書物巡礼
『Slam Dunk』
「あぁ、準備してきた分でしか結果は出せないんだな」
と心の中で呟いたあのときの私を今も鮮明に覚えている。
小学生の時に出場した空手の大会。
初出場の大会で優勝、という華々しいデビュー戦を飾ってから怒涛の快進撃でトロフィーやメダルをいくつももらって、あれ結構上手いんじゃん私ってばとちょっと調子に乗り始めたタイミングで見事に予選負けした。
理由は自分で良く分かってた。明らかに練習不足だった。
強い実感を伴い得た人生の教訓。
これは中々インパクトがあったようで、未だにコンスタントに思い出す。
でも実はこの教訓、私は半分しか理解していなかったんだ、
ということにこの数年でようやく気が付いた。
当時はフィジカル的な準備だけを意識してたけど、それと同等にメンタルの準備が必要だということ。
どっちの準備が欠けても能力ってうまく発揮されない。
人前で演奏することを職業にして、準備の残り半分にようやっと気が付けた。
気が付けたのだけど、この教訓を心持ち高く維持するのが私はまだまだ下手。
右往左往しそうになる。
だがしかし、迷い子になりかけたときに手を差し伸べてくれる素晴らしいお助けアイテムを発見してしまった。
それこそがあの超名作漫画「Slam Dunk」。 試合に向けて日々どんな練習をしてきたか、
どんな気持ちで過ごしてきたか。
フィジカルとメンタルを両立する大切さの具体例の応酬に私はいつもやられてしまう。
なんと単純な、
といくらバカにされても構わない。
私はこの漫画にモチベーションをもらいまくっているのだ。
年末年始もばっちり読み返した。2020年のチューニングを!と。
んでもって読み終わった年始にふとおもった。
この教訓、人間関係にも当てはまるのよね、
なんて。
友達でも恋人でも仕事仲間でも。
大切にしたい人に対して私は日々どんな心持ちなのか。どう思いたいのか思われたいのか。
好き、という一言の向こう側にある私の心は一体何なのか。
その人と会っていない時間に私が何を考えてその人を思いやっているのか、というのはその人と過ごす時間を大切にするのと同じだけ重要なことなのだなぁ、と。
「Slam Dunk」に、人間関係における真理まで教授してもらうとは。
何回読んでも発見と感動は尽きない。
そんな私でありますが、10代と現在で推しが変わりました。
昔はミッチーでしたが、今は洋平くん。
いつもさり気なく嫌味なく花道を助ける優しさと男気、良いよなぁ。
あと花道のいつも全力体当たりな真っ直ぐさの魅力に大人になってから気がつきました。
いつもちょっとカッコ悪いところとか良いよね。
心の師と勝手に仰いでいる出川哲郎さんとちょっとダブる。
んーんー
また読み直したくなってきちゃった。
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