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整理収納アドバイザーさんがきた!
初秋ですね……。
あまりにもnoteを更新していないので、なにか書こうと思ってやってきました。さいきん整理収納アドバイザーさんにきてもらったらすごくよかったので、そのことを書いていきたいと思います。
中学校進学にむけて部屋を片付けたい
あまりにも片付かない我が家……! 今住んでいる分譲住宅を購入して引っ越してきたのは2020年の秋。それから4年もたつというのにいまだ片付いた状態にならない。上の子はすでに小学6年生になろうとしているのに、保育園時代のものがまだ部屋のすみに積んであるという状態。いや、たびたび片付けたり捨てたりはしているのだけど、追いつかない。ものが増えるペースに追いつかない。応急処置で終わってしまう。
このままではまずい。小学6年生は来年から公立中学に行くのだが、そこで待っているのは内申点である。……というと「ああ!先生の贔屓で決まるやつね!」とか「お気に入りの子に高い点をつけて、お気に入りじゃない子に低い点をつけるやつね」という声がかかるのだが、全員に説明するのはめんどうだから各自調べてもらいたいのだが、東京都に限っていえば、すでに内申点は相対評価ではなく絶対評価。さまざまな評価基準が細かく決められていて「先生のひいき」で決まるような感じではもうないらしい。大手塾の講師がそう言ってるので、そうなのだろう。
といって、まっとうな評価をされてしまうというのもまた困りもので、提出物をきちんと出さなければならないらしいという情報に我が家はおののいた。いや、社会人になったらいくら仕事ができたって、原稿の締め切りは守らないといけないし、契約書はちゃんと捺印して返さないといけないし、確定申告がきちんとできなければだめだし、「提出物をきちんと出さなければらない」のはそれはそう! 中学生くらいからトレーニングしないと身につかないのはそれはそう! でも、毎日がてんやわんやで「えっ、親のサインをして提出? そのプリントどこいったっけ? うっかり捨てちゃったかもしれない」とかいう騒ぎを毎回起こしている我が家の中学生が「提出物をきちんと出さなければならない」なんてことができるとは思えない。まずはプリントがなくならないように家を片付けなければ……と思って自分なりに頑張って片付けていたのだが、仕事の合間にやるものでとにかく進みが遅い。互いの収納観をめぐって夫婦で口論になるのもつらい。そんなとき、Xでこんなポストを目にした。
「整理収納アドバイザーさんがくるたびに部屋が片付いていく」
それだ!プロの手を借りるんだ!
夏のキャンペーン価格できてもらうことに
「整理収納アドバイザー」で検索して、もっとも公式サイトがきちんとしているなあと思った会社に連絡。初回価格は夏のキャンペーン期間だったのでカウンセリングこみの4時間で2万円弱だった。自分でもできる片付けに2万も払うのか……と私の中のサッチャーが睨んできたけれど「自分でできてないから4年間も散らかったままなのではないか? 片付いていないことによって生じる余計な家事をお金に換算したら2万円ではすまないのではないか?」と思い直して申しこむことに。子供部屋に収納されているべき学用品やおもちゃが、いつまでもリビングにあるというのがもっともストレスなので、まずは子供部屋の整理収納から手伝ってもらうことにした。
予約が済むとアドバイザーさんから「散らかったままの子供部屋の写真を撮影して、間取り図とともに送ってください」という指示がきた。さらに「あくまで片付けの主体はご家族です。ご家族には当日いてもらって、いっしょに手を動かしてもらうことになります。かなり疲れると思うので覚悟しておいてください」という旨のメールも届いた。
了解はしたものの、ここでもまだ私は「2万円も払ってきてもらうほどであっただろうか」を悩んでいた。だって手を動かすのは自分たちなわけだし……自力でやってもそんなに変わらないのでは?
事前カウンセリングで整理収納についてレクチャーされる
迷いながら迎えた当日、アドバイザーさんがやってきた。まず行われたのは「なにをどうしたいのか」というカウンセリング。こちらからは「中学生になるのにむけて子供たちが自分で整理整頓できる部屋を作りたい」とお願いした。次に始まったのは「なぜ片付けなければならないのか」「どのような手順で片付けていくか」のメソッドのレクチャー。
ここで私はすでに「アドバイザーさんを呼んでよかった」という心境に至っていた。
さっきも書いたが、パートナーも私もそれぞれ収納観がある。それぞれインスタのインフルエンサーの投稿を見たりして「こうするべきだ」という意見を持っているのだが、これが共同作業をするときにぶつかりやすい。船頭多くして山に登るという状態になってしまうのだ。しかし、ここにアドバイザーさんが現れると、船頭はアドバイザーさん一人になるので、「揉める」という整理収納がいつまでもできない要因がひとつ取り除かれるのである。アドバイザーさんがいった「片付いていない家では何を持っていて何を持っていないかの把握がしにくく同じ物を何度も買うことになるので、片付いたほうが節約になります」という言葉も私の(なかのサッチャーの)胸に刺さった。この時点でもう呼んでよかった!
