M.M@北の大地

研究室に疲れた大学院生が、地方公務員として就職するまでを徒然なるままに書いていきます。 その他、趣味や日々の雑感も書きます。

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最近の記事

Vol.10 三田と高田馬場

この地名は日本有数の私立大学のメインキャンパスがある土地である。 三田は慶應義塾大学、高田馬場は早稲田大学である。 両者の近くを歩いてみた。 雰囲気が全く違う。それはそうだ。三田は東京都港区、高田馬場は東京都新宿区にあるのだから。 三田といえば、高級住宅街。上品な街の中心部に慶應義塾大学はある。いかにも高貴な大学という雰囲気を醸し出していた。 高田馬場は、全国有数の学生街。近くに新大久保もあり、庶民の待ちである。そこにある早稲田大学は、その地域に溶け込んでいる雰囲気を

    • Vol.9 浅田次郎

      私の愛読書は浅田次郎である。 きっかけは幾寅駅に行ったことだ。 「幾寅駅」と聞いてピンとこないかもしれないが、映画「鉄道員」のロケ地といえばわかるかもしれない。 幾寅駅に行ったことで、鉄道員を知り原作を読みたくなった。鉄道好きの趣味が派生したのである。 「鉄道員」は短編集であり、直木賞受賞作である。浅田次郎を代表する名短編集である。 この短編集には「鉄道員」以外にも名短編が多く、好みも別れる(文庫版解説より)。 この中で自分が好きなのは「ラブレター」と「角筈にて」である。

      • Vol.8 就職

        就職した。 辞令をいただいた。 首長からの辞令は「出向」。出向先は教育委員会事務局だった。 首長からの辞令交付の後に教育委員会から辞令を受けた。新規採用職員では唯一の兼務だった。 首長の訓示は大して覚えていないが、教育長の訓示にはこうあった。 「我が教育委員会は、久々に人員増で新しく人を迎えた。」 自分を必要として迎えてくれている感じがした。 かたや、大学院から離れる時には師匠は就職を快く思っていなかった。 なぜ就職なのかとも言われた。 研究室の片付けをしていると、

        • Vol.7 浄閑寺

          東京へ行った。 都電荒川線で早稲田から三ノ輪橋まで。 車内の前方から東京スカイツリーを望む。曇っていて霞んでいたがこれもまた乙である。 榮法山浄閑寺へ足を伸ばす。吉原で働く遊女が葬られた投げ込み寺として有名である。 そこには、「ひまわり地蔵」という地蔵も建っている。周辺の山谷の日雇い労働者のシンボルとして建立された。 ところで、某新聞で女性大学院生/女性研究者のハラスメント被害の記事を目にした。 女性研究者が指導教員や上司、先輩からセクハラ・パワハラを受け、被害を相談す

          VOl.6 研究ノート

          今回も脇道へ。 ある時、倉下忠憲著『すべてはノートからはじまる』を読んだ。 https://www.seikaisha.co.jp/information/2021/07/05-post-190.html 私は研究ノートを持っている。 思えば、学部3年生の時から、研究用のノートを作っていた。まったく同じノートを継続して購入して使っている。 ノートの中身は多岐にわたる。 ①読んだ文献の引用や要約、文献の所見 ②文献等を通して考えたこと ③原稿の草稿や下書き この3つが主だ

          VOl.6 研究ノート

          Vol.5 白い病

          今回は脇道へ。読んで印象に残った本の話を。 表題の「白い病」は、カレル・チャペックが1937年に著したSF戯曲である。 カレル・チャペック氏は、チェコの作家でSF作品を主に発表している。 「白い病」以外にも、「ロボット」の語源となった戯曲「R.U.R.」やSF小説「山椒魚戦争」などが代表作で挙げられる。 タイトル「白い病」は、世界中で大流行した「黒死病(ペスト)」に対置したものである。COVID-19のまん延によって、アルベール・カミュの「ペスト」が再び脚光を浴びたのは、

          Vol.4 GW

          GWと聞けば、「ゴールデンウィーク」を連想する人が多いだろう。 しかし、これも博士課程の院生や研究者には別の意味を持つ隠語である。 GWは、言わずもがな4月末から5月初旬にかけての大型連休である。院生や研究者の「GW」もこの時期を指す。 では、何が違うのか。多くの人の「GW」は、行楽で過ごす。一方、大学院生や研究者の「GW」は、「原稿ウィーク(Genkou Week)」や「学振ウィーク(Gakushin Week)」の略称であり、原稿の執筆に勤しむのである。 どういうことかと

          Vol.3 入院

          「入院」というタイトルは不穏かもしれない。しかし、大学院生の間では「大学院に入学する」という意味でしばしば隠語で使われる。 今回は「節目」として大学院に入学するということについて書いていく。 そもそも、私はなぜ大学院に進学しようと思ったのか。 修士課程では、卒論を書いてさらに興味・関心を深めて研究したいという純粋な心があった。また、専門を問わずに学びたいという気持ちも同居していた。 一方、博士課程ではどうだったのか。明確な理由があるかというと、そういうわけではなかった。修

          Vol.2 理由

          今日は、私がnoteに投稿する理由を書いていく。 理由は2つである。 ①「文系」博士課程大学院生の進路について知ってもらう ②自らの経験・葛藤を言語化する ①「文系」博士課程大学院生の進路について知ってもらう 私は大学院生であるが、「文系」の大学院に属している。そして、日常生活(飲み屋やバイト先など)で「大学院生」と言うと、「『大学院』ってどんなところ?」とか、「将来何になるの?」という質問をよくされる。 そして、その答えには窮することが多い。ざっと説明することも出来るし

          Vol.1 初投稿

          はじめまして。M.M@北の大地です。 とある大学で大学院生をしています。 このnoteは、研究室に疲れた私が地方公務員として就職するまでの話を書いていきます。時折、趣味や日々の雑感も書きます。 (これはプロフィールの写しですね。) 今回は自己紹介を。 名前:M.M@北の大地 年齢:26歳 職業:大学院生(博士後期課程) 趣味:旅・山・酒・バックギャモン・銭湯・ラジオ 愛読書:浅田次郎・頭木弘樹 【略歴】 2012年3月:高校卒業(全日制県立高校普通科) 同4月:大学入学

          Vol.1 初投稿