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変化は自分の中から
誰かの悩みを解決したい
今の生活が少しでも良くなるようにアドバイスしたい、この感情はエゴなのか
私にとって大切な貴方が幸せに生きてほしい、という私の願いから生まれてくる気持ち。
エゴかもしれないけれど、相手の幸せを願うからこそ出てくる気持ちは尊くて、無視したくない感情だと思う。
大事な人であればあるほど、相手の幸せを願う気持ちは増していく。
ただこの感情は厄介だな、とも同時に思う。
時にはこの助けたい、力になりたいという気持ちは、受け取り手にとって負担になってしまったり、時には余計なお世話という状態になってしまったり
自分の気持ちや願いを相手に押し付ける形になってしまったら、ピュアな気持ちから生まれた願いなのに、悪いもののように見えてしまう
変わりたいという気持ちが内から湧き上がってこそ、変化は訪れる
相手に幸せになってほしい、よりよくなるために変わってほしい、そんなふうに"私"が思ったとしても、これは"貴方"の問題
"貴方"の中から変わろうという気持ちが出てこなければ、変化は起こらない
こんなことを改めて考えるきっかけをくれたのはザ・メンタルモデルを読んだから。
ザ・メンタルモデル-痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー-由佐美加子
本書では人間の変化5ステップと4つのメンタルモデルが紹介されている
生まれたときから成熟するまでの感じる痛みがメンタルモデルに応じてあり、その痛みを再度引き起こさないように社会に適合していく、【適合機】
適合期にやっていたアプローチでは現実に対処できなくて、色々ほころびが生じてくる【直面期】
【直面期】を経て、自分が避けてきたものを受け入れて、その痛みから逃れるのではなくてそれ自身が自分らしさとして受け入れていく【自己統合期】
自分らしくありのままで良いということで自分の望んでいる世界を生きていく【体現期】
自分が【体現期】で生きている世界観を他者と分かち合って、他者の生き方にいい影響を与えていく「自己表現期】
の五つのステップを踏んで変化していく
そして生まれた時からの4つのメンタルモデルのタイプが以下であり、それぞれが抱えている特徴や痛み・望む世界観がまとめられている
①価値なしモデル
何かを価値を出さないと自分の価値は認めてもらえない
人からの期待に応えて、人からの評価や承認が大事
望む世界観は、自分入るだけで価値がある、存在する価値だけで良い世界
②愛なしモデル
常に寂しさがあって、1人になることが怖い
人に与えてばかりで疲れる、思うように愛されずに失望して搾取されていると感じる
望む世界観は誰もが自分を無条件に愛して、人同士がつながり合う世界
③ひとりぼっちモデル
人は所詮1人で生きているので人に入れ込まない、執着しない
誰にも従属しないし、縛られたくない、縛る気もない
望む世界観は、誰もが自由に自分の人生を生きている世界
④欠陥欠損モデル
自分はできそこないで常に何か足りないという自己不信
他社と比較して自分の至らなさを気にしていて、不安からやることをどんどん増やす
望む世界観は、足りない部分があったままで人間は完全でありのままでいて良い世界
メンタルモデルの概要については、素晴らしき要約が多々あるので一旦おまかせし、今日は自分のなかで響きまくったことにフォーカスしたい。
行動したことが本心や本当の感情を表す
私の中で響いたのが、
行動は全て内部の感情や本心から動いているということで、
言葉で言っていても行動が伴わない=真意ではない場合が多い、ということ
例えば、「自信はなかったけれど、やってみた」という発言に対して、
その行動の裏にあったものを掘り下げると、
自信がないというのは本心ではなく、本心では自信はあったことが解き明かされていく。
自分を信じているから踏み出せて行動している、
なのに自信がないけどといった方が傷つかないで済むと思っているから自信がないけど、と言っている。
こんな自分で自分の発言や感情に嘘を付き、
自分の本当の真実(自信があるから行動した)から目を背けて真実に向き合おうとしないことで、自分の真実と向き合っていないから心から自分を変えよう・変わろうと思えない。
というやりとりが印象的だった
他にも
「会社をよくするために自分が変わらなければならない」
という発言はありつつも、本人が変えようとしているのは、自分(内側)ではなくて会社や旦那といった外側の事象で、
自分に非があるから変わろうとしているのではなく、悪いのは自分以外の誰か(特に旦那)のせい、と考えている部分があきらかになる。
発言だけを見ていては気づけない本心が深掘りされていったのだ
本書でこのように紹介されているかということもあるが、
口では自分が変わるといってはいるが、本心では自分は変わらなければいけないと本当には思っておらず、周りが変われば良い、と思っている。
自分自身は今が心地良いから変わろうと本当には思っていない、
そして何より本人が自分は変わろうと本心では思えていないことが受け入れられないということがやりとりによって浮き彫りになる
言葉で言うよりも実際行動することは非常に難しい。
行動が全て=本心を表しているということを実感し、
そして自分の現状を把握できないと正しくネクストアクションをとれない、ということを改めて感じた。
変化の前には自分の現在地を見つめ、受容することが必要
本人が現状の自分や、自分が内心で思っていることを、出来ないこと・足りないことを含めて受容して見つめ直して
それでこそ変容がもたらされるということをまじまじと実感したうえに、
言葉だけでこの人はそう思っている!と判断してしまうと、誤認が生まれる、それを考えさせらた。
だからこそ今強く思うのは、
変化はその人の中からしか生まれないということで、
周りがいくら何を言おうとも、本人が今を認識して、いい部分・悪い部分を受け入れることが必要だし、
それを踏まえてどうしたい?を自分の中から答えを探して決めていくプロセスが
次の変化を産むために欠かせない。
相手の幸せを願う周りは本人の変化に対して無意味なのか
じゃあ周りの人がその人に対して、「良くなってほしい」と願っていても何もできないのか?でいうとそうではないとも思っている。
ます、その人が困っているなら手を差し出して助けることもできる
そばにいて話しを聞くこともできるし、話をする中で本人が変わるきっかけになるかもしれない
そして何より本人にとってそばに「自分の幸せを願ってくれる人」がいる環境ってとてつもなく大きな大事な環境だとも思うのだ。
自分の幸せを願ってくれる人のいる環境は、きっとその人の挑戦を認めてくれるし、応援してくれるし、うまくいけば一緒に喜び、うまくいかなかったら一緒に悲しんで、次に向かって頑張るエネルギーも分けてくれる
そんな安心・安全な秘密基地みたいな存在や環境は、
相手の幸せや成功を心から願っているからこそ生まれると思う。
私は相手に変化を与える人、ではなくて、
心から相手の幸せや成功を願って、うまくいくときもいかない時も一緒に“そこにいる“そんな存在になりたい
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