子供たちもいっしょにレクチャーを受ける
もうひとつ、アドバイザーさんを呼んで良かったと思ったのは、子供部屋の管理者である子供たちへの影響である。パートナーや私がいくらインスタのインフルエンサーから学んだとしても、そのメソッドは子供たちには浸透していない。なのであちこちにものをぽいぽい置くし、そもそもやつらは親の言うことをきかない。けれど他人であるアドバイザーさんの言うことは聞くのである。
片付けるとは、まず物をすべて出して分類し、要るものと要らないものを決め、要らない物を捨て、要るものをあらためて収納することである、という基本中の基本を、子供たちは教えられるがまま神妙に聞いていた。それを見て「ほっ」とする自分がいた。親もやりきれていない片付けのやりかたを子供にどう教えたらいいかわからないというのが、案外ストレスだったのだということに気づいたのである。
ピアノはピアノの先生に教わった方が早く上達するのと同じで、片付けを親以外の人から教えてもらったっていいじゃないか。親も子供も片付けが苦手なら全員でプロに直接教わればいいだけの話なのである。
ひたすらみんなで片付け
ここから地獄の3時間がはじまった。アドバイザーさんが持参したブルーシートの上に、子供部屋にあるものをすべて出し、それをいっこずつ「使うもの」「思い出」「捨てる物」などに分類していく。それをやるのはアドバイザーさんと子供達である。子供部屋の管理者である彼らがやらなければならないと言われているので、親たちはそのサポートをする。「捨てる物」に決まったものをゴミ袋に入れたり、埃っぽいところを拭いたり、無印の透明引き出しに分類を書いたシールを貼っていったり。こういうときいつもなら途中でだれてしまう子供たちも「部屋が片づけばいいわけじゃないよ、自分で片付けられるようにならないと意味がないからね」とアドバイザーさんに言われるとシャキッとする。そう、大事なのは魚を釣ってあげることではなく、釣る方法を教えることなのだ。
アドバイザーさんは手を動かしながら「収納容器を先に買ってはダメです」「紙箱でも段ボールでもなんでもいいからまずは収納場所を仮おきで作ること」「そうしてだいたいの量がわかったら、インテリアにあった収納容器を買ってきて差し替えればいい」「ここにトートバッグを吊るして、このあたりで使うものを入れておくといいです」「その際、バッグにはロゴはないほうがいい」「部屋の中から余計な情報を減らして脳の負荷を減らしましょう」ととにかく現場で教えていくスタイル。
総勢5人で3時間ぶっつづけで作業したところ、ゴミ袋がいくつもでき、前から捨てようと思ってた家具の粗大ゴミ手配は終わり、学習机の上からものがなくなり、小さなフィギュアがきれいに展示され、大量のぬいぐるみがボックスに収納されて見栄え良くつみあがっていた。すごい、片付いた!
これはアジャイル開発である
この結果に、私より感動していたのはパートナーだ。「スキルを持った人がチームにきてくれて、問題点を共有してくれて、一緒に手を動かし、チーム全体がスキルアップしながら解決に至る、これこそがアジャイル開発ではないか」と言っていた。たしかにそうかもしれない。自分たちでも時間をかければ片付けられたのかもしれないが、プロがきてくれることによって子供たち含むチームメンバー全体の片付け能力が上がるというのは新たな発見だった。だが、このほかにも「洋服の洗濯→収納→着るの動線」とかとか「玄関周りの収納」とか課題はいくつもある。また来てもらおう、ということになった。
脳が軽くなり、仕事への意欲が増した
いやーでも片付くと脳が軽くなるものですね。パソコンのデスクトップが散らかっている人はミスをしやすい、ということを読んだことがあるけれど、部屋も同様だ。ものの「検索」にすごく時間がかかったり、「散らかってて嫌だな」というストレスがずっとあったりで、脳のバッテリーを余計に食われてしまうので、ミスはどうしても多くなるのだと思う。そしてそのミスをカバーするためにまた脳が消耗されていくのだろう。この消耗がなくなったおかげで、家事に対してだけでなく、仕事への意欲も増したのもよかった。もう少ししたらけっこうな量の仕事にとりかからなければならず、「こなせるかな」という不安があったのだが、それも「なんとかなりそう」という意識へと変化していっている。
どんどん片付けたくなる
今までも地道に片付けてはいたのだが、もっとも大きな課題であった子供部屋が一気に片付いき「片付いている部屋にいる快感」を味わったことで、チームメンバーのやる気に加速がついた。アドバイザーさんが帰った次の日から「なんとなく廊下の隅においてあったプラケースを捨てる」とか「いつか使うかもと思っておいてあったマットを捨てる」とか小さな不快をゲームのように消していくようになった。
