『わたし、定時で帰ります。』スピンオフ 7月31日まで公開、そして続編は…
noteでの告知、遅れました。
『わたし、定時で帰ります。』のスピンオフが7月31日まで無料公開されています。
結衣と晃太郎が上海飯店で飲んでいる。それだけのお話です。1作目の後日譚であると同時に、2作目の前日譚となっています。
小説新潮3月号の特集「何、食べよっか?」のために書いたものですが、読みたいと言ってくださった方が多数いたことから、期間限定での公開となりました。
これを書いたのは、2作目脱稿の後でした。
2作目『わたし、定時で帰ります。ハイパー』を書くことは1作目刊行前から決まっていました。刊行は1年後というのが新潮社の提案でしたが、スケジュールを引いてみると執筆できる時間は5ヶ月しかありません。
この年には他社から出る新刊3冊の単行本化の予定もありました。再び過労になれば今度こそ向こう側から戻ってこられません。そのため、進捗表と、40ページに渡るプロットを作り。後戻りしないでいいようにしました。定時に仕事を終え、限られた時間内で面白くする。1作目の時と同じチャレンジをしてみたのです。
おかげで過労にはなりませんでしたが、ドラマ化に併せた1作目の文庫化の仕事も生まれ、最終回は厳しい進行になりました。プレッシャーだったのでしょう。道を歩いている間もセリフを喋っていたらしいです。
ちなみに、この記事のタイトル画像は、スケジュールの合間を塗ってロケハンしてきた、とあるバー。『ハイパー』の作中で晃太郎と結衣が行けなかったところです。既読の人はわかるかしら?
その後、すぐ取りかかったのがこのスピンオフでした。
結衣も、晃太郎も、会社ではコンプライアンスにガチガチに縛られています。サシで飲んでる時くらいは羽目をはずしてもいいんじゃないか。そう思ったのですが、2作目を脱稿した解放感から、少し羽目を外しすぎたかもしれません。
そして、息つく暇もなく、3作目へ。
『ハイパー』は大変だったので、結衣を含めたネットヒーローズの人たちの休日をスピンオフでいくつか書いて、それを集めた本にしよう。副題は『ホリデー』なんてどうかしら。そんな話を編集者としてました。ですが……。
ドラマ放送前にいただいたご感想の中から、「まだこのテーマを扱っていないのでは」という会社員の方からの指摘を見つけてしまいました。鋭い…。結衣には「ホリデーでいいよ!」と言われそうですが、ごめん、次作もゴリゴリお仕事編になりそうです。副題はもう決めてあります。年明けには書き始められるといいなー。
ではでは、お楽しみに。次こそは、定時で帰りながら書き終えたいものです。