【2024年7月】角川新書の新刊一覧
2024年7月10日、角川新書の新刊が発売となりました。 7月の角川新書は、無二の戦記文学が復刊『海の城』、最新の宇宙の姿とは『太陽の脅威と人類の未来』の計2作品! 本記事では、各作品の詳細をご紹介します。
★最新情報は「角川新書公式Twitter(@kadokawashinsho)」をチェック!
※地域により発売日が前後する場合があります。
各作品概要
『海の城 海軍少年兵の手記』
志願兵として「不沈艦」に乗り組んだ少年・北野が直面した海軍の現実とは? 1943年春、いまだ戦火から遠い播磨(武蔵をモデルとした架空の船)はトラック島へ入港、同型艦大和から連合艦隊旗艦を引き継ぐことになる。帝国海軍の旗印として聳え立つ「海の城」の上では、法外な私的制裁、理不尽な罰直、性的虐待が横行していた。北野たち新兵は、剥き出しの暴力を必死に切り抜けるが、やがて同胞の命を失うことに……。銃火も爆撃もない、知られざる地獄を描く無二の戦記文学、復刊!
[著者プロフィール] 渡辺 清(わたなべ・きよし)
1925年、静岡県生まれ。1941年、横須賀海兵団に入団(志願兵)、1942年戦艦武蔵に乗り組む。マリアナ、レイテ沖海戦に参加。戦艦武蔵撃沈のさい、遭難し奇跡的に生還。1945年復員。太平洋戦争の生き残りとして戦火の経験を書き残すべく、執筆活動を行うとともに、1970年より日本戦没学生記念会(わだつみ会)事務局長を務めた。他の著書に、『戦艦武蔵の最期』(朝日選書)、『砕かれた神』(岩波現代文庫)、『私の天皇観』(辺境社)など。1981年逝去。
『太陽の脅威と人類の未来』
夜、空を眺めると星のまたたきに心安らぎを覚える。
静けさに満ちた不変の宇宙……というイメージだが、太陽は毎秒21キロの速さで銀河系を動き、フレア(太陽面爆発)が起きるとジェット旅客機の数千倍もの速度でガスを噴出させている。遠くの彼方で起きている現象とはいえ、地球への影響は甚大で、ときに大停電を起こす可能性も…。20世紀になり、宇宙は私たちがイメージしている姿とは異なり、おどろくほど動的なことがわかってきた。また、絵空事と考えられていたUFOや宇宙人についても、2020年にアメリカ国防総省がUFOの存在を公式に認め動画を公開するなど、新たな展開が起きている。私たちの想像をはるかに超えたスケールで起こるさまざまな現象、知っているようで知らない宇宙の姿を、太陽研究の第一人者が紹介する。
[著者プロフィール] 柴田一成(しばた・かずなり)
1954年12月24日大阪府生まれ。京都大学名誉教授、同氏は大学特別客員教授、花山(かざん)宇宙文化財団理事長。京都大学理学部卒業、同大大学院理学研究科博士後期課程宇宙物理学専攻中退。理学博士。愛知教育大学助教授、国立天文台助教授などを経て、99年より京都大学教授に。理学博士。2004~19年、同大学大学院理学研究科附属天文台(花山、飛騨)の台長も務めた。17~19年、日本天文学会会長。19年「太陽及び宇宙磁気流体力学における先駆的かつ独創的な貢献」に対し、チャンドラセカール賞を受賞、20年アメリカ天文学会よりヘール賞を受賞。研究と並行して行っている花山天文台の存続活動や市民へのアウトリーチ活動などに対し、21年京都新聞大賞が送られた。10年、初の単著『太陽の科学』で講談社科学出版賞受賞。著書はほかに『太陽 大異変』(朝日新書)などがある。