ブルグミュラーコンクール、東京ファイナル大人部門に出ました(その4)
東京ファイナルの大人部門は36人の参加者。
1グループ9人ずつの4グループに分かれていて、私は3グループ目だったので、まずは1グループの演奏を偵察・・・。
今回の本選のピアノはスタインウェイ。
発表会の時もスタインウェイ(私の音が他の人より華奢でか細く聞こえた時の)。
しかも、他の人の演奏を聞く限り、めちゃくちゃ音が出にくそうなピアノ。(いや、もちろん上手な人が出したら音出るんですよ)。
ちょっとでも力むと、鍵盤に跳ね返されて音が詰まる。ffの和音を出そうとして、音がガッとピアノに吸い込まれ、音が出てこない人の演奏を聞いて、うおー、これはやばいやつって思いましたね。
私の家のピアノはヤマハで、鍵盤の鳴る場所が深めのところにあって、多少力みが入っている体で叩いても、特に低音など、ぶぉ〜〜んとした鍵盤の底のないような柔らかい音を出してくれるんですが。スタインウェイは鳴るポイントが鍵盤の浅いところにあるらしく、もうほんとに鳴らせた試しのないピアノ。
コロナ禍の時に、「2000円で大ホールでスタインウェイを弾いてみませんか」イベントがあって、夫と一緒に行ったことがありまして。夫は独学なのに、
「あ、力を入れれば鳴るってわけじゃなくて、当たるポイントがあるねぇ〜」と言いながら大音量で弾く。
それに対して私は、
「全然音が自分に返ってこなくて、フォルテ出してるはずなのに音が出ている気がしない!!」
ってなってました。
夫が鳴らしていた時の音がこれ、、、(楽譜で練習したことなく、全て耳コピです、しかも普段全くピアノに触ってない)。
同じ時に同じ場所から撮った私の音がこれ。
この時はすでにピアノを習い始めてから2年目で、響く音が出せるようになったよ!と思っていた時だっただけに、音量と響きの違いにショック。
そこから3年。
今度こそはちゃんとスタインウェイでも音を出せるようになったよね〜〜??
と期待して本選に出たわけなのですけどね。
もう、弾き始めてからすぐに、
「鍵盤浅っ!!」
「すぐ下にカツって指があたっちゃって、フォルテの出し方わからん!」
「ミスった!」
「椅子がずずっと後ろに滑る!!」
「浅く弾こうとしたら音出し損ねた!!!」
等々、散々でございました、、、。
当日の演奏こちら。
講評も、予選とは打って変わって、音楽の作り方は褒められたものの、音の方は褒められるどころか硬いって・・・(涙)。
結局のところ、スタインウェイでもちゃんと音が出せるように日頃から練習しないといけないっていうことがよくわかったのでした。
誰か、家庭用サイズのスタインウェイのグランドピアノ、余っていたらぜひ連絡くださいませ〜。
結果としては金賞をいただけて本当にありがたかったのですが。
同じ会場で、銀賞をいただいて飛び跳ねんばかりに喜んでいた方がいて、私も含め会場全体が本当に幸せな気持ちになったですよね。
一方で、私は金賞で名前を呼ばれても、あまり喜びはなく、安堵感(名前が呼ばれて嬉しいじゃなくて、良かった落ちてなくて感)しかなかったのですね・・・。そして、ほぼほぼ私の人生このパターンだなと思ってちょっとだけ悲しくなって帰ってきました。
その顛末を家族に話し、
「これまで賞もらったり試験に合格しても、今日の会場にいた人みたいに喜んだ記憶がないよ・・・。自分はできるはずと思っているから、結果に喜びがあんまりなくて、安堵感しかないよね・・・。期待値が小さい方が、人生って幸せなんだねぇ。」
という話をしたら、娘(16歳)に
「え!?ママ、まさか今それに気がついたの??」
と呆れられました。orz….
<おまけ:ブルグミュラーコンクール出てみようかなと思う方にプチ情報>
1. 予選の時に、特別賞をもらえる会場と、特別賞がない会場があります。各会場の審査結果のところを見ると、特別賞のリンクのあるなしでわかります。特別賞でもらえるのはほとんどが盾らしいですが、私が参加した渋谷の予選会場は景品でした(小さな水筒)。盾とかトロフィーはいらないので、何か使えるものの方が嬉しい。
2. 予選会場によってレベルや参加人数が全然違います。確実にファイナルに出たい!という場合には、なるべくレベルの高くなさそうな予選会場を予想して行った方が良いかも(でも年によって変わりそう。東京12月のは入賞が多かったのは去年は山梨で今年は町田2)。
3. 予選会場では撮影OKなところが多いです。ただ、3脚はダメよというところもある(私のところはそうでした)ので、動画を撮りたい場合は誰かを連れて行った方が安全かも。私は一番前の椅子がたまたま空いていたのでそこでかろうじて録画できました。
4. 本選会場では撮影不可。写真とビデオの販売があるのですが、写真めちゃくちゃ高いですー(ビデオも販売されるんだけど、ビデオより高くてびっくり)。集合写真などは撮影可なので、なるべく誰かを連れて行って撮ってもらうと良いかも。