中原中也『サーカス』作品制作秘話
こんにちは写真家のかでぃです。
今日は先日撮影した新作の撮影秘話をつらつらと書いていこうと思ってやってきた。
■ある一言がきっかけで
今回の作品は僕にしては珍しくシリーズ物になっていて『サーカス』はその第一弾である。なぜモチーフがこの作品かという部分から話していく。そもそも僕は詩などの文学が結構好きでよく読んでいる。そこで、今回の衣装作成をしてくれたねをちゃんから「かでぃさんが好きな詩はなんですか?」と質問が飛んできて僕はいくつか好きな詩や本を答えた。
その中の一つに中原中也の『サーカス』が含まれていた。そしてねをちゃんがそのイメージで服を作るから撮影してくださいと。
そんな何気ない話がきっかけでシリーズ化することになったシリーズが文学シリーズである。
■チームの結成
制作が決まった時点で衣装のイメージも上がっていた。なのであとは『サーカス』の雰囲気を演じることができるモデルが必要だ。
色々相談して作品にハマる容姿、作れる表情、演技力など総合的に考えて、普段撮ってる女の子の中から絞り出した結果、舞台役者の山田のぞみちゃんにしようと決まった。
モデルが決まり制作会議をしていると『VOGUE』のような強めなメイクでしかもカラフルにしたいと思った。
そしたらもちろんヘアメイクがいないと撮影は成り立たない。
そこで、たまにポートレートでヘアメイクをお願いして気心しれているサヱカに声をかけると快諾してくれてチーム結成。
それぞれ自主性があり決まってたことだけじゃなくてたくさんの提案話し合いを重ねる事ができるチームだった。
■下北沢ストリート撮影
撮影の数日前になって僕が急に下北沢でロケをしたくなり本番撮影の前にロケをすることにした。
ファッションアートなんで普段着ないような服を着て歩いているわけだがこのメイクで洋服でも全然溶け込めてしまう下北沢不思議な街だ。
■今夜此処での一と殷盛り
ロケ地は正直悩んだ。衣装の色味、写真の雰囲気を考えたときにどこがいいのだろうか。
そんなことを延々と頭で考えてねをちゃんに相談したりしてたが、羽根木公園に黄色い迷路があること思い出してここにすることにした。
実際に行ってみると思った以上に衣装とマッチしてたしちょっとサーカスをしているような動きが出せたり結構ハマった。
実は編みおろしのツインは左右非対称でゆあーんゆよーんゆやゆよんを表現しているのである。意外と細かい。
■ゆあーんゆよーんなブランコと高い梁のような
そういえば途中でアスレチックもあったしそこでも撮ろうということで撮影に向かうと「これこれ~!!」といった感じのブランコを発見したからテンション爆上がりで撮影。まさに『サーカス』だ。
そしてサーカス小屋の高い梁のような場所も発見。もちろん登った
タイヤでバランスを取ってみたりもした
そんなこんなで衣装やヘアメイク、そして写真の雰囲気を『サーカス』のように仕上げていった。
『サーカス』には出てこないけど目の前には道化がいる。
Twitter
衣装製作:ねを(@newo_de_gozaru)
ヘアメイク:サヱカ(@3saeka25cos)
モデル:山田のぞみ(@nonnmi_y)
撮影:かでぃ(@meishokadomatu)