アドバイザーさんは帰る前に「玄関のここにポールを置くとよい」とか「キャビネットの上に物を飾るときはいくつかのまとまりをつくること」とかティップスをいくつか残していってくれたのだが、それもどんどんやっていく。買い渋っていた便利グッズもどんどん買うようになった。預金はその分減っていくが、どうせいつかは買うものなら今買った方が長く使える。
浴室の浮かせる収納もついに完成
アドバイザーさんを呼ぶ前から、浴室のものをすべて浮かせる活動を地道にしていた私。それも最近は停滞していたのだが、子供部屋が片付いたことで加速がついて、浴室椅子、手おけ、シャンプーのディスペンサー、お風呂ブラシもすべて壁にくっつくマグネット式にして浮かせた。
マグネット式のものに変えたとしても、みんな使った後床置きのままにしちゃうんじゃないの?と思っていたが、人間にはマグネット式のものを壁に貼り付けたい衝動があるらしく、入浴が終わると壁にぺたぺたくっつけている。これによって床掃除が格段に楽になった。
インテリアをよくしていこうという機運が生まれる
どうせ私たちには素敵な家に住むなんてことは無理なのよ…子供が二人いる家でインテリアなんか無理…という意識がなくなり「ここからめざしていくんだ!」という機運が生まれたのもよかった。すてきなインテリア家具を目にしても「こういうのを置けるような家になるまでにどれだけ時間がかかるだろうか」とあきらめモードになりなりがちだったのだが、その未来までの距離が近く感じられるようになったのも意外な効果だった。もしかしてそのうち犬や猫も飼えるんじゃないか?という希望も生まれている。
スキャナーを利用した書類整理もやっていきたい
「書類の整理にすごくいいよ」とみんなにすすめられ、PFUさんからも「試してみてください」と提供いただいたドキュメントスキャナー ScanSnap iX1600もまだ使えていないのでこれもこっからガンガン活用していきたい。
いざとなったらプロに頼ればいいと思えるように
ライフステージが変わって収納システムを作り直さなければならなくなっても「アドバイザーさんにきてもらえば!」と思えることで精神的に楽になった。全部自分で解決しなければならないと思うことほどつらいことはない。子供の教育も塾や公文に外注して楽になったし、今後は苦手なことはどんどんプロに任せていくのがよいのだろう。
エアコンと洗濯機の清掃を予約する気力が生まれた
プロに頼むことの成功体験が生まれたおかげで、引越ししてから一度もやってなかったエアコンクリーニングとドラム式洗濯機クリーニングの予約をした。きてもらったのは東京ガスである。これも費用がそれなりにかかるのでサッチャーがなんや感や言っていたが、埃が詰まったままだと電気代もかかるので、必要経費と思って目を瞑ることにした。
頼んで良かった!
家事代行サービスやシッターに依頼することには慣れていた私だが、それでも新しいチャレンジにはそれなりの勇気がいった。整理収納を外注することは「片付けが苦手である」ということを受け入れるプロセスでもあったように思うが、これがなかなか大変だった。なぜなら肉眼で見慣れている部屋というのは脳内補正が入るようでさほど散らかっているようには見えないものだからである。しかし今回、アドバイザーさんに送るために散らかった子供部屋を撮影して、その写真を見た時「ぎゃー!」となった。明らかに散らかっている。夏休みが終わって荒れていたということもあるけれど、それでも予想以上に散らかっている。こんな散らかりを見て暮らしていたら、そりゃしんどいよなと思う。ビフォーアフターの写真を見ればお金をかけてまで外注してよかったことはあきらかである。
整理収納アドバイザーさんのサービス内容を見ると、新居に引っ越す前の収納作りサービスもあった。当時このサービスを知っていたなら、確実に申し込んだだろう。そしたらこの4年間もっと快適だったかもしれない。「片付けなんて私にもできる」「プロに頼るほどではない」というプライドさえなければ……と今でも思う。
また、サービス内容には「親の家の整理収納」もあった。折しも高殿円さんの『私の実家が売れません!』を読んで、高齢者が遺した大量のものの整理がどれだけの負担を親族にかけるかを学んだところだった。親が存命のうちからアドバイザーさんと一緒に片づけに行く、高齢者に適した収納をつくっていく、ということがこれからの時代には大事なのかもしれない。
まとめ 片付いた家、ほんと快適!
両親とも働きながら子供を育てるというのは大変なことである。子供が複数になればさらに大変になるし、早くも介護スタートの人も周りにはいる。「片づけ大好き!」タイプの人はいいとして、そうでない人はあまり無理をせずにこういうサービスをどんどん頼ってみてほしいと思う。片付いた家、ほんと快適なので……!