐ
長髪の紳士が草をはんでおられました

よしおさん実家のファミリーヒストリーにまつわる写真や手紙の数々を見ている時に出てきたのがハイパーインフレ時に使われたノートゲルトの数々。

例えばこちら↓100年ほど前の1923年10月17日、テューリンゲン州で発行されたノートゲルト(緊急紙幣)
5億マルクです。裏は白紙。まさに緊急。
使い古した様子もなく、使う前にさらなるインフレで無価値になるパターンだったのかも。

よしおさんのひいおじいちゃんが持っていたらしい収蔵品の一枚らしく普段は鍵付き飾り棚の奥にしまわれています。すでに何枚かの紙幣はよしおさんが譲り受けてフランクフルトで飾っていたのですが、私があんまりにも興味を示すので持って帰りなさいと。

私には激動の歴史を感じ、額面だけみるとビリオネアになったような気分なのでワクワクしてしまいますが、当時は毎日紙屑の価値になる紙幣で社会は混乱したでしょうし、よしおさんのひいおじいちゃんもかなり苦労したのかなあ…。そのあたりの体験談は伝わっておらず残念。

よしおさんファミリーにとっては見慣れた「お宝」なので私の興味の持ち方が新鮮なようでした。

ちなみにこの紙幣が発行された翌月にレンテンマルクが発行されます。実質的にマルクの1兆分の1のデノミネーションは成功してハイパーインフレは収束します。


ハイパーインフレの過去があり、それがナチスの台頭を許し、第二次世界大戦に突入した経緯があるため戦後、ドイツ中央銀行は通貨安定を第一の目標に掲げて政策決定してきました。

最近でこそコロナ禍の補助金投入、ウクライナ戦争を経てドイツは未だ高インフレで最近ようやくペースが鈍化してきました。当時のハイパーインフレに比べたらまだかわいいものだなあ、と自らを慰めます。




それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊

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