コンサータを飲んだ感想
コンサータは昔出回っていたリタリンの徐放剤です。つまり、ゆっくり長く聞くリタリンと思ってもらえれば正解かと思います。
私はADHDと診断されて処方されたのですが、一時、コンサータを飲めない時期がありました。それは、コンサータの流通に関するルールが非常に厳しくなったときです。今は規制が厳しくやむを得ず大病院で処方を受けています。ですが、正直な感想を言えば、規制強化するほどの魅力のある薬ではないかなと思います。
私が飲んで得た効果は三つでした。一つ目は脳内会話が消えることです。頭の中で会話が止まらない謎症状が小さいころからあったのですが、それが消滅したということです。おかげでボーっとしていることが減ったかもしれませんが、ぼーっとしてるといわれます。
二つ目は他人が言っていることが分かりやすくなったということです。普段人と会話していると、聞き間違いがあったり、途中から聞いてなかった、などそういう症状がありましたが、これが幾分ましになりました。
最後は、気持ちが落ち着く感じです。衝動的に動き回りたくなるようなものが消えて、落ち着いて座っていられるようになったことです。貧乏ゆすりも減りました。私はじっとしてられないのですが、コンサータ飲めば1時間くらいテレビを見られるようになりました。短編映画ならみられるかもしれません。
しかし、これらの効果も、1年くらい飲むと耐性ができて、飲んでも飲まなくても、ミスはするわ、衝動的に行動してしまうわ、で、まあ飲んでないよりはましかな、という程度です。
余談ですが、コンサータの中に効果成分であるメチルフェニデートが入っているわけですが、これを溶かして吸い上げて注射すると、たぶんですがどこかで血管が詰まると思います。コンサータにはいろいろな物質が入っているので(タルクとか)注射するのはあまりに危険です。
と、横道にそれましたが、さらにそれると、よくコンサータが「合法覚せい剤」などと言われることがあります。が、コンサータは、裏世界で生き残れるドラッグではないと思います。変な言い方ですがコンサータには覚せい剤ほど(悪い意味で)魅力のある薬ではないからです。最後にその理由を書いて終わります。
私は覚せい剤を使ったことがないのですが、覚せい剤は集中力が爆上がりして様々なアイディアが生まれてくるらしいです。しかし、コンサータはどちらかというと、アイディアが出にくくなります。集中力も体感できるほど上がりません。切れ際が分かるという人もいますが、私はさっぱりわかりません。
覚せい剤は気持ちや性欲を持ち上げる力があるようですが、コンサータにはそういう効果はなく、鬱症状を消すわけでもなく、どちらかというと性欲減退してしまうと思います。コンサータを飲んでる最中に激鬱になって、抗うつ剤で対処したことも何度もあります。
なにより覚せい剤を使用すると眠れなくなるといいますが、私はコンサータを飲んで1時間後に爆睡することもしばしばあります。コンサータを飲んで電車に乗っても必ず居眠りします。
このように、コンサータには覚せい剤が持っている魅力がありません。ただADHDの人の症状を緩和する効果は認められる程度ですから、コンサータは覚せい剤と同じというのは、カフェインを覚せい剤というようなものかと思います。覚醒効果ならコンサータよりビンタのほうが利くでしょう。
ところで余談になりますが、一応今も覚せい剤って特定の病院や医師がいるなどの特殊条件下で処方できまして、お薬辞典などに載っています。もし「今日の治療薬」や「治療薬マニュアル」などをお持ちの方は探してみてもいいかもしれません。私は病院勤めしてますが、本物は見たことないです。
ちなみに皆さんは今日の治療薬(今治)派ですか?それとも治療薬マニュアル(治マニ)派ですか?わたしは今治ですね。