ラッキーアイテムは一張羅。
かれを一目見たときの正直な感想は、アレ?ちょっと大丈夫かな?だった。
目、鼻、口が全て小さく貧相な優男のような見た目。そして私に好意をもった風の眼差しに(当時の私はバツグンに第一印象がよかった)
うわぁこの人とは正直ムリ…
と超勝手に失礼ながら思ってしまったのを思い出す。
だって私の元カレは、
ローレンスフィッシュバーン
そっくりさんだし、好みのタイプはいつだってラガーマン。
顔は10年前の吉田麻也がタイプで、だからEXILEのお仲間のNAOKIも好き。なんならナオキって名前も好き。でも子どもたちは誰もナオキという名ではない。
しょぼい彼はラルフローレンのポロシャツを着てもオラオラ系にならなかった。
というか、それを着ても全くパリッとしない理由がわたしには理解不能。
しかも無難に紺色を着ているというのに、それすらしっくりこない有様。
もうなんなんだ!いい加減にしてくれよ!!
と勝手に絶望するくらい、何着てもぐんにゃりしてしまう男だった。
ピチピチのジーンズはクールにはならず、ストレッチが伸びきってしまったのか、サイズが合っていないのか、なんか尻あたりがだらしなく下がる。
それベルト要るんじゃね?ベルト。
つーかウチの会社ジーンズOKだったっけ?
一応
「オフィスカジュアル」
というあるんだかないんだかよく分からない服装規定のある会社だったのだが、たしかジーンズはNG。
そこからしてもうアウトなのだが、彼はポロシャツジーンズで
さらに遅刻して
出社。
いやー、あの凍りついた空気とみんなの視線を全て集めたあの瞬間、怖かったわ。
「すいませ〜ん、遅刻しました〜」
なーんてゆる〜く入ってきたけど、誰も返事しなかったもんね。ホント怖かったよ、私も。
しかも奴は評価する側の人間で、この部署のトップだったから、みんなクソほどムカついてもやれること(上にあいつ遅刻だぞ、とチクること)がなくて、むちゃくちゃイラついた記憶がある。
そんなこんなで気の抜けた彼も、一気にシャッキっ!とするはずだった。
が、遅刻は治っても(怖すぎてできなかったのだと思う)彼は何着ても、
だらしなくヨレヨレ
なのである。
♪不潔!じゃないのに!!いつも少しくさ〜い♪ではなかったけれど、何でかよく分からないけど、もはや不潔に見えてしまい、こちらの気分を下げさせる天才のような見た目だった。
けれど、アメリカ研修に参加してから向こうの思想に中ってしまい、同調圧力満載の常に笑顔やろうになってしまう。
自信満々な笑顔にヨレヨレな服。
もう完全に狂ってた。
そしてそのまま狂った勢いで、5年付き合った彼女とはあっさり別れ、派手なまつ毛の女性と結婚。二股はしてなかったと思うが(小物だから)押し流されるような結婚の仕方に、こちらも面食らったのも覚えている。
お祝い?したかな??どうだったかな???
もうよく覚えていないや。
今の彼は一応会社の顔的な仕事もこなすらしい。
だから彼の名を検索すると、対談とか会社の広報的なやつとか色々情報が出てくる。
その度に私は驚いてしまう。
あれから何年も経つのに、まだ貧相なのかと。
それが1番際立ったのは他社の偉い方々との対談みたいな記事。
男性が4人並んでいるのだが、彼だけが極めて質の悪いジャケットを羽織っている事が分かる。
ゆるい系オシャンティーな方にバシッとスーツで決めてきた人。みんな服装は色々だったけど、とにかくオシャレ人に挟まれて彼の貧相さが際立って痛い。
もう痛いっつーか単にだらしない。
彼に改善を促すためには、何から手をつけたらよいのか、どう改善したらいいのか分からない。
絶望感すらある。
なんでお前のジャケットはそんなにヨレヨレなんだと両襟掴んでブンブンしたい。
ホント昔の人は、馬子にも衣装なんて上手いこと言ったもんだよ。
彼がせめて一張羅のスーツで望めば、ここまで悪目立ちはしなかったのだが、きっと彼はそんなモノ持っていない。
おそらくその必要性も理解できないし、自身の写真を見たとしても何も気が付かないだろう。
これを無知というのか鈍感というのか分からないが、オシャレっていうかもはや、
身だしなみに疎い
と言うことが、ここまで致命的な影響を与えると言うことを、私は今日まで知らなかった。
なあ、まつげの奥さん。
たくさんの男を見てきたというアナタなら分かるだろう?
はっきり言ってこの身だしなみセンスはナンセンス。コレ結構絶望的だよ。
なんでまた寝癖みたいなヘアスタイルで、会社の宣伝も兼ねてるのに対談臨んじゃうんかな。
残念ながら君は羽生さんじゃないから、その寝癖はトレードマークにも好調の印にもならない。
ただ髪質的に、ツヤも出にくくクセもある上、毛量は少なそうだから手入れは大変だと思う。
頼むから誰かかれに素敵な美容院を紹介してやってくれ!!!急務だよこりゃ!!!!
人様の夫を勝手に心配しながら思う。
私は確実に無駄な時間を過ごしているなと。
まあいい。もう色々終わったしな。
今年が終わり、掃除はせずに終わり、トイレ掃除もサンポールだけ買ってきてもらって終わった。
自身の頭髪に至っては
2日
洗ってない。
私は完全なる風邪をひき、年末年始は1人きりで過ごす。なにせ全身が痛い。
頭痛、腰痛、尻痛、膝痛、ついでに足裏は水虫だ。今日もパーフェクトに生きている。
明日、実家でみんなが楽しんでいる雑煮もお汁粉もない。もういいや。布団を干そう。そしてふかふかの布団で1人寝よう。
多分どこかでノリさんとタカさんのスポーツ王な番組が観られるから、それだけ楽しんでいればいっか。
とりあえず一張羅は大事という話でした。
来年のラッキーアイテムは一張羅。
いざって時のために用意しておこうね!
※ミルカル・ダストゥールさんの絵が可愛くカオスで使わせていただきました。
ありがとうございます。