イメージした時点で、すでに一歩進んでいる
先日、こんな質問を受けた。
「私はリーダーになれるでしょうか?」
彼女の年齢、キャリアや実績からすると、周囲の人は彼女をリーダー(的な存在)だと認めたり捉えているだろうな、と思ったけれど。
彼女が聞いているのは、ポジション的なリーダー、という意味だった。
彼女は私の部下でも後輩でもなんでもない。
彼女の日頃の働きぶりなども目にしているわけではない。
でも、私は確信していた。
「うん。なれると思うよ。」
だって。
例えおぼろげながらでも、そうイメージした時点で、すでに彼女の中には、
そこに対する思い、目標、ビジョンが描かれているのだと思うから。
微塵も思わない人であれば、そのような問い自体が浮かばないはずだから。
そこで、彼女がイメージするリーダー像を尋ねて見たところ、ドラクロワの絵画に登場する例の女神の姿だ、と言う。↓
それを聞いた時、私は思わずクスリとなってしまった。
だって、かつて私も同じイメージを抱いてギンギラギンになっていた頃があったから。(今はだいぶ脱力系になってしまったけど。笑)
そこで、彼女と問いを変えて話をしてみよう、ということになった。
・そもそもリーダーになりたいか/なりたくないか?
・ドラクロワの女リーダー(って呼ぶことにして 笑)って、ぶっちゃけどんな人(できる限り詳細までイメージする)?
・その中で、どんな要素が自分に備われば嬉しい?
・それを得たいと思う気持ちを阻もうとするものがあるとしたら?
・今、自分の中でOKだと思えてる部分は?
etc…
こうして漠然とした抽象度の高い問いから、イメージがしやすい問いに変えていくことで、彼女の中で、色々なものが浮き彫りになり、具体的なイメージが見えてきたようだった。
この時点で。
ドラクロワ女リーダー+彼女特有の持ち味が絶妙にミックスされた、彼女が描く理想とするリーダー像に30cm近づいたのではないかな、と思う。
イメージの力って、すごいと思う。
私も今、あるチャレンジをしていて、決して順風なわけではない。
荒波や逆風、と感じることもしょっちゅうで、落ち込むこともある。
だけども、すでにその道を経験した先人たちは、
「いいね、いたって順調だね。」
と、口を揃えておっしゃる。
その言葉を聞くだけで、肩の力が抜ける。
荒波や逆風に対するイメージも、今体験しておくありがたい過程なのだ、と受け取れるようになるから不思議だ。
そして少しでも先に進んで、ある日振り返った時に、
道を後から続いてきた人に、心を込めてこう言ってあげたい。
「いいね、順調だよ!」って。
「私が越えられたんだから、きっとあなたにも越えられるよ!」と。
そんな日をイメージして。
今日もまた一歩、一歩。