私は女子高生寄りの思考らしい。
マダムユキさんのblogが好きなんですよ。
最新版はもうすぐ終わりそうなオリンピックの、飲酒喫煙の件をからめながら、若い女の子たちの残酷さに言及しています。
このブログ自体にリンクが貼ってあるので分かるかと思いますが、ユキさんは幾つかの媒体で文章を掲載しているため、こちらのブログは種明かしみたいな余談みたいなもの。
今回書きたいのはどちらかというと寄稿記事に関してなのでこちらもリンク貼っておきます。
タイトルだけ見るとこの少女たちが加害側なのかなと思いきや、少々事情が異なります。
やっていることはいじめや嫌がらせの類ではなく、ただのチクリでありみみっちいモノなのですが、やり方がかなりエグい。ひどいむごい。
漢字で書くと酷いも酷いも一緒なのに気づき、余計に気分が荒んだ。
ユキさんの記事の中には、私立女子高校受験の指定校推薦バトルの泥沼が描かれているのですが、私も私立高校出身のためその事情を察することができる。
確か当時(もう20年も前なんだ!)の私立高校指定校推薦は1学期の中間、期末テストの成績がほぼすべてだったため、この時期ばかりは普段はおバカの生徒たちも一気に勉強をしていた。
一応私立高校のため、強い部活動はそれなりにあった。スポーツ推薦で入ってくる子も多く、そのため学力は比較的底辺であった母校。
皆部活動を頑張りたくて、のびのびとした校風に憧れて、そのような理由で入学したのだと考えていたのだが、それは全く違ったのだと気付かされたのは、私が高3になってからだった。
私の通った私立はバカばかりだが、おぼっちゃまお嬢さま育ちがそれなりに混ざっていた。
品よく部活動やボランティアに励む彼らの入学目的は、指定校推薦そのものだったのである。
(あとは母校はかなり硬い雰囲気の学校だったため、イメージ戦略。中身はバカだけど)
ちなみに私はど田舎出身で、指定校推薦などという言葉すら高2の三者面談まで全く知らず生きていた。ただ比較的成績が良かったため、様々な学校を推薦されたが、全て断り母を大いに落胆させた記憶がある。
全て断った、とあるが、私の進学希望は中学時代から変わらず美術系大学だったため、学校の持っている指定校推薦枠には、そのような学校はほぼ0。そんなわけで入学時点で大学受験はほぼ確定しており、高1からせっせと予備校に通った。故に私立高校によくある指定校推薦泥沼を一切体験せず済んでしまったのである。
さて、そんな惨たらしいという指定校推薦泥沼バトルであるが、確かに泥沼だったのは事実である。
私たちの頃はSNSこそ今ほどではなかったため、記事のような惨たらしい陥れちくり合戦はなかった。しかしながら、高3の定期テストの平均点が、どの教科も大体20点から30点ほど上昇したことを考えると、指定校推薦争いはそれなりに熾烈だったのだとよく分かる。
だからこそある日社会科教師が教えてくれた
「今からみんな指定校推薦争いで、内申点をものすごく欲しがる。だから今まで勉強せずにそれなりの成績だった人が1番危ない。とんでもなく成績が落ちて大変なことになるから、しっかり勉強しなさい。この時期だけは」
と身も蓋もないアドバイスを2〜3回は話していたのを覚えている。
繰り返し繰り返し、口を酸っぱくして。
私はこのアドバイスに従い(母からも、ママ友情報により同様のアドバイスを受けた)この時期だけ死にものぐるいで勉強した結果、内申点は大きく落とすことなく事なきを得た。
しかしながら、この指定校推薦泥沼バトルを甘く見ていた友人は大きく成績を落としてしまい、好きな大学に行けなくなったと落ち込んでいた。
私は、そんな彼女にこう言ったことがある。
「そんなに嫌なら受験すればいいじゃない。好きな学校も、学部も好きなだけ受けられるよ」
私は希望を持たせたつもりだった。
「そんな事するわけないじゃん。受験したくないから今頑張ってるのに。ジャムちゃん何言ってるの?」
私は彼女の答えが衝撃的で、何も言わずに黙ってしまった。
でも彼女は正しいのだ。
何故ならば彼ら彼女たちは、受験勉強受験戦争を避けるために、この学校に入学したのだから。
このように20年前から指定校推薦争いはまあまあ熾烈なんですが、ユキさんの娘さんの私立高校のソレはもっとエグいんですね。
高校生がSNSを徘徊し、悪事を特定し証拠集めして、もう後戻りできない段階でソレらを先生らに密告するというやり方は、まあひどいですよ。
みんな文春砲をマネしすぎ笑
でもね、せっかく相手の弱み(しかも相手が、どう考えても100パーセント悪い)をみたら、ここぞという時に利用するのは仕方ないんじゃないかな?と思うのですよ。
だって真面目がバカを見る世の中ってみんな嫌じゃないですか。
パパ活やって、他にもたくさんチョイ悪い?ことした子たちが、何の懲罰も受けずスイスイ世の中渡って行くのはどうにも許せません。
解せん。
だから私はチクった女子高生の肩を持ってしまうんですよ。それにこれらのチクリは身から出た錆であって、脅されたり騙されたりしたわけじゃない。
だからユキさんみたいに、女子高生のやる事があまりに酷いとは思えなかったのですよ。
指定校推薦バトルは泥沼で酷いですけど、彼女らのしたことは仕方ないんじゃないかな。
チクられた人は悪いことしたんだから。
ちなみに私はくだんの飲酒喫煙選手に対してもこのような考え方なので、最大限効果のあるチクリをしたであろう高校生たちに近い考え方かもしれません。
個人的には、チクリをし、陰で笑っていたという同じ女子生徒たちの将来が心配です。
彼女たちは特に秀でるものもなく、他人を用意周到に蹴落とすしか生きる道はないと思い込んでいるのでしょう。
だからこのような、用意周到な、効果抜群の後戻りできないような酷いチクリもできるのです。あとは若さ故の正義感か。
年を多少重ねてようやく分かってきたのですが、学校のように同じ型にはめた評価基準(成績)ばかりが注目されて評価されるのは、学生のうちだけです。
社会に出ればさまざまな事が評価され、その基準もその時々によって全く異なります。
ようは社会に出たらさまざまな価値観が転がってますので、他人のことは気にせず、自分に合う場所に行けばいいのです。
だから、せっせとSNSをサバイブして他人を蹴落とさなくても、大人は楽に生きられます。
学校と違い、転職や引越しは思いの外簡単になります。
くだんの女子高生たちよ、そんなことをしなくてもあなた達は自由になるのですよ。
正直ものがバカを見る社会は嫌いです。
でも大人の社会は、確かに正直だけではないけれど、誠実さは求められます。やすこさんはその典型例かと。
嘘つきや言い訳ばかりの、酷い言動の人はやがて孤独になるから、あなた方が蹴落とさなくてもいいのです。勝手に落ちるから。
私は確かにユキさんよりも、女子高生側の人間かもしれません。
ただ、大人ってそこまでバカばかりじゃない。真面目にやれば結果は自然とついてきます。それだけは私も知っています。
だから、他人のことはあまり考えず、今は己の努力を積み重ねてほしいですね。