【祝・第62回 群馬県文学賞受賞】『1面、降版します 特命記者の事件簿』著者から喜びのコメントが到着!
新聞制作で、見出しとレイアウトを担当する「整理部」を舞台にした
陰謀渦巻く異色の新聞業界ミステリ、『1面、降版します 特命記者の事件簿』(著/松井蒼馬)がこのたび第62回群馬県文学賞を受賞しました。
著者の松井さんは元日経新聞記者で、実際に整理部で勤務していたご経験もあります。
このたび松井さんから喜びのコメントが届きましたので、ご紹介します!
著者・松井蒼馬さんより喜びのコメント
この度は、群馬県文学賞という栄誉ある賞をいただき、心より御礼申し上げます。
拙作「1面、降版します 特命記者の事件簿」は、小説家を目指し始めた3年前から長編にしたいと考えていた作品で、複数の小説投稿サイトにて連載を始めました。
物語は、ある誤報で整理部に「左遷」させられた主人公の藤崎桃果が、ひょんなことから、社内に潜む裏切り者を捜すというお仕事ミステリーです。
私自身もかつては新聞記者でした。新人時代には、この物語の舞台となる整理部に在籍しておりました。整理部は紙面の見出しとレイアウトを考える部署で朝刊作業は日付を跨ぎます。夕方に出勤して、深夜に帰宅する日々を過ごす中、その面白さにどんどん取り憑かれていきました。一方で私の熱量とは裏腹に、社内外での認知や評価が、あまり高くないのは不満でした。
――ならば、多くの作家様が描いている社会部などの編集記者が主人公の小説ではなく、整理部の記者を主人公にした長編小説を描こう。
そんな思いが執筆の原点にあります。
紆余曲折を経て、故郷である群馬県に移り住んだ後は、より執筆に打ち込む環境が整いました。結果、整理部の独特な緊張感や面白さを表現し、納得のいく物語として完結させることができました。
昨夏にはKADOKAWAの編集者様の目にとまり、書籍化の打診をいただきました。今年3月に単行本として上梓し、夢だった小説家デビューを果たしました。
それだけに今回、故郷にて紡いできた拙作が群馬県文学賞を受賞するという形で、評価していただけたのは、感慨深いものがあります。
私にしか伝えられない物語は、まだまだあると信じています。これからも創作を通じて、心に響く作品をお届けできるよう精進してまいります。
書誌情報
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