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Duolingoという教材 -ノルウェー語とフランス語と・・・ちょこっとギリシャ語-

最近、Duolingoを使い始めました。かれこれ一ヶ月近くになるでしょうか。日本語学習者に限らず、「Duolingoで勉強し始めました!」というのをよく耳にするので、どんなものか知りたかったというのが理由です。そしてそれ以上に、そもそもヨーロッパ言語話者にとっての日本語など、全く系統の異なる言語をこのようなお気楽無料アプリで習得できるのかを知りたかったというのもあります。
最初はノルウェー語でスタートし、その後、フランス語を、最近、ギリシャ語も追加しました。それぞれの言語との私自身の関わりは同じではありませんので、その点をも考慮しながら、少し活用実態を分析して見たいと思います。ソース、オレですw

Duolingoという教材

さて、一ヶ月ほど使ってみて感じた第一印象ですが、これ、文法の解説など全くないんですね。教科書を使った集団での学習というのが常態化している現場からすれば、ある意味、高度に実験的な取り組みです。昨今もてはやされている日本語教科書『まるごと』や『いろどり』でさえ文法の説明は見られますから。

※先日、どこかで文法解説的なものを見たような気がするんですが、今、見つけられません。サクッと見つからないということは、そういうことなのでしょうw

それから、繰り返し練習が結構多いのも特徴的かもしれません。同じ単語表現が何度も出てきます。ユニットが進んでもやっぱり出てきます。というわけで、単語は自然に身につくといった感じです。ただ、あまり劇的に語彙が増えるという感覚もないですし、練習をサボるとさっさと忘れてしまいますw。日常生活を通して自然に言語を身につける感覚に近いと言えるでしょうが、継続が進歩の鍵にもなりそうです。

面白いのは、ランキング制度があり、練習をこなすことでポイントゲット、ランクアップと上位リーグへの昇格など、多分にゲーム性・・・というかギャンブル性があることですね。精神衛生上あまり気にはしないようにはしていますが、ランクがダダ下がりになるとモヤる上、上位三位内にある時に抜かれたりすると軽く闘魂に火がついたりもしますw。まあ持続を促す機能を果たしていると言えなくもないでしょう。学習効果をも考えれば、毎日、コツコツポイントを稼ぐというのが利用法ですね。

※しばらく無料版でやってましたが、子供のフランス語学習に使えるかと思い、お試しで有料機能をオンにしました。色々と練習問題が増えそうなので、より学習に厚みが出るかもしれません。まあ広告もウザいし、経費で落とせそうでもあるのでw。

ノルウェー語

私は最初にノルウェー語で登録しました。ノルウェー語が今後の人生に必要になるかというと、全くそんなことはありませんし、知っていて得になることも何もありません。趣味以下の、全くの興味の対象として関わっています。まあ、ノルウェーを舞台にした創作小説なんてのを書いたので、その時の知識として関わったという程度です。俗にいう腐れ縁みたいなやつで、自分でもモチベーションというものが全く見えない言語ですw。しかし理解が進むと楽しくもあルカら、まあ語学好きなんでしょう。

さて、ノルウェー語、言語学的にはゲルマン諸語に分類される言語であり、ドイツ語やオランダ語のいとこ、英語とははとこみたいな関係にあります。フランス語から言うと、義兄弟でしょうかw。ちなみに兄弟はスウェーデン語とデンマーク語。フィンランド語は親戚ではないが、仲の良い向かいの子、アイスランド語は血が繋がる遠い親戚?

というわけで、英語やフランス語からだとちょっときついかもしれませんが、ドイツ語やオランダ語が理解できれば文法の説明がなくとも学習に全然問題ないですね。単語も最初に少し戸惑うことはあってもすぐに頭に入ります。

ユニットが進むと発話練習もあるので、残念ながらノルウェー語は既に通勤列車内では取り組めなくなりました。流石にね、やばいでしょ、それはw。聞こえてくる音声の質はどうなのかについてはちょっと判定できないです。日本人の耳だと判断に迷う場面がしばしば。この点、対面でのネイティブ・スピーカーからの授業とは比べられない不利な点です。まあ、無料だしw。有料でも格安だし。

フランス語

一応、昔はブリュッセルに住んでいたこともあり、日常言語がほぼフランス語でもあったので仏検二級までは取りました。その後も、何回か学校に通いましたし。ただ、すっかり忘れてしまっている感もあるので、思い出すためにとりあえず登録しました。スコアを伸ばすこともできるかななどとも思いながらやってみたんですが、どうでしょう。あまりワクワク感がないですね。今、私の中では一番後回しにしてしまう言語ですw。

ギリシャ語

ノルウェー語は学習経験なしでもなんとなく理解でき、フランス語は過去に学習していたということもあって、結局この二言語ではあまり初学者のメンタルを想像できそうにありませんでした。というわけでギリシャ語も始めました。去年のギリシャ旅行も楽しかったしw。

ギリシャ語の場合、当然ですが文字からスタートしなくてはいけません。日本語学習者がひらがなからスタートするようなもんです。最初にちょっと独学で文字の勉強をした方がいいかと思いましたが、とにかくスタート。徹底した繰り返し練習なので、次第に頭に溜まってはゆきます。しかしペースは遅いです。大文字、小文字の区別ができません。数としてはアルファベットと同じぐらいと思いますが、組み合わせて特殊な発音になるものもあるので戸惑いの連続。う〜ん、全てを終えることができるのはいつのことやら。

文法は清々しいほどに説明されません。出てくる単語も最初からギリシャ文字だけなので普通に読めないです。そんな中、想像力を働かせながら出てくる単語の機能を分析します。「ああ、これが定冠詞なんだ」とか「be動詞ねw」とか「主語は省けるのか」とか「男性名詞・女性名詞?」が脳内ぐるぐるです。純粋に自然に身につけるという学習の姿とはやや違う感じで脳味噌フルバースト!文法をとっかかりにテキスト理解に明け暮れてきた者の性ですね。恐らく成人学校で日本語を学びにくる人もそんな感じでしょう。逆に言えば、文法を全く無視した大人の外国語学習ってどうなのかなと考えてしまいます。『まるごと』を採用したのに、結局、ワークブック的なコピーを大量に配布しなければならなかったなんて話も聞きますし。

日本語学習補助教材としての可能性

さて、自分はまさか日本語を試すわけにはいかないんですが、ちょっと子供にさせてみました。

「すし、ください」

なんて子供が口にしたので、一瞬「おおお!」となりましたが、どこで使うのか、そのセリフw w

ギリシャ語を始めてみて感じたことは、ギリシャ語でもまだ文字の発音に関して予測が立てられないこともないかなという点。数学や物理で見たことのある文字がいくつか出てきますから。嗚呼、数学を真面目に勉強しておいて良かったw。

また、文法もやっぱりヨーロッパの言語だなと感じています。いろいろな点でギリシャ語学習を通して、全くお門違いの学習をしている日本語学習者の思いを想像するのは難しそうです。

というわけで、実際にDuolingoで日本語を勉強したことのある人の意見も集めてみたいと思います。そして自分が対面授業での観察を通して考えてきたことなども踏まえて、補助的な教材としての可能性について考えてみたいと思います。特に初期段階での文字学習や簡単なフレーズの聞き取り、そしてその次の発話練習(多分あるんでしょう)には良さそうな感じもしましたので。

最後に、このようなアプリで全く独学で学習を継続するには強い意志と規律が必要ですね。当たり前ですがw。


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