『わたし、定時で帰ります。ハイパー』が台湾で翻訳出版されました。『我要準時下班2:朝著理想狂奔不止的人們』
告知です。
わた定シリーズの第二弾である『わたし、定時で帰ります。ハイパー』が台湾で翻訳出版されることになりました。版元さんは前回と同じく、台湾の振興出版社である采實文化さん。ご連絡をいただいてから刊行までのスピードが早く、いつもながら「すごいなあ」と感じています。
副題の「朝著理想狂奔不止的人們」は日本語に直すと「理想に向かって走っていく人」だそうです。
書影と帯はこんな感じでございます。下に置いてあるのは1冊目刊行時に紹介が掲載された冊子。
帯のコピーには「踏みにじられてきても、初心を無駄死にさせたくない! 新世代社会人の師、東山結衣がもう一度大活躍!ドラマにない待望のエンディングが迎えられる!」と書いてあるそうで、力強く応援されているようで元気が出ます。
タイトル画像にアップしたのは販促用の蔵書票。下にも写真を載せますが、三種類も作っていただいたようです。どれもこれも可愛い……。
昨年11月に私は、1作目の翻訳版の刊行に合わせて台湾を訪れています。その時の様子は yomyom@号にも書いたのですが、采實文化さんの出版への熱意はとにかくすごい。1ヶ月に1冊しか文芸本を出さないとのことで、販促にも力を入れていただいていました。下の写真は高尾の誠品書店さんで1冊目を展開していただいたときのもの。
そして采實文化の社長は女性。社員も女性が多めだそうです。「台湾の出版市場は日本より小さい。給料も良くないので男性はIT業界に就職することが多い」と教えてもらいました。そう、台湾はデジタル人材の育成にものすごい力を入れているのですよね。しかし、その後に起きたコロナパンデミックを通じて台湾のパワーを全世界が知ることになろうとは。
性格はおおらかで、仕事はアグレッシブ、というのが台湾の人たちに接した私の印象です。でも「この小説(わた定)に出てくる困った人たちは台湾にもいますよ」と言われたので、どんな国でもサラリーマンはみんな同じようなことで悩んでいるのでしょう。最後に私たちをホテルに送ってくれた二十代の女性社員の方に別れ際に「私は鬼滅が大好き」と聞いたのも印象的でした。排外主義が強くなっていると言われている昨今ですが、若い世代は同じエンターテイメントを共有していて、考えていることがどんどんボーダレスになっているように私には思えます。
今、yomyomで連載中の最新作「わたし、定時で帰ります。ライジング」にも台湾が登場する予定です。どうかお楽しみに!