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男女問わず読んでおきたい!『おとめ六法』で読書会

こんにちは。ブックラブ事務局です。ブックラブ開始から約半年。300名近い方にお申込みいただき、交流イベントを含め20回以上のイベントを開催してきました。そして、今回の読書会はブックラブも初の試み!法律書で読書会を開催いたしました。

今回の課題図書は『世界一受けたい授業』でも取り上げられ話題となった女性のための法律書『おとめ六法』です。本書は単なる法律紹介にとどまらず、トラブルへの具体的な対処法も記され「役に立つ」「手元に置いておきたい1冊」として話題になりました。


パートナーや子供にも読んでほしい、知ってほしいとの声も多く、2020年5月以降毎月版を重ねすでに6刷り3万部にせまる、親しみやすい法律書としては異例の支持を得ている本なんです。


さて、今回の読書会いったいどのようなイベントになったのでしょうか。男性にも多くご参加いただいたイベントの様子を紹介いたします。

『おとめ六法』読書会_スライド1

今回のイベントは3部構成で行われました。
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① 著者、上谷さくら先生によるトークセッション
② 『おとめ六法』読書会
③ 上谷さくら先生への質疑応答コーナー
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<第1部:著者で弁護士の上谷さくら先生によるトークセッション>


トークセッション冒頭では、弁護士になったきっかけを上谷先生に語っていただきました。


もともと新聞記者をしていたという上谷先生。取材で様々な職業の人と関わりを持つようになり、世界が広がったことが弁護士になったきっかけのひとつだそう。また、事件事故記者をしていた際、本来守られるべき存在であるはずの被害者が全然守られていない、またその力になれると思って新聞記者になったはずなのに、なれていないという葛藤もあったようです。そして弁護士の仕事を知るうち、弁護士になれば自分で仕事をする相手やスタンスを選ぶことができると思い一念発起して退職し、弁護士になり現在に至るとのことでした。


経歴を含め分かりやすく、そして穏やかながら仕事への情熱をヒシヒシと感じるお話に、参加者も真剣に聞き入っていた様子が印象的でした。
「仕事をやめるのに相当な勇気が必要だったのでは?」という質問に対しては、無職になることや、人生のレールを外れるかも…という怖さは少しあったものの、辞めてみたらスッキリしたという上谷先生。何の後悔もなく寂しかったくらいですと笑う様子から、弁護士業へのやりがいや、仕事の充実感が伝わってきました。
もちろん、新聞記者の経験も役立っているとのこと。メディアへの対応の仕方や、先方の事情などを考慮することは記者時代の経験があったからこそだそうです。



今回の『おとめ六法』はタイトルに“おとめ”とつくものの、男女関係なく読んで欲しいという思いで書き上げたという上谷先生。掲載されている内容も、男女入れ替えても変わらない事例を多く入れたとのこと。また、男性が『おとめ六法』を読むことで、女性が抱えていることを知るきっかけになれば普段気が付くことのできない環境の改善や提案につながるのではと期待を込めていました。
参加者の男性陣も先生のお話をききながら大きくうなずくなど、読んだからこその気づきというお話には共感している様子でした。

おとめ六法_書影_パスマ用


参加者も真剣な表情で進む読書会ですが、もちろん制作秘話もたっぷり語っていただきました。実は上谷先生、当初提案された「これだけ知っていれば大丈夫というパッと読める法律書」なんて実現不可能なのでは?と思っていたそう。担当編集者と話し合いを繰り返す中で一般の方が知りたいこと、知っていた方がいい最低限のことを洗い出すことができ『おとめ六法』の形ができていったんだとか。


事例はどんなに分かりやすく書いてもヘビーになるところ、かわいいイラストや心に響くキャッチコピーをふんだんに盛り込み、読み手の心情にまで配慮したのは担当編集者さんのアイディアなんですよとの言葉には、参加していた担当編集者への気遣いも忘れない、上谷先生の温かなお人柄があらわれるトークセッションパートとなりました。


