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45. Blob on IoT Edge を IoT Edge デバイスに配置する

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はじめに

前回の記事では、rtsp-image-server という IoT Edge Module を作成し、 RTSP Stream から REST API を介して画像データを取得する仕組みを試しました。今回は、切り出した画像データを Blob on IoT Edge を使って、サービス側の Blob Container Service にアップロードする仕組みの内、Blob on IoT Edge の配置を試してみます。

試すぞ!

Blob on IoT Edge を使う

先ずは、Blob on IoT Edge の概要を紹介し、Blob on IoT Edge の IoT Edge デバイスへの配置を試みます。

Blob on IoT Edge とは

Blob on IoT Edge は、Microsoft の Docs(う~ん…前から気になっていたんだけど、Microsoft Learn って呼んだ方がいいのか?)では、
IoT Edge 上の Azure Blob Storage を使用してエッジにデータを格納する
で解説されています。Blob on IoT Edge は、他の IoT Edge Module と同様、Docker Container として動くマイクロソフトが Docker Image を公開している普通の IoT Edge Module なのですが、Azure Blob Storage Service の IoT Edge 版と位置付けられています。どんなシナリオで役立つかを、解説ページからそのまま抜き出すと、

・データを処理するかクラウドに転送できる状態になるまでデータをローカルに格納する必要のある場合。 そうしたデータには、動画、画像、ファイナンス データ、病院データなど、あらゆる非構造化データが考えられます。
・接続が制限されている場所にデバイスが配置されている場合。
・緊急事態にできるだけ迅速に対応できるように、データをローカルで効率的に処理し、データに短い待機時間でアクセスしたい場合。
・帯域幅のコストを削減し、テラバイト単位のデータをクラウドに転送しないようにする場合。 データをローカルで処理し、処理されたデータのみをクラウドに送信することができます。

デバイスでのブロック blob の格納 -Azure IoT Edge | Microsoft Learn

と紹介されています。IoT デバイス側で、Blob Service 的な機能が必要でかつ、IoT デバイスとサービス側をつなぎたいなら、自前で車輪の再発明をするより、このサービスをそのまま使ったほうが良いでしょうね。セキュリティの問題とか、ネットワーク切断時の対応とか考えれば。

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