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世界の街角」   10.ニュージーランド 10-1.オークランド(Town No17)

 ニュージーランドは、国土面積268,680km²。日本の約7割の土地におよそ400万人が住む。
 フィヨルドや大平原、数多い湖、「南半球のアルプス」と言われる山々など、変化に富んだ自然を指して「地球の箱庭」と称される。
 人口の約1割は、15世紀にポリネシアから南下して定住した先住民族マオリが占める。
 「アオテアロア」はマオリの言葉で「白く長く雲のたなびく地」を意味し、古くから彼らがニュージーランドを指して呼んできた言葉が、2021年9月よりマオリ党が国名変更のための運動を開始し、正式な国名として認められた。

 ニュージーランドは、南北2つの主要な島と、多くの小さな島々からなる。その北島に位置するオークランドは国の人口の約1割が暮らすオセアニア有数の世界都市であり、都会でありながら周辺に変化に富む自然環境を持っている魅力的な街だ。
 ポリネシア、アジア、イギリス、東ヨーロッパなど様々な国から移民を受け入れているため、それぞれの生活様式や習慣などが混じり合った独特の文化を形成している街である。

1.帆の街

 オークランドは、住民の船舶保有率が世界一という。
 それだけ海が愛されている街であり、気候が良い季節には、大小のヨットが海上を所狭しと賑わい、"帆の町”とも呼ばれている。
 高級ヨットや港の活気ある雰囲気を撮影できるスポットとして写真愛好家に人気の高い「ヴァイアダクト・ハーバー」を歩いた。 
 ハーバーには多くのヨットが停泊しており、島の周辺を行き交うフェリーや無数のヨットが海面に彩りを添える様子は実に美しく印象的だった。
 背景にオークランドの象徴ともいえるスカイタワーやハーバーブリッジを入れて、都市と海が融合した「帆の街」らしい写真を撮ることができた。
 海風を感じながら散歩を楽しみ、まさしく「帆の街」を実感した。
 周囲には洗練されたレストランやカフェが並び、新鮮なシーフードを味わいながら、リラックスした時間を過ごすことができた。

2.ウィンターガーデン

 オークランドは公園が多い街だが、中でも最も古く最も広いのが、オークランド・ドメイン。
 その中にあるウィンターガーデンは、温室内の花木の展示やシダ園が充実している植物園として、雨の日や寒い日にも気軽に楽しめて木々の緑に癒される穴場的スポットとして人気が高い。

 第一次世界大戦後の1920年代に建造されたウィンターガーデンには、2棟の温室があり、一つは自然のままの温度のハウスで、もう一方のハウスは28度ほどの温度に保たれている。
 冬でも美しい花がみられるところからこの名がついたそうだ。
 私が訪れたのは4月。日本では春だがニュージーランドでは秋。 28度に温められた温室には珍しい「白い茄子」が実をつけていた。

 2つの温室にはさまれた中庭には池があり、赤ちゃんを連れたママたちが談笑する微笑ましい姿があった。誰もが無料で入れる、このガーデンは子育てするママ達の憩いの場でもあるようだ。

3.マウントイーデン

 マウントイーデンとは、オークランド地域内の一つの街であり、同時にそこにある山の名前でもある。
 オークランドに約50カ所ある死火山のひとつで、標高196メートルの市内で最も高い山だ。
 山頂まで登ると、火口跡の向こうに近代的な港町が見え、反対側には美しい街並みがパノラマのように広がっていた。
 活火山だったこの山には、深さ50mほどのクレーターがくっきりと残っていて下まで降りることが出来る。

クレーターと海辺の街
山裾に広がる街並み


 
 

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