最後には、ブログやSNSに個人情報をあげることには十分に気を付けてほしいと参加者にメッセージを送った上谷先生。本当にちょっとしたことで自宅がバレたりすることもあると実例を挙げての注意は、みなさんの心に響いたことは間違いありません。


<第二部:読書会>

休憩を挟み第二部の「読書会パート」に移ります。読書会はテーマに沿って作品の感想を発表する交流の場。読んだ本について語り合うことで、より深い読書体験が得られると好評のパートです。


読書会の時間は30分。運営がランダムに決めた5人前後のグループで「自己紹介」と「本で印象に残ったところ」をシェアしていきます。今回は上谷先生も、参加者に感想をきいてみたい!と意気込まれていました。


読書会では課題本を読んで初めて知ったことや、意外に思った箇所が次々に発表され、参加者同士で活発な意見交換が行われていました。男性からも「この本を読んだことで女性が悩む問題に気が付くことができた、逆に言うと今までまったく考えもしなかった自分に気が付いた」という意見が出るなど『おとめ六法』をきっかけに自己発見につながったという方もいたようです。


また、上谷先生から直接感想を尋ねられた別の男性は「妊娠や出産に関する箇所がとてもよかった。教育系の仕事をしているが、性教育の授業では男子は外されるので知っておいた方がよいことを知る機会がない。性教育の学習方法は見直される必要があるのでは?と感じている」という深く掘り下げた感想が。上谷先生も大きく頷かれるなどみなさんに実り多い読書会パートとなったのではないでしょうか。


<第3部:質問コーナー>


第3部の質疑応答は著者に質問できる人気のコーナー。質問は事前募集ですが、今回は現役の弁護士の先生が著者とあって、多くの疑問や、お悩み相談が寄せられました。


疑問・質問では、コロナの影響で増えているトラブルや、これから増えそうなトラブルは?といった今年を象徴する内容や、押し入り強盗に600万円奪われ400万円しか戻ってこない場合残りは泣き寝入り?など気にはなるけれど弁護士の先生に聞く機会はない疑問。マッチングアプリで登録していない女友達の顔が使われていたり、芸能人の写真が使われているけれど犯罪なのでは?という身近な題材に関する質問が多く寄せられました。


お悩みや相談では「部下とのコミュニケーションとセクハラ・パワハラの境目」「男性の社長が女性用トイレに施設管理の名目で出入りする」「YouTubeと思わしき人のカメラに写りたくないのですが、撮影の中止を求めることはできるか」といったかなり具体的な悩みが寄せられました。


上谷先生の、どの質問に対しても丁寧かつ具体的な回答とアドバイスは、相談者の方はもちろん参加者のみなさんにとっても非常に貴重な時間となったのではないでしょうか。


また「テレビドラマで見る弁護士と実際の弁護士との違いはありますか?」という質問では笑いがおこる一幕もありました。テレビドラマの弁護士のイメージに「あんなにみんなキラキラしていないですよ」と苦笑いしながら、男女の弁護士の傾向の差や弁護士バッジに関する裏話をご披露いただきチャットが大いに盛り上がったのは読書会イベントならではの光景ではないでしょうか。


イベント後のアンケートでは「法律書で盛り上がるのかと思っていたが、蓋を開けてみれば実生活やこれまでの経験に深く関わるからこそ活発な意見交換ができて楽しかった」という声や、今後上谷先生に執筆してほしい法律書の案が続々と届きました。法律は知っているか知らないかで大きな差が出る自分を守る盾なんだと気が付いたという声もあり、事務局としても法律書で読書会を開催してよかったなと感じることができました。


頂戴した感想やご意見は上谷先生にもシェアさせていただきました。アンケートをくださったみなさま、ありがとうございます。


ブックラブでは1月も交流イベントや読書会を企画しています。月末の読書会には非会員様もご参加いただけますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
~読んでつながる読書会・ブックラブ~
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