独コロナアップデート〜1日1%上昇のワクチン接種
グーテンターク!皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。
朝に金曜日恒例の青空市を通り抜けるのがいつもの楽しみです。画面をみてクリックでなく対面で買い物をするのは買う方も売る方も嬉しそう。
そして夕方は久しぶりに好きなお店でバッグを買いました。1年ぶりのご無沙汰でした。店の中には入れませんが外ならOKというやや謎のルール(フランクフルト市の条例です) お店が営業しています。
カフェは営業していませんが街は春の陽気につられて、ある程度人出が出ていました。
しかしこのロックダウン措置の段階的な緩和によりどうしても人が集まるそのせいか、また最近感染者数が増えています。
独コロナウイルス新規感染者数は連日2万人超えで第3波にあります。変異株いわゆる英国型の影響です。
10万人あたりの7日平均の独コロナウイルス新規感染者数 です。この数字がロックダウンの緩和に使われています。しかし100を中々下回りません。目指すは50、35のラインですがはるか遠く。
独コロナ患者の集中治療病床数です。
再び急上昇しており、医療機関への負担が強く懸念されているところ。RKIのヴィーラー所長はハードロックダウンを今もう一度実施すべきと会見で述べました。感染の第3波を断ち切るためには、2~4週間の一貫したロックダウンが必要で、移動が制限されなければ、感染率は上昇するという主張です。来週連邦政府と州政府の会合が前倒しで行われる予定で、今まさに政治家の間で議論が巻き起こっています。
画像はtagesschau からhttps://youtu.be/r3cfbmEA7DI
そして独ワクチン接種事情ですが、少しずつ進んでいるところです。例えば今週火曜日が30万回/日だったのが水曜日に倍の60万回、本日は70万台に増えました。全人口の14.7%が1回接種したことに。昨日は13.8%でした。
特にDi(火)からMi(水)にかけて倍増しましたが、これは家庭医による接種キャンペーンが開始されたからです。現在1回以上の接種を受けた人は全人口の15% 昨日と今日で1%アップしているわけでこのペースならあと85日、つまり3ヶ月ですから7月中旬には全人口(が望んだとして)への接種が完了することになります。さらに4月末にはもっとペースがあがることが期待されています。元々秋にはみなさんに…と言ってきたのですが感染力と致死率高めの変異株が出てきて、何がなんでもスピードアップする必要にかられてきました。ちなみに秋、9月26日には連邦議会選挙があり選挙イヤーでもあります。
ワクチン接種キャンペーンのはワクチン確保、配送、接種体制全てが機能しないと進みません。
現在ドイツではModerna社、Astra-Zeneca社(60歳以上)、Biontech/Pfizer社のワクチンが使用されています。ジョンソン・エンド・ジョンソン社のワクチンもすでに承認されており、4月中旬からEUに納入される予定でドイツにも配分されます。J&Jは接種回数が1回でよいのも強みです。
さらに露のスプートニクVにドイツ人は興味を持っています。EUは買う予定ないようですが、ドイツは独自にロシア側と交渉したい予定。ツテになるかもしれないのは日本ではあまり知られていない、ドイツ東部のザクセンアンハルト州にあるワクチン製造受託会社のIDTビオロギカです。ここは、ロシアのコロナワクチン「スプートニクV」の製造元。
さらにこの会社はアストラゼネカ社のワクチンも製造、さらにジョンソン・エンド・ジョンソン社のワクチンを充填しており最初のロットはすでに品質管理が行われ4月中旬からの出荷を予定しているそう。
武田薬品も協力したようで、「武田薬品、ドイツ・IDT社施設の生産能力をJanssen社開発の新型コロナウイルス感染症ワクチン製造用に提供」という記事がありました。
バイオンテックもファイザーのベルギー工場ではなく、ドイツ国内のマールブルクの独自拠点から4月にワクチンの出荷が始まっています。
またフランスの製薬会社サノフィは異例の対応で、バイオンテックにフランクフルト(ヘキスト)にあるサノフィの最新生産施設へのアクセスを認めて夏からバイオンテックのワクチンをサノフィで生産EU向けに1億2500万回分余り生産することになっています。
また同じくドイツのキュアバックはmRNA技術を用いた2回接種のワクチンを開発中で、年内に最大5000万回分、22年に最大2億回分の生産を見込んでノバルティスと合意。ライバルに一歩遅れたキュアバックが目指すのは第二世代ワクチン、複数の変異したウイルスにも有効なワクチンの開発を目指しているそう。
しかしキュアバックのCEOは米国の規制によって新型コロナウイルスワクチン関連の供給網に支障が出ており、欧州で生産を目指す企業にとって悩みの種とは発言。アメリカファーストに振り回されながら各企業が開発、生産している模様。
このようにドイツ国内でのワクチン生産体制は整いつつあります。ドイツだけに使われているわけではありませんが、生産拠点が自国にあるのはどの国も非常に強みです。
ドイツは今も感染拡大が続いている第三波におり、連邦政府と州政府がバチバチやっており、なかなか落ち着きませんが、まずワクチン数の確保が必須であること、またリスク分散のため複数のワクチンを運用したポートフォリオを組む重要性を認識する今日この頃です。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊
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