サフェージュ式貨物モノレールの可能性
先日私は非常に興味深い貨物輸送の方法を見つけた。それはサフェージュ式貨物モノレール構想というものだ。現在、中華人民共和国の中車長江の長江工場で運用されている。所謂懸垂式モノレールで旅客用では国内最速と言われる湘南モノレールが採用している方式と同じである。モノレールで運用されるコンテナ等はたくさんの種類があり40フィートや20フィートと規格化されており互換性を持たせている。
貨物モノレール方式の利点
・臨海鉄道方式に比べて機関車が不要
・運行の際には無人運転が可能
・地形に左右されない
・全天候で運転可能
・運行・メンテナンスコストが低い
・占有面積が小さい
・CO2排出量が少なく環境にやさしい
とされている。
発想はよいのだが私はこの構想に少々疑問が残る。
確かに無人運転という点は人件費の削減ができるという点では優れているかもしない。しかし、雇用の確保という観点においては問題がある。最悪、エンジニアが一人いれば済む問題だからだ。極論から言えば臨海鉄道方式の場合はレールを敷けば運行できるが、このモノレール方式では運用の柔軟性に欠けるのではないかと考える。積み替えの手間もあり効率もあまりよくなさそうにみえる。
とはいえ国土、地形などに合わせた輸送システムを採用すべきであり、臨海鉄道方式が日本に合うものであり中国の風土に合ったのが貨物式モノレールでということになるのだろうか。
中国では特に物流が重視される時代が間もなく到来する。その中で新たな物流システムが生まれては消えを繰り返す。これは中国の経済構想が関係する。
中国の経済構想といえば現代のシルクロードともいうべき一帯一路構想である。アジアインフラ投資銀行を利用した広域経済構想である。聞こえはいいがアフリカや発展途上国の発展に加担し恩を売る側面ももちあわせており静観すべきではないと考えられる。
ともあれ中国で物流革命は必ず起こる。その過程で生み出されるものは非常に興味深い。日本でビギーパック貨物が流行ったように。
もし仮に貨物モノレールと旅客モノレールが同路線を走れば工場への従業員通勤にも利用できる…これは日本の臨海鉄道方式然りだが。
などと発展性を孕んでいる構想だと私は考える。
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