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シーソーシークワーサー 【44 獅子と黒猫】

【44 獅子と黒猫】

  じゃあ、行ってくるよとドアを開ける。陽当たりの悪いこの部屋を出た。

  絢の出勤時間はいつも、定刻だった。というのも、同じダイヤの山の手ルートで出社するからという。春を感じるのは、気温と人のファッションと、スタバのペチーノが桃になる時だという絢が、途中まで一緒に来たいとついてきた。

   際になって、一緒にいたいと素直にくっつく絢が、どこか沖縄を出てきた日に路地裏で鳴いていた黒猫に見える。

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1,153字

ど田舎そだちど田舎、 ゆる!がんそロハス! わかやまきみの町からの、 定期エッセイです。 ベリーブ爺…

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