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初の舞台鑑賞「Touching The Void〜虚空に触れて」
娘がチケット取っていた舞台。宿が駅から遠いこともあり、待つのも暇だと思っていた矢先、当日券販売があるとのことで、慌てて当日券申し込んだら取れたので、人生初の舞台鑑賞に行ってきました。
実は、若い時から舞台というか、演劇というか、演じる仕事にはひそかに憧れと興味がありまして。
でも、若かりし頃から「芸能系のチケットは高くて手が出せるものではない」という認識と、「私なんかが行って良いものなのか?」という心の中の敷居が高くて、観に行くことすら足を踏み出せませんでした。
思わぬ機会を得て、京都劇場という素晴らしいところで舞台を初鑑賞できるなんて、なんて素敵な初体験だろう、とアラフォーと言われる年代に突入したのに、少女のようなワクワクを感じた。
今回のお話は、実在する登山家の壮絶な話が基となっており、本や映画にもなっていて、海外では今回のスタッフで舞台化もされています。今回は、日本人キャストで、東京と京都での公演でした。
主要キャストは4名ですが、演者さんは全部で7名。主役のジョーをAぇ!groupの正門良規さん、相棒のサイモンを田中亨さん、ジョーの姉を古川琴音さん、テント番のリチャードを浅利陽介さんが演じられました。
正門くんは娘の推しなので、彼の魅力はコレでもかというくらいプレゼン受けていたけど、予想を裏切るくらい、別の顔を見た感じでした。そこにいるのは、アイドルでもタレントでもなく、俳優「正門良規」であり、ジョー以外の何者でもなかったです。
古川琴音さんと田中亨さんは、恥ずかしながら初めて知りました。
古川さんは、ジョーの姉ということもあり、勝ち気で姉御肌な雰囲気がバシバシ伝わってきました。個人的には、ジョーの姉のキャラが苦手なので、「あの人嫌いだわー」と思っちゃいましたけど。
田中さんは、キーポイントとなる場面からの感情が、私にはもうたまらなくって、胸が締め付けられる思いでした。
浅利陽介さんは、キッズ・ウォー見てた世代なので、キャスト見た時に「浅利さん出るんだ!生で見れる!」と心の中ではしゃいでしまいました。知ってる芸能人を見れると思ったら、興奮してしまいますよね?(私だけかしら…)
浅利さんは、声がとにかくよく通って、とてもとても聞きやすくて。役柄もキュートだった印象。最後のご挨拶のあとで、スキップしてたのがめっちゃ可愛かったです。
実は私、この舞台は前情報何も入れることなく見てしまいました。というのも、公演の日は朝からバタバタだったこと、パンフレットは買ったけど、娘とかなり席が離れていたこともあり、始まる前に読めなかったんです。スマホの充電も怪しかったので、ネット検索もせず。
なので、見終わった後は、「あー、もう一回見たら理解深まるだろうな」という思いが沸々と湧き上がりました。いや、多分見てもまた見たいとは思った気がします。だって、舞台って生モノだから、きっと同じ場面同じセリフでも、全く同じにはならないから。生だからこそ感じる、目に見えない色々なものが伝わってくるというのは、きっとこの場所、この時間という、今この一瞬にしか存在しなくて、ここで共有できるからこその感動があるのだな、としみじみ思いました。
これってきっと舞台だけではなくて、絵画や彫刻、生演奏、ライブ、ミュージカル、バレエなど、芸術と言われるものは、自分の目で見てこそ、耳で聴いてこそ、体で感じてこそ、心で感じていく強い何かが体中を駆け巡っていき、そして虜になっていくのだろうと、そんなことを感じました。
人生初の舞台鑑賞は、生モノの良さを知る大きな機会となりました。これからまだまだ観たい作品も、行きたいライブもたくさんあるので、いつの日か行けることを夢見つつ、それまでは映像であったり、音源であったりというもので、そこから感じられる楽しさとワクワクを堪能しておこうと思います。
舞台を観れて本当に良かった。
貴重な体験をありがとうございました。