学校教育に伝え方トレーニングkaekaを取り入れる。生徒たちが「学校にとって必要な授業!」と太鼓判を押す理由
今回は、kaekaを授業に取り入れてくださった富士市立高等学校の担当の内野先生、猪狩先生のお二人にkaekaを取り入れた理由をお伺いしました。
伝え方という知識を得てほしい。
2年連続でkaekaの授業の導入を決めた理由とは?
ー 昨年に引き続き、2年連続でkaekaの授業を取り入れてくださり、ありがとうございます。まず、初めてkaekaの授業を導入したきっかけを教えていただけますか?
内野先生:本校は、総合型や学校推薦型など自分をプレゼンする形式の大学受験をする生徒が多い学校です。そのため、伝える内容については、学校で時間を確保して指導することができていました。しかし「伝える内容」と「伝え方」が合わさることで初めて相手に伝わると考えているからこそ、「伝え方」を生徒に直接指導する難しさを感じていました。
この課題を解決しようと色々調べていた際、kaekaの千葉佳織代表のスピーチをYouTubeで拝見し、そこからkaekaのトレーニングサービスに辿り着きました。そして、他のサービスと比較した際に「高校生の進学」という点にもkaekaのトレーニングサービスはアプローチできると思ったため、学校に提案させていただきました。
ー ありがとうございます。そんな中、昨年度に引き続き今年度もkaekaの授業を導入いただいた背景を教えていただけますか?
猪狩先生 : 昨年度にkaekaの授業を受けた生徒を対象にしたアンケートの満足度がとても高かったんです。生徒がそこまで高い評価をしているということは、確実に新しい気づきに繋がっていると感じたため、昨年に引き続き今年も導入することになりました。
ー 生徒の伝え方に関する課題はどのようなものでしたか?
内野先生:今まで、学校の授業で扱ったことに対して生徒がプレゼンテーションする機会はありましたが、ある一定の形式にしか沿うことができていませんでした。しかし、スピーチや受験など自分の内面を伝えるといった自己表現をする際に、形式に沿うことが必ずしも伝わりやすさに繋がるとは限りません。
そのため、そういった自己表現をするためにも、伝え方に関するしっかりとした基盤や、伝え方の多様性に対する認識、伝わりやすい間やフィラー※の感覚であったり、「この言葉が伝わっていないかもしれない」などといった伝わり方を推し量る基準や感覚を身に付けてほしいと思っていました。
猪狩先生:やはり、授業の一環として生徒に発表してもらう機会は多いのですが、評価する先生も生徒も、技術として話すということをあまり理解できていません。だからこそ、伝え方という知識を得ることができれば、もっと自分の考えを伝えたり、理解してもらえているという感覚を得られるのではないかと思いました。また、学校内外で人と接し続ける生徒たちが伝え方を感覚ではなくて知識として理解することで、生徒自身の可能性が広がっていくと考えています。
伝え方トレーニングを通して、「話す」から「語る」へ。
kaekaのトレーニングを導入して良かった点は?
ー 実際にkaekaの授業を導入してみて、いかがでしたか?
猪狩先生:授業の回数を重ねるにつれて、生徒たちが変わっていく様子を見れたのがとても嬉しかったです。また、生徒たちが最初の授業でインプットした伝え方に関する知識を、実際に活用しながら話していた点も感慨深かったです。授業を通して、生徒たちにも「伝え方の学習」という新しい価値観が身に付いたのではないかと考えています。
具体的には、まず話すスピードや間の感覚、フィラーが改善されていました。他にも「この文構成が伝わりにくかったかな?」といった違和感を生徒自身が話しながら、気づくことができていたと思います。また、話し手と聞き手どちらの立場にも立つトレーニングを通して、自分の伝え方に関する課題に自分自身で気づけた生徒も多いと思います。
内野先生:率直に、生徒達が「話す」ことから「語る」ことができるようになったと感じています。授業の最後に全体発表の場を設けたのですが、発表者がそれぞれの個性を活かしながら十人十色の語りをすることができていました。そして、ただ「話す」だけではなく身振り手振りを工夫してみたり、伝わりやすい文構成を練ってみたり、あらゆるものを使いながら「伝える」ということをしていた点が特に印象に残っています。授業後も、生徒達の進路指導をしていく中で、生徒が間を取ることを怖がらなくなったり、伝わりやすさを念頭にプレゼンをしはじめたことも印象に残っています。
ー 印象に残っているトレーニングはありますか?
内野先生:一番最初に、お手本として千葉佳織代表のスピーチを聞いたことが一番印象に残っています。生徒達には、千葉佳織代表のスピーチを聞くことで、「自分達もこう喋れるんだ!」と思ってほしいと感じていました。そのため、千葉代表のスピーチを通して生徒の耳に刺激を与えられたのではないかと思っています。
猪狩先生:私は、フィラーを無くすトレーニングが印象に残っています。その授業をした日から、「あっそれフィラーです」と生徒から指摘されることもあるので、自分自身もフィラーに気をつけながら発言するようになりました。
ー 授業に対する、生徒の皆さんからの反応やご感想を教えてください。
内野先生:昨年度は、「来年も後輩達にこの授業を受けてもらいたい!」と言っていた生徒が複数人いたのが印象的でした。これまで「この講座や授業は続けた方が良いと思います」と生徒から意見が出ることはありませんでした。だからこそ、kaekaの伝え方に関する授業は、本校の授業の中でも特に役に立って根付いていくべき授業なのだと感じています。
猪狩先生:今年度も「最初は少し恥ずかしかったけど、だんだんと喋れるようになってきた」などといった生徒の声もあり、非常に評価が高かったです。さらに、聞き手の役割や存在の重要性を認識できた点も良かったと思います。拍手で始まり拍手で終わる文化が生まれたり、間違っても聞き手が笑わず真剣に聞いてあげたり、話すことを怖がらないためには聞き手の役割や存在が大事だということに、生徒も気づき始めたと思います。
最後に、お二人が考える学校教育の現場でkaekaの授業を導入する意義を教えてください。
内野先生:これからの時代、新しい価値の創造力が大きな基準になっていくと思います。本来は何事にも価値がある中で、その価値を伝えることができてこそ、価値が共有されて現れます。そのため、物事を見る視力と適切に伝える発信力が合わさることで初めて創造力が発揮されると考えています。
だからこそ、相手に向かって価値を伝えるスキルを持つことが今後の社会を主体的に生き抜いていく上で必要ですし、このスキルを持っていることで、人生が楽しくなっていくと思います。だからこそ、学ぶことに苦手意識がある生徒がいらっしゃる学校にこそ「伝えることは面白い」「伝えることで価値を創造する」ことを学ぶことのできる、kaekaの授業をお勧めします。
猪狩先生:私は、kaekaの授業は生徒はもちろん先生にも影響を与えると思います。我々先生は、人と接する仕事だからこそ「話す」ことができないといけません。しかし、「伝える」ということを学んでこなかったからこそ、kaekaの授業を通して多くの新たな発見がありました。伝え方を学べば、生徒との関係性や授業の内容をより良いものに、そして新しいレベルに押し上げることができると思います。
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