見出し画像

ケーニヒスベルク風ミートボール

グーテンターク!皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。

今日は昨日より少し青空が見えて気分もアップ。でもやっぱり風は強く冷たいので温かなお料理を作りました。Königsberger Klopse 、ケーニヒスベルク風のミートボールです。

画像2


ケーニヒスベルクはバルト海に面した都市の名前で、現在の名前はカリーニングラード。ポーランドとリトアニアに挟まれたロシアの飛地(ドイツ語でExklave エクスクラーヴェ) 

Калининград (Kaliningrad) の飛地ぶりをご覧ください↓

元はドイツ騎士団(チュートン騎士団)によって建設された港湾都市です。

ケーニヒスベルク(王の山)という名前はボヘミア王オタカル2世に因んでつけられたからです以後中世後期から1945年まで東プロイセンの中心でした。プロイセンの哲学者イマヌエル・カント(1724-1804)の生誕地で彼が生涯を過ごした場所としても有名です。第一次世界大戦から第二次世界大戦まではドイツの飛地でした。

第二次世界大戦後にソ連の領土になってから社会主義のソ連が「王の山」という名前を好むはずもなく、カリーニングラードという名前に変わりました。当時のソ連の実力者で初代ソビエト連邦最高会議幹部会議長のミハイル・イヴァーノヴィチ・カリーニン(1875-1946)に因んでいます。

しかしお料理としての名前は変わらずケーニヒスベルク風として定着しています。

私の感想は元がプロイセンだったせいかどことなく材料や見た目がフリカッセに似たお料理という印象。フリカッセ(fricassée)はもともとフランスのお料理ですがドイツの家庭料理にもなっています。

例えば生クリームを使い、ケイパーやレモンを使い酸味をきかせるあたりが似ているなと。

少し違うのは肉そのものを煮込むのではなく、仔牛のひき肉を使ったお団子を入れること。そのお団子は材料がフリカデレに似ています。玉ねぎやパン、卵は日本のハンバーグと同じですがマスタードを入れます。他にパセリやレモンの皮も少し。

ケーニヒスベルクのKlops (複数形でKlopse) はそこに刻んだ魚を入れるのが違いです。

本来はカタクチイワシ(アンチョビ)を入れたり、ニシンを入れたりします。今回はオイル漬けのタラの肝 Dorschleber ドルシュ・レーバーを混ぜてみました。

画像1

肉団子はブイヨンにつけてゆっくり熱を通します。ソースは肉団子を茹でたブイヨンの一部を濾したものにガーリック、カイエンペッパーを入れて沸騰させてから小麦粉、バター、生クリームでトロミをつけてホワイトシチューのようなソースにします。仕上げにレモン果汁やウースターシャーソース、塩、カイエンペッパー、ナツメグ、ケイパーを入れて出来上がりです。

美味しい〜😋

画像4

本日のよしおさんは仏アルザスのワインをあわせました。

ミッテルベルカイム、ツォッツェンベルク 2014(シルヴァーナ)のワインです。

画像3

それでは

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊







いいなと思ったら応援しよう!