今年の漢字一文字に込められた一年の記憶【参加型アートの始まり】
先日、Facebookで今年の漢字一文字を募集しました。100名を超える一文字をいただきました。
シェアしてくださった方もいてありがたいことです。こちらをひとつの作品にしていきます。
参加型アートの始まりです。
「参加型アートをしています!」と私が言うと「参加型アートとは何ですか?」と聞かれることが多いです。
読んで字のごとく参加するアートですが具体的にどんなことことをするのか想像しにくいですよね。
今回漢字一文字を募集するから始まった参加型アートで少し参加型アートを知ってもらえたらいいなと思います。
今回Facebookで「今年の漢字一文字は何ですか?教えてください。書きます」と募集を始めました。
途中からもっとわかりやすくしようと思い、「ひとつの作品にします」と書き直しました。
この参加型アートを始めようと思った最初の始まりはただの好奇心からでした。特に参加型アートはいつもだいたい好奇心から始まります。
みんなの一文字が気になり、どんな漢字一文字に表されるのだろう。
ただ知りたいという軽い気持ちです。思いつきが面白そうになり、想像から創造に広がり始めるときです。
一文字を集めて作品にしたら絶対面白い!!というか私が見たい!!こういう時は光が一筋流れるみたいにひとつに繋がる感じがします。
閃きという感じに似ているかもしれません。選んだ一文字にはひとりひとりの一年がギュッと詰まっているはず。それはまるでその人の一年の記憶みたいなものではないか!?ひとりひとりの一年の記憶がつまったものが人の思いや存在がひとつの形になる!居ても立っても居られなくなってすぐにFacebookで募集しました。
ひとつの作品にするためにたくさんの一文字が集まった方が面白い!と思い、途中から100名集めよう!とシェアを始めました。
シェア・拡散大歓迎のメッセージを追加するとシェアしてくださる方もいました。こうやって応援してくれる人、一緒に楽しんでくれる人が現れる瞬間もいいですね。見ていた観衆が一緒に作る側に回って演者になる瞬間でもあると思っています。
私はこの広がっていく感じが好きなんですね。ムーブメントが起こっていく感じ。これに心躍り血がたぎるのです。私の中の原動力みたいな感じですね。
この興奮がやめられず今まで後先考えずに拡散し、向こうみずなチャレンジという名の行動に私は結構大変な思いをしましたし、巻き込まれた人で大変だった人もいたと思います。でもどうもやめられないみたいですね。性分でしょうね。ムーブメント気質なんです(笑)
先日、実行委員長をさせてもらったオンラインイベント【何かを「始めた」女たちEXPO3】でも広がってムーブメントが起こっていく感じを体感しました。
人のパワーが集まったときに起こるとてつもないエネルギーをひしひしと感じました。
何かを「始めた」女たちEXPO3ホームページ
これは私がアートを始めた4年前に初めて制作した参加型アート「ゆめのかけら2016」のときもそう感じました。人が集まったときに起こるパワーのすごさ。あの頃から多くの人を巻き込んでアートで表現したいと思っていました。
「夢のかけら2016」
今回募集したのは今年の漢字一文字でした。たった漢字一文字だけれどもそこには一文字を私に預けてくれた方の記憶・体験・人生の一片がこもっていました。その人の思いも書かれているコメントもありました。こうやって人の思いを聞けるという機会が私の創造力をさらに広げる呼び水となります。
そして、他の人のコメントを見ているだけで楽しい!とコメントをくれた人やコメントした人同士のやりとりもありました。
こちらがそのFacebook投稿になります
Facebookを登録されている方はよかったらご覧になってください。
https://www.facebook.com/100012289530012/posts/1139576379795336/?d=n
「作品を通して人と人がコミュニケーションをする」
先日、手にした「美術館を語る」という本の一節にあった言葉です。それで私は以前、アーティスト仲間に言われた言葉を思い出しました。
「かこちゃんは人と関わるためにアートをしてるよね」
その言葉にハッとさせられた私。ああ、私はずっと人と関わるためにアートをしてきたんだ。すんなりと受け入れられる言葉でした。参加型アートはまさに私が人と関わるために考えたアートだったんだと思います。
みなさんから託された漢字一文字をこれから形にしていきたいと思います。どんな形になるかはまだ全く考えていません。これから創造するところです。
年内にはお見せできると思います。おそらく。
参加型アート創作者 五十嵐かこ